今回は、高配当が狙える「穴吹興産」と「ベース」について解説していこうと思います。両銘柄は異なる業種ですが、今期は増収増益の見込みで高配当の期待値が上がっています。それぞれの会社の特徴や利回り、株主優待について解説しますので参考にしていただければと思います。
穴吹興産(8928)
穴吹興産株式会社は、香川県高松市に本社を構える不動産企業で、主に分譲マンションの開発や販売を行っています。また、戸建て住宅やリノベーション事業も手掛けており、地域密着型の事業展開を行っています。さらに、観光事業やホテル事業にも進出しており、多岐に渡る幅広い事業を行う企業です。
特徴としては、高い設計力と技術力で中国地方や四国地域に根ざした営業戦略が挙げられます。特に四国地方での強固なブランド力を持ち、しっかりとした顧客基盤を持っています。地域に密着した事業展開を行うことで、安定した収益を上げており、地元の信頼を得ている会社です。また、近年では、リノベーション事業にも注力しており、古い建物の再生を通じて、新たな価値の提供などを行っています。
穴吹興産の利回り
穴吹興産の株価は現在2230円で、前期の同時期の株価2300円と比べてほぼ同水準になっています。配当金は前期58円に対して、今期の年間配当金は68円の見込みになっています。
例えば、100株購入する場合、投資金額は約22.3万円となり、年間で受け取れる配当金は6800円になりますので、配当金利回りは約3.0%です。また、100株以上を保有し、株主優待3000円相当分を含めると、総利回りは約4.4%となります。
穴吹興産の株主優待
株主優待は毎年6月に権利確定し、100株以上を保有する株主に対して3000円相当の特選さぬきうどんセットなどのオリジナル商品が贈呈される内容になっています。ちなみにこのうどんは、関連会社のさぬきうどん店「あなぶき家」で販売されている商品となります。
穴吹興産の強みと弱み、将来性は?
穴吹興産の強みは、地域密着型の営業戦略と高い技術力にあります。特に四国と中国地方では強力なブランド力を持っており、安定した収益基盤を築いている点にあります。一方、弱みとしては、限定された地域に依存した事業構造が挙げられ、競合他社の全国的な展開が進む中で、いかに他地域での競争力強化ができるかが課題であると言われています。ただし毎期微増ながらも増収を継続しているので、大きな飛躍の将来性については新たな事業分野への進出にかかっている印象です。将来的には、さらに地域を拡大し、全国的なブランド力を高めることが期待されている企業です。
ベース(4481)
ベース株式会社は、東京都に本社を構えるシステム開発会社で、IT導入やコンサルティング、運用保守のサービスを提供しています。特に、金融業界向けのシステム開発に強みを持ち、幅広いクライアントから信頼を得ています。また、クラウドサービスやセキュリティ対策などの最新技術にも対応し、顧客のニーズに応えている会社です。
ベースの特徴は、高い技術力と豊富な実績にあります。特に金融システムにおける専門性は業界トップクラスであり、多くの大手企業と取引を持っています。また、顧客のニーズに応じたカスタマイズ対応ができる柔軟性も高く評価されている企業です。
ベースの利回り
ベースの株価は現在3110円で、前期の同時期の株価6000円から大幅に下落しています。しかし、前期の配当金92円に対して今期は増配の見込みとなっており、年間の配当金は102円になっています。
例えば、100株購入する場合、投資金額は約31.1万円となり、年間で受け取れる配当金は10200円になります。配当金利回りは約3.3%です。ベースは株主優待を実施していないため、総利回りは配当金利回りと同じになります。
ベースの株主優待
現在、ベースでは株主優待を行っていません。将来的に優待が導入される可能性はありますが、現時点では配当金のみが株主還元となっています。
ベースの強みと弱み、将来性は?
ベースの強みは、高度な技術力と豊富な実績にあります。特に金融システムにおける専門性は業界トップクラスであり、多くの大手銀行や保険会社などと取引を持っています。一方で、弱みとしては、特定業界への依存度が高いことが挙げられます。金融業界の動向によって業績が左右されるリスクを秘めています。将来性としては、クラウドサービスやセキュリティ対策などの新たな技術分野への取り組み、更に他業界への進出により、さらなる成長が期待されている一面も持っている会社です。
まとめ
今回は「穴吹興産」と「ベース」について紹介しましたが、いかがだったでしょうか?両銘柄ともに、今期は増収増益を続けており、配当金も増配傾向にあります。
特に「穴吹興産」は株主優待での還元率も高く、配当以外にも魅力的なポイントになっています。一方、「ベース」も3%を超える配当で、安定した収益基盤を持っている企業です。ぜひ、両銘柄を安定した配当収入を得るポートフォリオ作成の参考にしていただければと思います。