プロ野球球団「オリックス・バファローズ」と「福岡ソフトバンクホークス」の2チームは2022年大活躍しましたが、その運営会社である「オリックス」と「ソフトバンク」は高配当銘柄として大活躍していることをご存知ですか?2銘柄のおすすめポイントを詳しく解説します。
オリックス(8591)
オリックスはパソコンなどを貸し出す大手総合リース企業として創業し、規模を拡大しつつ金融や産業機器事業へも進出していきました。現在ではさらに、投資・資産運用、生命保険、銀行、自動車、不動産、環境エネルギー、レジャー施設などといった多岐にわたる事業を展開しています。
2022年11月現在の株価は約2000~2200円です。2020年初めから半ば頃にかけて株価が大きく下落し、一時約1100円まで値下がりしましたが、その後すぐに回復し2022年に入ってからここ10年間の株価最高値を更新しています。
オリックスの株主優待
権利確定日は毎年3月と9月の年2回で、3月の権利確定日には100株以上株式を保有している株主に対し、株主優待がもらえます。2022年現在、もらえる株主優待の内容は、カタログギフトとオリックスグループの一部サービスが割引される株主カードです。
さらに、3年以上継続して株式を保有すると、もらえるカタログギフトの内容がグレードアップされます。3年未満がもらえるカタログギフトは約4000円相当で、3年以上がもらえるカタログギフトは約6000円相当です。しかし残念ながら、2024年3月の権利確定日をもって、株主優待制度の廃止が決定しています。
オリックスの利回り
2021年度の配当金は、2021年9月に39円、2022年3月に46.6円の年間1株当たり85.6円の実績でした。2022年度の配当金は、2022年9月に42.8円の実績で、2023年3月も42.8円となる予想なので、年間1株当たり昨年度と同じ85.6円となる見込みです。
例えば1株2100円で100株購入した場合、投資金額は21万円で配当金は8560円となるので、配当金による利回りは約4.08%です。2024年3月までは株主優待がもらえるため、カタログギフトの約4000円相当を加えた総合利回りは、約6%とかなり高利回りになります。
オリックスのおすすめポイント
オリックス株をおすすめするポイントは、2024年3月までの限定ではありますが、誰もが一律もらえる優待利回りの高い株主優待制度と、株主優待制度がある中で配当利回りだけで4%超えのかなり高利回りな点です。
株式を保有している数に応じて優待の内容が変わる企業が多い中、100株保有すれば約4000円相当のカタログギフトがもらえるのは優待利回りが高いです。また、カタログギフトの中には、オリックスが運営するグループ会社が提供するサービスも含まれており、約4000円相当のカタログギフトでも約10000円相当の価値がある商品も含まれています。
ソフトバンク(9434)
ソフトバンクは、携帯電話やネットワークサービスの他、ヤフーやLINEなども手がける大手情報通信企業です。個人向けだけでなく、法人向けの通信サービスの提供も行ったり、IT関連商品の販売や流通も行ったりと、人々の生活には欠かせない企業となっています。
2022年11月現在の株価は約1400~1500円です。2018年11月に上場して以来、約1300~1500円の小さな変動を繰り返しています。権利確定日は9月と3月の年2回で、株主優待制度は実施していません。
ちなみに、ソフトバンクの親会社である「ソフトバンクグループ(9984)」とは別の銘柄です。ソフトバンクグループの株価は約7000~7200円で利回りは低いため、高利回りのソフトバンク株と間違えて投資することのないよう気を付けてください。
ソフトバンクの利回り
2020年度と2021年度の配当金は、9月と3月にそれぞれ43円ずつで、2年連続年間1株当たり86円の実績でした。2022年度の配当金は、2021年度と同じく年間1株当たり86円となる見込みです。配当金の金額は変わっていませんが、配当性向は年々少しずつ下がっています。
例えば1株1400円で100株購入した場合、投資金額は14万円で配当金は8600円となるので、配当金による利回りは約6.14%と非常に高いです。株主優待制度がない分、配当金として還元される金額が高くなっています。
ソフトバンクのおすすめポイント
ソフトバンク株をおすすめするポイントは、株主優待制度の代わりに多くの配当金で利益を還元している点です。株主優待制度は投資に楽しみや保有するモチベーションを与えてくれますが、内容や保有数によって平等に利益が還元されないと批判的な声もあります。
例えば、株主優待制度がソフトバンクユーザーだけが得をする、Pay Payを利用していないと使えない、100株保有しても1000株保有しても内容が変わらない、などの内容だった場合、メリットを感じない人はソフトバンク株への投資を躊躇してしまうかもしれません。
まとめ
オリックスとソフトバンクの高利回り2銘柄のおすすめポイントをご紹介しました。株主優待を目当てに投資を行う人もいますが、株主優待がないことで配当金としての還元率を上げているソフトバンクのような銘柄もあります。それぞれのおすすめポイントが、投資先として検討する際の参考となれば幸いです。