2月に決算を迎えるアパレルメーカーの「バロック」と不動産会社の「AVANTIA」は、どちらも毎年利回りが4%を超える、人気の高配当銘柄です。そんな人気の2銘柄「バロック」と「AVANTIA」について、株価や株主優待、配当推移など徹底解説し、今投資すべき銘柄なのか、ご紹介します。
バロックジャパンリミテッド(3548)
バロックジャパンリミテッド(以下、バロック)は、「MOUSSY」や「SLY」、「SHELTTER」などの女性向けのファッションブランドを19ブランド展開するアパレルメーカーです。
2024年度の売上高は約603億円、経常利益は約20億円の実績でした。2025年度は売上高が約577億円に減収、経常利益は大幅減益し、約7億円の赤字となる予想です。
バロックの株価
2025年1月時点の株価は約780円です。2016年の上場当初から2019年までは、約900円から約1600円ほどの間で株価変動が頻発していました。2020年に500円台まで下落しましたが、その後は緩やかに回復し、2024年以降は800円前後で安定した推移が見られます。
バロックの株主優待
バロックの株主優待は、毎年8月末と2月末の権利確定日に、100株以上保有する株主に対して、株式の保有数に応じて贈呈されます。贈呈される株主優待の内容は、商品購入時に利用できるお買い物券です。
お買い物券は、一部を除くバロックが運営する店舗のほか、公式オンラインショップ「SHEL’TTER WEBSTORE」でも利用できます。株式の保有数と保有年数に応じて贈呈される株主優待の内容は、下記の一覧表をご確認ください。
バロックの配当と配当性向の推移
2025年度の配当金は、2月末の期末配当にて、年間1株当たり38円となる予想です。この金額は、2022年度から3期連続で同じ金額が維持されています。
配当性向の推移は、2021年度が約307%、2022年度が約93%、2023年度が約561%、2024年度が約145%の実績でした。毎年配当性向が100%を超えるほどの高い水準となっており、利益を超える配当金が株主に還元されていることが分かります。
バロックの配当利回り
1株780円で100株購入した場合、投資金額は7.8万円になります。配当金額は年間1株当たり38円のため3800円となり、配当利回りは約4.9%です。
なお、各年度の平均株価から算出した配当利回りの実績は、2021年度は約5.8%、2022年度は約6.9%、2023年度は約6.8%、2024年度は約7.1%でした。毎年5%を超える高い配当利回りが継続しています。
AVANTIA(8904)
AVANTIAは、東海圏を中心とした戸建て住宅の建設やリフォーム、マンション販売、請負工事、不動産仲介など、不動産に関わる様々な事業を行っている総合不動産サービス企業です。東海圏以外にも進出し始めており、事業実績は2万戸近くにのぼります。
2024年度の売上高は約710億円、経常利益は約9億円の実績でした。2025年度は売上高が約820億円、経常利益が約20億円とどちらも増収・増益となる予想です。
AVANTIAの株価
2025年1月時点の株価は約780円です。比較的株価変動は小さい傾向にありますが、2020年に株価が約1000円から約500円まで下落しました。その後は、小さな株価変動はあるものの、約800円前後でほぼ横ばいが続いています。
AVANTIAの株主優待
AVANTIAの株主優待は、毎年8月末の権利確定日に、100株以上の株式を継続して1年以上保有する株主に対して、株式の保有数に応じて贈呈されます。贈呈される株主優待の内容はクオカードです。株式の保有数に応じて贈呈される株主優待の内容は、下記の一覧表をご確認ください。
AVANTIAの配当と配当性向の推移
2025年度の配当金は、8月末の中間配当で19円、2月末の期末配当で19円の、年間1株当たり38円となる予想です。この金額は、2009年から16期連続で同じ金額が維持されています。
配当性向の推移は、2021年度が約40%、2022年度が約29%、2023年度が約44%、2024年度が92%の実績でした。株価や経常利益に関わらず、毎年同じ金額の配当金が設定されています。
AVANTIAの利回り
1株780円で100株購入した場合、投資金額は7.8万円になります。配当金額は年間1株当たり38円のため3800円となり、配当利回りは約4.9%です。
なお、各年度の平均株価から算出した配当利回りの実績は、2021年度は約4.9%、2022年度は約4.6%、2023年度は約4.7%、2024年度は約4.6%でした。2021年度以降、株価変動が小さく、配当金額も同じ金額のため、利回りに大きな変化は見られません。
まとめ
「バロック」と「AVANTIA」についてご紹介しました。
どちらの銘柄も、毎年高い配当利回りと魅力的な株主優待制度を実施しています。しかし、「バロック」に関しては、毎年配当性向が100%を超えるかなり高い水準となっており、利益以上の配当金が支払われています。
今後も無理な配当が続けば、減配や無配当、それに伴う株価下落のリスクが高まる可能性があるため、投資先として検討される場合は十分注意が必要です。