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ドル円、下押しは悉く拾われる
今週のドル円は下押ししたところは悉く拾われる、底堅い動きとなりました。10日には「日銀の9月利上げ示唆、7月末の日米協調介入の決め手」との一部報道を受けて158.43円付近まで売られましたが、すぐに159円台まで上昇。市場では「追加の円買い介入がなく、一段の円高・ドル安を見込んでいた短期勢が円売り・ドル買いに動いている」「高市政権の積極財政姿勢を背景とした財政悪化懸念から円売りが出やすい地合いだ」との声が聞かれました。
12日にはパキスタン政府筋の話として「米国とイランはイスラマバード覚書に基づく60日間の停戦を延長することで合意した」との一部報道が伝わり158.60円まで売られましたが、観測報道(未確認の情報)だったこともあり、反応は一時的。すぐに159円台まで持ち直しています。その後に発表の7月米消費者物価指数(CPI)が市場予想通りの結果となったことで、米連邦準備理事会(FRB)の早期利上げ観測が後退すると158.69円付近まで売られましたが、こちらもすぐに159円台に戻しています。なお、市場では「7月米CPIは『心強い』結果。抑制されたコアインフレがFRBの9月金利据え置きを後押しする」「FRBが直ちに行動する必要性は示されなかった」との声が聞かれました。

*Trading Viewより
13日には7月米卸売物価指数(PPI)が予想より弱い内容となったことやWTI原油先物相場の下落を受けて159.02円まで売られましたが、こちらは159円を割り込むことすら出来ずに一日の取引を終了。そして、14日には7月米小売売上高の大幅な下振れ(プラス予想がマイナスという非常に弱い内容)で158.60円まで売られましたが、すぐに159円台を回復し、週末の終値でも159円台を維持して引けています。
ドルには「ネガティブ」、円には「ポジティブ」な材料が伝わり、いったんは円買い・ドル売りで反応はするものの、ドル円が下げたところは「悉く拾われる」相場となりました。市場関係者からは「9月FOMCでのFF金利据え置きを織り込み始めている一方、9月日銀金融政策決定会合での利上げを既に織り込んでいるなかにあっての今の水準であるとの認識が重要。連日、介入後の戻り高値を更新していることの意味は深い」との声が聞かれています。
投機筋の円売りポジション、2年ぶり高水準から減少中
米商品先物取引委員会(CFTC)が14日(日本時間15日早朝)に発表した8月11日時点の建玉報告によると、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の通貨先物市場で非商業部門(投機筋)の円の対ドル持ち高は4万2085枚の円売り越し(ドル円のロング)となり、2024年7月以来2年ぶりの高水準だった前々週(16万3412枚の円売り越し)から12万1327枚減少しています。(前週からは3388枚の減少)

*CFTCのデータを基にDZHフィナンシャルリサーチ作成
政府・日銀による為替介入は「絶好の買い場」
日本を代表する通貨マフィアの一人である元財務官の古沢満宏氏は「歴史的な円安是正に向けて、日米が再び『協調介入』に踏み切る可能性」に言及。「日本としては、過度な円安を是正したい」「米国としては米金利が上昇することへの警戒感、米国債への波及を警戒している」としています。
ただ、市場では政府・日銀による為替介入は「絶好の買い場」と見る向きは多いようです。ある市場関係者からは「政府・日銀による為替介入でドル円が急落した際、再びドルを買う押し目買いの動きが活発化しやすい。ファンダメンタルズ的な円安基調が根強い中、介入による下落は『絶好の買い場』とみなされ、短期的なリバウンドを狙う投資家が参入する傾向がある」との声が聞かれています。特に直近の介入で下げ止まった水準である155円前後が下値の目途として意識されやすいといいます。
ドル円の一目均衡表チャートを見ると
ドル円の一目均衡表チャートを見ると、再び雲の中に入り込んでいます。また、週末の終値(159.32円)で雲の下限158.94円、転換線158.12円を上回っています。雲の上昇161.44円まではやや距離がありますが、基準線159.61円は視野に入っています。

*Trading Viewより
先週末は雲や基準線、転換線をすべて下回り、さらには重要なポイントである200日移動平均線も下回ったことから、「テクニカル的には下サイド」との期待が高まりました。「FRBに逆らうな」と「テクニカル的には下サイド」を考えて、10日に「158.414円」、11日に「159.07円」でショートしていますが、今週の値動きを見ていると非常に不安なポジションです。
*IG証券より
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