今回は携帯事業に関連する銘柄の「トーシンホールディングス」と「Hamee」を紹介していこうと思います。高い利回りだけでなく株主優待も楽しめる内容となっていますので、参考にしていただければと思います。
トーシンホールディングス(9444)
株式会社トーシンホールディングスは1988年に設立された企業で、中部地方を中心に携帯電話の販売代理店業務のトーシンモバイル、不動産事業を手がけるトーシンコーポレーション、ゴルフ場運営を行うトーシンリゾートなど、複数の子会社を展開しています。
このグループは携帯事業、不動産、リゾート事業を核とし、時代のニーズに応える多様な商品の卸販売や消費者向けのサービス提供、販促活動支援を通じて、特に中部地方の地域に密着した高い満足度のサービス提供を行っています。
また、マンションやオフィスビルの開発・賃貸・管理、ゴルフリゾートの創造など、人や環境に配慮した事業展開を行い、時代の流れを捉えながら新しい取り組みを行い、専門知識を活かした店舗作りにも力を入れ、顧客満足度を高めている会社です。
トーシンホールディングスの2024年3月現在の株価は約690円となっています。前期の同時期は650円台で推移していましたので、若干の微増となっています。
今期の8-10月期(2Q)の経常利益は前年同期の4.8億円に対して4.9億円となりました。通期の着地もほぼ前年同期と同水準となる見込みです。
トーシンホールディングスの株主優待
株主優待がもらえる権利確定月は4月と10月の年2回になっています。100株以上を保有している株主に対して、様々な特典が付与される内容となっています。
例えば100株以上300株未満の保有の場合は、機種変更で5000円以上のキャッシュバックが受けられたりゴルフの練習やコースを優待料金で使用できたり割引を受けられる内容になっています。
保有区分でも特典内容が変わってきますので、詳しくは以下のイラストを参考にしてください。
トーシンホールディングスの株主優待はいつ届く?
確定月4月の場合は、7月頃に届く予定となります。また10月の場合は、翌年1月に送付される予定となります。それぞれの使用期限は到着後約半年になっていますので、忘れないうちに使いたいところです。
トーシンホールディングスの利回り
配当は4月と10月の年2回実施され、前期の年間配当は24円となっていました。そして今期の年間配当も同額の24円が見込まれています。
例えば1株690円で100株購入した場合、投資金額は約6.9万円が必要となり、年間で受け取れる配当金は2400円になるので、配当金利回りは約3.5%となります。また100株以上を保有した株主優待を含めた総利回りは、数値化ができないため割愛させていただきます。
Hamee(3134)
Hamee株式会社は、Eコマース支援とスマートフォンアクセサリー販売を手掛ける企業です。特に「iFace」シリーズなどのスマホケースの販売が主な収益源となっています。
クラウド型ECマネジメントプラットフォーム「ネクストエンジン」では、EC事業者へのサポートも行っています。国内外で自社オンラインショップや大手ECモールを含む複数の販売チャネルを運営し、自社で企画・製造した商品を一元管理しているのが特徴です。
また、2022年には各事業の独自の成長戦略を追求するために分社化を行い、2025年の子会社の東証上場を目指すなど精力的な活動を行っています。Hameeの強みは、豊富な商品企画力、自社商品のワンストップサービス、そして若年層をターゲットにした高いブランディング力が挙げられます。さらに、人気キャラクター商品の制作や、韓国子会社を通じた製造から販売までの一貫体制も強みの一つになっている会社です。
Hameeの2024年3月現在の株価は、約1120円となっています。前期の同時期も940円台で推移していましたので、若干上昇した形となっています。
通期の売上目標は前期より約33億円高い173億円になっています。下期(11月-4月期)の経常利益は従来予想の13.6億円から12.4億円に減収することが発表されています。ただし3Q(11月-1月期)単独の経常利益は、前年同期比より63%高い7.4億円となっています。
Hameeの株主優待
株主優待は変更される可能性がありますが、2024年3月現在、権利確定月は4月と10月の年2回となっています。100株以上保有の株主に対して、通販サイト(Hamee本店)で利用可能なクーポンが1500円相当(年間3000円相当)か、もしくはネクストエンジンで利用可能な割引クーポン1500円相当(年間3000円相当)を選択できる内容になっています。
Hameeの利回り
配当は4月の年1回実施され、前期の年間配当は22.5円となっていました。そして今期も同額の年間配当22.5円の予定となっています。
例えば1株1120円で100株購入した場合、投資資金は約11.2万円が必要となり、年間で受け取れる配当金は2250円になります。配当金だけの利回りは約2%となっています。また株主優待年間3000円のクーポンを含めた総利回りは、約4.7%となります。
Hameeの株価急落の理由
2023年9月15日、Hameeは1Q(5月-7月)の財務状況を発表しました。その中身は、売上は前年の同じ期間に比べて6.8%増の33.1億円に上がりましたが、営業利益は30%減の1.7億円に下がり、純利益では前年同期は2億円の利益があったのに対し、1.3億円の損失を発表しています。
この悪材料に市場が反応し、株価が開始早々に急に下がった経緯がありました。現在の株価は持ち直している感がありますが、通期の着地が気になるところです。
まとめ
今回は携帯事業を行っている「トーシンホールディングス」と「Hamee」について解説しましたが、いかがだったでしょうか?
両銘柄とも安定した利回りとなっており、特に「トーシンホールディングス」は3.5%の内容となっています。業績も大きな飛躍は見込めませんが、この数年に渡り安定している印象ですので、中長期的な保有を検討してみてはいかがでしょうか?