「日本国土開発」と「毎日コムネット」は、どちらも10万円以下という比較的安価な投資金額から始められることと、毎年高い利回りの配当が継続して行われていることから、投資先としておすすめしたい銘柄です。
しかし、両銘柄とも、とある廃止の噂が流れています。今回は廃止の噂の真実とともに、日本国土開発と毎日コムネットについて詳しくご紹介します。
日本国土開発(1887)
日本国土開発は、ダムやトンネル、道路工事などを行う土木事業と、住宅や店舗、高層建築などを行う建築事業を主に行っている総合建設会社です。そのほか、不動産開発や店舗賃貸、再生可能エネルギーなどの関連事業も行っています。
2024年度の売上高は約1400億円、経常利益は約90億円の赤字でした。2025年度は売上高は約1100億円へとやや減収するものの、経常利益は約34億円と黒字転換するとの予想です。
日本国土開発の株価と配当
2024年9月時点の株価は約500円です。上場当初の2019年には約750円ほどの値がついたこともありましたが、その後は約500円から約650円ほどの間を推移しており、小さな株価変動は頻発しているものの、長い目で見ると株価はほぼ横ばいとなっています。
2025年度の配当金は、11月末の中間配当で10円と5月末の期末配当で12円の、年間1株当たり22円となる予想です。この金額は、2024年度と同金額を維持しています。
日本国土開発の株主優待
株主優待制度は、2024年9月時点では実施されていません。
日本国土開発の利回り
1株500円で100株購入した場合、投資金額は5万円になります。配当金額は年間1株当たり22円のため2200円となり、配当利回りは約4.4%です。
なお、各年度の平均株価から算出した配当利回りの実績は、2021年度は約4.5%、2022年度は約4.6%、2023年度は約4.5%、2024年度は約3.8%でした。
日本国土開発の廃止の噂
日本国土開発は、バブル崩壊が原因で、1999年に一度経営破綻から上場廃止となっています。しかし、再建を経て約20年後の2019年に再度上場し、コロナ禍でも上場廃止に追い込まれることなく、現在も高配当銘柄として人気を博しています。
毎日コムネット(8908)
毎日コムネットは、大学生向けの学生マンションや学生寮の開発・運営、不動産開発、大学周辺の商業施設やスポーツ施設などの複合開発などをメインで行う不動産会社です。また、大学が行う部屋探しサポートや合宿手配、運転免許教習所の紹介、サークル活動などのサポート業務も行っています。
2024年度の売上高は約210億円、経常利益は約22億円の実績でした。2025年度は売上高は約220億円、経常利益は約23億円と、どちらもやや増収・増益となる予想がされています。
毎日コムネットの株価と配当
2024年9月時点の株価は約700円です。2009年から2012年まで約100円前後でしたが、2012年以降右肩上がりを続け、2018年には約1100円まで上昇しました。2019年度から2024年までの株価変動はやや大きく、約600円から約900円までの間で頻繁に変動が発生しています。
2025年度の配当金は、11月末の中間配当で9円と5月末の期末配当で22円の、年間1株当たり31円となる予想です。この金額は、2023年度の28円、2024年度の30円から、2期連続で増配しています。
毎日コムネットの株主優待
毎日コムネットの株主優待は、毎年5月末の権利確定日に、100株以上保有する株主に対して、「ベネフィット・ステーション(ダイジェストコース)」の1年間会員加入サービスが贈呈されます。
ベネフィット・ステーションとは、レジャーや宿泊施設、スポーツ、グルメ、ショッピングなど、様々なクーポンやサービスが約140万件以上から選択できる、企業や団体が導入している福利厚生サービスです。また、毎年の検診データが登録され、健康支援も行ってくれます。
毎日コムネットの利回り
1株700円で100株購入した場合、投資金額は7万円になります。配当金額は年間1株当たり31円のため3100円となり、配当利回りは約4.4%です。
なお、各年度の平均株価から算出した配当利回りの実績は、2021年度は約3.8%、2022年度は約3.9%、2023年度と2024年度は約4.0%でした。
毎日コムネットの優待廃止の噂
毎日コムネットは株主優待としてベネフィット・ステーションへの加入サービスを行っていますが、同様にベネフィット・ステーションへの加入を株主優待として実施していた「ベネフィット・ワン」が、2023年3月末を最後に株主優待制度を廃止しました。
廃止の理由は、ベネフィット・ワンが第一生命グループの傘下に入り、第一生命がベネフィット・ステーションの株主優待を実施し始めたからです。そのため、同じくベネフィット・ステーションの株主優待を行っている毎日コムネットにも廃止の噂が出ました。しかし、毎日コムネットは株主優待を廃止していません。
まとめ
日本国土開発と毎日コムネットについてご紹介しました。巷で流れているやばい廃止の噂については、実際にはどちらの銘柄も廃止はしていません。
両銘柄とも毎年高利回りを継続しており、投資金額は10万円以下です。投資初心者でも始めやすい銘柄ですので、ぜひ初めての投資先として検討してみてはいかがでしょうか?