三井住友FGと三菱UFJFGは、株価上昇によって配当利回りが以前より低下しています。それでも、どちらも増配や株主還元に積極的で、長期保有を検討できる銘柄です。今回はこの2銘柄について、「配当利回りが下がった今でも買いなのか」を詳しく検証します。
三井住友FG vs 三菱UFJFG
下記の一覧表は、三井住友FGと三菱UFJFGの業績、株価、株主優待の権利確定日、株主優待内容、配当の権利確定日、配当金額、配当利回りの比較です。株主優待も含めて株主還元を重視するなら三井住友FG、少ない資金から投資したい人や海外事業を含めた会社の成長力を重視するなら三菱UFJFGが候補になります。

三井住友フィナンシャルグループ(8316)
三井住友フィナンシャルグループ(以下、三井住友FG)は、三井住友銀行を中心に「銀行、クレジットカード、証券、リース、投資信託、消費者金融」など幅広い金融サービスを展開する企業です。
三井住友FGの業績
2026年度の売上高は約10.7兆円、経常利益は約2.3兆円でした。2027年度の売上高・経常利益予想は現時点で未定です。直近5年間では、売上高・経常利益ともに増収・増益が続いています。
株価上昇の理由は?
2026年8月時点の株価は約6600円です。2022年まで約1500円前後をほぼ横ばいで推移していましたが、2023年頃から上昇し始め、2026年7月には約7200円の高値を記録しました。
株価上昇の背景には、金利上昇による利益拡大、航空機リースなど海外事業の高成長、株主還元強化の高評価などが挙げられると考えられます。金利が上昇すると、銀行が企業や個人への融資などから得られる収益が増えやすくなります。そのため、金利上昇は大手銀行の業績を押し上げる要因の一つとなっています。
株主優待でVポイント贈呈
三井住友FGは、毎年9月末の権利確定日に、100株以上保有する株主に対し、保有株数および保有年数に応じて贈呈されます。贈呈される株主優待内容は、Vポイント、金利上乗せクーポン、イベント招待(抽選)です。
株主優待を受け取るには、「Olive アカウント」を契約している必要があります。保有株数および保有年数に応じて贈呈される株主優待の内容は、下記の一覧表をご確認ください。

三井住友FGの配当金と配当方針
2027年度の配当金は、9月末の中間配当が90円、3月末の期末配当が90円で、年間1株当たり180円となる予想です。2020年度の100円から7期連続で増配する見込みとなっています。
三井住友FGは累進配当を配当方針に掲げており、2003年の上場以来、一度も減配していません。また、自社株買いを実施するなど、積極的な株主還元を行っています。
三井住友FGの利回り
1株6600円で100株購入した場合、投資金額は66万円になります。年間の配当金額は1万8000円となり、配当利回りは約2.7%です。
なお、各年度の平均株価から算出した配当利回りの実績は、2023年度は約5.3%、2024年度は約3.9%、2025年度は約3.5%、2026年度は約3.6%でした。増配が続いているものの、株価も急上昇しているため配当利回りはむしろ年々下落しています。

三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)
三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下、三菱UFJFG)は、預金や住宅ローンなどの個人向け銀行サービス、融資やコンサルティング、M&A、資金調達などの法人向け銀行・金融サービス、資産運用、証券、クレジットカードなど、さまざまな金融サービスを展開する企業です。
三菱UFJFGの業績
2026年度の売上高は約14.6兆円、経常利益は約3.4兆円でした。2027年度の売上高・経常利益予想は現時点で未定です。直近5年間では、売上高・経常利益ともに増収・増益が続いています。
株価上昇の理由は?
2026年8月時点の株価は約3500円です。2022年まで約600円前後をほぼ横ばいで推移していましたが、2023年頃から上昇し始め、2026年7月には約3700円の高値を記録しました。
株価上昇の背景には、金利上昇による収益拡大、モルガン・スタンレー証券をはじめとする海外事業の好調、株主還元の強化などがあると考えられます。
株主優待は未実施
三菱UFJFGは、現時点で株主優待制度を導入していません。以前は三菱UFJニコスギフトカードが贈呈される株主優待を行っていましたが、2016年3月末をもって廃止されました。
三菱UFJFGの配当金と配当方針
2027年度の配当金は、9月末の中間配当が48円、3月末の期末配当が48円で、年間1株当たり96円となる予想です。2021年度の25円から6期連続で増配する見込みとなっています。
三菱UFJFGも累進配当を配当方針に掲げています。リーマンショックが発生した2009年に一度減配していますが、それ以降は減配していません。また、配当性向40%以上を目安に安定配当を目指しており、高い株主還元姿勢を見せています。
三菱UFJFGの利回り
1株3500円で100株購入した場合、投資金額は35万円になります。年間の配当金額は9600円となり、配当利回りは約2.7%です。
なお、各年度の平均株価から算出した配当利回りの実績は、2023年度は約4.1%、2024年度は約3.5%、2025年度は約3.8%、2026年度は約3.7%でした。

三井住友FGと三菱UFJFGは今から買ってもいい?
三井住友FGは、株主優待も含めて株主還元を重視する人に向いています。一方、三菱UFJFGは、比較的少ない投資金額から購入でき、海外事業を含めた成長力を重視する人に向いています。
どちらも業績が好調で、増配や自社株買いなどの株主還元にも積極的です。株価上昇によって現在の配当利回りは約2.7%まで低下していますが、今後も増配が続けば、保有中の配当収入が増える可能性があります。
ただし、両銘柄とも2026年7月に過去最高値を更新するなど、株価は大きく上昇しています。今後も増配が期待できる一方、株価が下落すれば配当金以上の含み損が発生する可能性があります。高配当や増配だけで判断せず、現在の株価が割高ではないか、今後も業績が伸びるのかを確認したうえで、投資先として検討してみてはいかがでしょうか?


