2024年からの新NISAでは、年間投資額が合計360万円と大幅に拡充されました。「高配当のETFで定期的に配当をもらいたい」という方は多いでしょう。
特に東証ETFは、日本円で投資ができますので外貨に両替して海外のETFを購入するよりも為替リスクの軽減が期待できます。
(ただし、為替ヘッジ無しの場合は為替レートの変動が価額に影響を及ぼします。)
今回は、新NISA対象の高配当東証ETFを4つ紹介していきます。
新NISA対象の高配当×東証ETF4つ
1.NEXTFUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信:1489
野村アセットマネジメント株式会社が運用する「NEXTFUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信」は、「日経平均高配当株50指数」に連動する投資成果(基準価額の変動率が対象株価指数の変動率に一致すること)を目指すインデックスファンドです。
日経平均高配当株50指数とは日経平均株価225銘柄のうち、予想配当利回りの高い50銘柄で構成される株価指数です。
2023年11月30日現在のファンドの組み入れ銘柄で、最も純資産比率が高いのは川崎汽船(4.59%)で、次いで商船三井(3.55%)、日本製鉄(3.53%)、日本たばこ産業(3.47%)、INPEX(3.38)となっています。
分配は1月・4月・7月・10月の年4回にわたって行われ、過去の分配金の額は以下の通りです。
(1口あたり・税引き前)
純資産総額は2022年末あたりから急増しており、基準価額は52週レンジ(2023年12月23日時点)で42,510~61,630円です。
1口あたりの価額がやや高めで、分配金にばらつきがありますが高配当の50銘柄に分散して投資できる点がメリットといえるでしょう。
2.NEXTFUNDS 野村日本株高配当70連動型上場投信:1577
NEXTFUNDS 野村日本株高配当70連動型上場投信は野村日本株高配当 70に連動する投資成果を目指します。NF・日経高配当50 ETFと同様にインデックスファンドです。
野村日本株高配株70とは同ファンドの投資信託説明書(請求目論見書)によると、「国内金融商品取引所に上場する全ての普通株式のうち予想配当利回りの高い、70 銘柄で構成される等金額型の指数」です。
過去5年間の基準価額の推移は以下の通りです。
分配金の推移も見ていきましょう。
(1口あたり・税引き前)
NF・日経高配当50 ETFは50銘柄が対象ですが、このファンドは70銘柄が対象ですのでNF・日経高配当50 ETFよりも低リスク・低リターンといえます。
2023年11月30日現在の組み入れ銘柄は、最も多いものは出光興産が純資産比率の1.67%です。次いで、いすず自動車が1.53%、川崎汽船1.52%と分散されていることが分かります。
基準価額は52週レンジで24,235~33,700円と、NF・日経高配当50 ETFよりも低めです。
3.NEXTFUNDS 日本高配当株アクティブ上場投信:2084
NEXTFUNDS 日本高配当株アクティブ上場投信は2023年9月に国内初のアクティブETFとして上場した6本のファンドの1つです。
主に国内株式を投資対象としており、分配は年4回です。一般的にアクティブファンドは、プロがインデックスファンドを上回る運用実績を目指すものです。
よって、インデックスファンドよりハイリスクハイリターンといわれています。
2023年11月30日現在の組み入れ銘柄は、三菱UFJフィナンシャルグループが4.12%、次いで三井住友フィナンシャルグループ(2.86%)、本田技研工業(2.58%)、SOMPOホールディングス(2.4%)です。
9月に上場したばかりですが、基準価額の推移は以下の通りです。
4.グローバルX S&P500配当貴族 ETF:2236
グローバルXS&P500配当貴族ETFは、2008年にアメリカで創業したETF専門の資産運用会社グローバルXが運用するETFです。
25年以上連続増配をしているアメリカの高配当企業に投資を行い「S&P 500配当貴族指数(配当込み)」を円換算した値の変動率に一致させることを目的としたインデックスファンドです。
運用会社はアメリカの企業ですが、売買も分配金も円を用います。
為替ヘッジ(為替レート変動によるリスクを回避する)ありと為替ヘッジ無しがあります。為替ヘッジ無しの推移を見ていきましょう。
分配は年6回です。直近4回の分配実績を見ていきましょう。
(1口あたり)
分配金が少ないと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、1口あたりの基準価額が52週レンジで918~ 1,129円です。
例えば10口(1万円前後)で30円程度の分配金が年6回もらえる場合は年間の分配の合計で180円です。
2023年2月末時点でエクソンモービルやジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)、ウォルマートなどが上位組み入れ銘柄です。
※上記は「高配当銘柄」の紹介であり、購入を推奨するものではありません。企業や財務の分析は筆者個人の見解に基づくものであり、筆者が所属する組織・団体の公式見解ではありません。
まとめ
新NISA対象の東証ETFで高配当のファンドを紹介しました。
4つのファンドのうち3つはインデックスファンドですが、いずれも独自の指数という点に注意しましょう。