株式投資の魅力のひとつが「配当」と「株主優待」。「特に高配当株に、クオカードなど実用性の高い優待が付く場合は、注目度がさらに高まります。
今回は、高い配当利回りを維持しながら、株主優待として人気のクオカードがもらえる「タマホーム」と「ファーストコーポレーション」についてご紹介します。
タマホーム(1419)の主な事業は戸建て住宅建設
タマホームは、お手頃価格で高品質な新築戸建ての注文住宅・分譲住宅建設を行うハウスメーカーです。戸建て住宅建築の他、マンション販売やリフォーム、オフィスビルの賃貸契約、住宅に関する保険代理業など不動産に関する様々な事業を行っています。
2024年度の売上高は約2480億円、経常利益は約130億円でした。2025年度は売上高が約2070億円にやや減収、経常利益は約39億円と大幅減益が予想されています。
タマホームの株価
2025年4月時点の株価は約3600円です。2017年までは1000円以下だった株価は、株価変動を繰り返しながら、2024年には約4600円まで上昇しました。長期間に渡り右肩上がり傾向が続いていましたが、2024年半ば以降、ゆるやかな下落が続いています。
タマホームの株主優待は特製クオカード
タマホームの株主優待は、毎年5月末と11月末の権利確定日に、100株以上保有する株主に対して、特製クオカードが贈呈されます。タマホームが贈呈する特製クオカードは、CMに出演するタレントがプリントされたデザインが多く、内容によってはプレミア価格が付くこともあります。
また、保有年数3年以上の株主は、贈呈されるクオカードの金額が増額されます。贈呈される株主優待の内容は、下記のイラストをご確認ください。
タマホームの配当金
2025年度の配当金は、5月末の期末配当にて、年間1株当たり195円となる予想です。この金額は、2016年度の10円、2017年度の15円。2018年度の30円、2019年度の38円、2020年度の70円、2021年度の100円、2022年度の125円、2023年度の180円、2024年度の190円から、9期連続で増配しています。
タマホームの利回り
1株3600円で100株購入した場合、投資金額は36万円になります。配当金額は年間1株当たり195円のため19500円となり、配当利回りは約5.4%です。
なお、各年度の平均株価から算出した配当利回りの実績は、2021年度は約6.1%、2022年度は約5.1%、2023年度は約6.4%、2024年度は約5.0%でした。毎年5%を超える非常に高い利回りが継続していることが分かります。
また、初年度は株主優待として年間1000円分のクオカードが贈呈されるため、優待利回りは約0.3%、配当と優待を合わせた利回りは約5.7%になります。保有年数が3年以上の場合は、優待利回りが約0.6%、配当と優待を合わせた利回りが約6.0%です。
ファーストコーポレーション(1430)の主な事業はマンション建設
ファーストコーポレーションは、東京を中心に分譲マンションの建設を行う企業です。マンション用地の情報収集・調査を重視しており、集めた情報から計画したマンション事業をデベロッパーに提案する事業運営も行っています。
2024年度の売上高は約285億円、経常利益は約14億円でした。2025年度は売上高が約415億円、経常利益は約24億円とどちらも約1.5倍ほどの増収・増益が予想されています。
ファーストコーポレーションの株価
2025年4月時点の株価は約950円です。2018年に約1700円まで上昇した株価が、2020年には約400円まで下落するなど、比較的大きな株価変動が見られます。2020年半ば頃からは、株価変動は頻発しているものの、約600円から約900円の間で推移しており、比較的小さな変動となっています。
ファーストコーポレーションの株主優待でクオカードをもらう条件とは
ファーストコーポレーションの株主優待は、毎年11月末の権利確定日に、500株以上の株式を1年以上継続して保有する株主に対して、株式の保有数と保有年数に応じて贈呈されます。
贈呈される株主優待の内容はクオカードです。株式の保有数と保有年数に応じた贈呈内容は、下記のイラストをご確認ください。
ファーストコーポレーションの配当金
2025年度の配当金は、5月末の期末配当にて、年間1株当たり42円となる予想です。この金額は、2024年度の31円から増配しています。
ファーストコーポレーションの利回り
1株950円で100株購入した場合、投資金額は9.5万円になります。配当金額は年間1株当たり42円のため4200円となり、配当利回りは約4.4%です。
なお、各年度の平均株価から算出した配当利回りの実績は、2021年度は約5.5%、2022年度は約4.2%、2023年度は約4.6%、2024年度は約4.0%でした。ファーストコーポレーションも、毎年4%を超える高い利回りが継続しています。
また、1年以上継続して500株以上の株式を保有した場合、株主優待として年間2000円分のクオカードが贈呈されるので、配当と優待を合わせた利回りは約4.8%です。株式の保有数と保有年数に応じた、配当と優待を合わせた利回りは下記の一覧表をご確認ください。
まとめ
「タマホーム」と「ファーストコーポレーション」についてご紹介しましたが、いかがでしたか?どちらも「高配当+実用的な優待」という組み合わせが魅力なので、配当を楽しみつつ、ちょっとした「おまけ感覚」で優待も楽しみたい方にはピッタリだと思います。
毎年安定して高配当を継続しているため、投資初心者にもおすすめの銘柄です。ぜひ、長期保有も視野に入れて、投資先として検討してみてはいかがでしょうか?