今回は、4%の利回りが狙える銘柄の中から「テーオーダブリュー」と「ヤマハ発動機」を紹介していきたいと思います。特に中間決算に当たる6月度の配当見込みは、注目すべきで気になると思いますので参考にしていただければと思います。
テーオーダブリュー(4767)
株式会社テー・オー・ダブリュー(以降、テーオーダブリュー)は、イベントやプロモーションなどの体験型広告を中心に、企画、制作、運営、演出、管理を行なっている1976年に設立された広告制作プロダクションです。
主要顧客には大手広告代理店の博報堂や電通があり、ブランドデザインにも強みを持っています。社内外のクリエイターや専門会社と協働し、リアルとデジタルの手法を融合したマーケティングや営業活動のサポートに取り組んでいます。
特に「体験デザイン力」「企画提案力」「実現力」「チーム力」という四つの強みを掲げ、新しい時代の体験を創出することを目標にしています。業界内でトップクラスの制作ノウハウを持ちながら、特に大型イベントの実績が豊富で、他の大手代理店とも幅広く取引がある企業です。
テーオーダブリューの2024年5月現在の株価は約370円となっています。前期の同時期は320円台で推移していましたので、年間を通して株価は若干上昇した形となっています。
今期の売上高目標は160億円と前期の実績より約42.2億円を上回る計画がされています。第2四半期累計(7月-12月)の経常利益は前年同期と比べて約99%高い13億円の増益になっています。ただし下期(1月-6月)の経常利益は前年同期と比べて約14%低い4億円になることが発表されています。
テーオーダブリューの株主優待
株主優待がもらえる権利確定月は6月の年1回になっています。1000株以上を1年以上保有している株主に対してQUOカードが贈呈される内容となっており、1年以上保有の場合は500円相当となり、3年以上保有の場合は、2000円相当が贈呈されます。
テーオーダブリューの株主優待はいつ届く?
確定月は6月なので、6月頃に届く予定となります。保有期間は1年以上の条件があることと、100株ではなく1000株保有が対象となりますので、ご注意ください。
テーオーダブリューの利回り
配当は6月と12月の年2回実施され、前期の年間配当は14.4円となっていました。そして今期の年間配当は14円と減配が見込まれています。
例えば1株370円で100株購入した場合、投資金額は約3.7万円が必要となり、年間で受け取れる配当金は1400円になるので、配当金利回りは約3.8%となります。また、1000株を1年以上保有した株主優待を含めた総利回り約3.9%となり、3年以上保有の場合は約4.3%となります。
ヤマハ発動機(7272)
ヤマハ発動機株式会社は、静岡県磐田市に本社を置くオートバイを中心とした輸送用機器を製造する企業です。
世界180カ国以上に製品を輸出し、二輪車の販売では世界第4位、船外機やウォータービークルでは世界首位のシェアを誇っています。1955年設立以降、マリン製品、電動アシスト自転車、産業用ロボット、無人ヘリコプターなど15分野を超えた多岐にわたる事業を展開しており、今年度の2024年には創業70周年を迎えます。
海外売上高のシェアは94%に達していており、連結子会社は130社、従業員数は世界で5万人超となっています。高い技術力と地域ニーズへの適応力を強みにしている会社です。
ヤマハ発動機の2024年5月現在の株価は、約1400円となっています。前期の同時期は1100円台で推移していましたので、上昇した形になっています。
通期の売上目標は前期より約1852億円高い2.6兆円になっています。第4四半期(10月-12月)の最終利益は前年同期と比べ約64%減少した148億円と減益となっています。しかしながら会計基準が日本式から国際会計基準へ今期は移行するため、期末では内容変更が行われる可能性があります。
ヤマハ発動機の株主優待
株主優待は変更される可能性がありますが、2024年5月現在、権利確定月は6月と12月の年2回となっています。100株以上を保有している株主に対して様々な商品と交換可能なポイントが贈呈される内容になっています。
ポイントは各地域の名産品やジェビロ磐田の観戦ペアチケットなどと交換が可能となっています。
また3000株以上保有になると、オリジナルカレンダーも贈呈されます。
例えば100株保有ですと、1000ポイントが贈呈されますが、保有区分で内容が変わってきますので、以下のイラストを参考にしてください。
ヤマハ発動機の利回り
配当は6月と12月の年2回実施され、前期の年間配当は48.33円(分割後の調整額)となっていました。そして今期は年間配当50円の予定となっており増配見込みです。
例えば1株1400円で100株購入した場合、投資資金は約14万円が必要となり、年間で受け取れる配当金は5000円になります。配当金だけの利回りは約3.6%となっています。また、100株を保有した場合の1000ポイント(1000円相当と換算)の株主優待を含めた総利回りは、約4.3%となります。
ヤマハ発動機の株式分割で配当と優待はどうなる?
ヤマハ発動機は、2024年1月1日に1株につき3株の割合で株式分割を実施しました。この株式分割は新しいNISA制度の開始に合わせて、投資家層の拡大を図るために行われました。一般的に分割は、投資単位の金額が下がることで株式購入しやすくなる効果があると言われていますが、現在のヤマハ発動機の株価は分割前よりも価値が上昇しています。
配当面では前述の通り実質的に増配見込みになり、さらに株主優待制度も変更され3,000株以上保有の株主に対して保有期間に応じて最大4,000ポイントの贈呈されるようになりました。
まとめ
今回は4%の利回りを狙える「テーオーダブリュー」と「ヤマハ発動機」を紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
「テーオーダブリュー」は今期については、残念ながら減配見込みになっているため4%達成は現在の株価からも難しいですが、投資金額は約4万円以下で購入できるのが特徴になっています。一方、「ヤマハ発動機」は株価分割を行いながらも実質増配で、堅調な内容を維持しています。分割後の株価も上昇傾向にあることから、利回り4%には達していないものの3%を超えており、優秀な銘柄の印象です。
予算に応じて高利回り銘柄を検討してみてはいかがでしょうか?