利回りが3%を超えると高配当と言われますが、できれば4%を目指したいところです。決算後の株価の急落や、上下のレンジをうまく捉える事によっては、4%を狙える「ファーストコーポレーション」と「インターアクション」の2つの銘柄について紹介していこうと思います。
ファーストコーポレーション(1430)
ファーストコーポレーション株式会社は、総合建設企業として分譲マンションの建設を行っています。また、それだけに留まらず土地情報収集や取得した土地にふさわしいマンションの事業企画を作成も行い、自社独自の受注と施工を行っています。さらに、近年ではマンションの建設だけでなく、商業施設や老人ホームなど、さまざまな建築物の企画から施工に至る業務を増やしており、多岐にわたる建設ニーズに応えることで、守備範囲が広い対応力を持っている会社になります。
ファーストコーポレーションの2023年10月現在の株価は、約750円となっています。今年の5月の決算月までは950円台まで高値をつけていましたが、その後は急落しています。ただ直近3年間を見ると現在の株価は平均的な数字に位置しています。
ファーストコーポレーションの株主優待
株主優待は変更される可能性がありますが、2023年10月現在、権利確定月は11月の年1回です。500株以上を1年以上保有する株主に対して、QUOカード2000円分が贈呈されます。また1000株以上、5000株以上の保有数でも変わり、更に3年以上保有でも特典内容が変わっています。詳しくは以下のイラストをご覧ください。
ファーストコーポレーションの事故について
ファーストコーポレーションは、2023年3月1日、横浜市港北区の「レ・ジェイド新横浜」という工事現場で従業員の方が土砂崩れに遭い、残念ながら命を失うという事故が起こりました。その後、事故や災害、その他のトラブルが発生した際には、ファーストコーポレーションは緊急対策本部を立ち上げる体制を準備し、さらにコンプライアンスとリスク管理に関する委員会を総務人事部の下で運営することを発表しています。
ファーストコーポレーションの利回り
配当金がもらえる権利月は5月の年1回です。今期の予想では年間配当31円の見込みとなっています。前期は35円だったため、今期は残念ながら減配の予定となっています。
例えば1株750円で100株購入した場合、投資金額は約7.5万円が必要となり年間で受け取れる配当金は3100円になります。配当金の利回りは約4.1%となります。また500株を1年以上保有した場合は、2000円のQUOカードが贈呈されるので、総利回りは約4.7%と非常に高い数字になっています。
インターアクション(7725)
株式会社インターアクションは、精密機器の開発、製造、販売に特化した企業です。その製品ラインナップには、輪転印刷機向けの乾燥脱臭装置、排ガス処理装置、光源装置、そして歯車の接触型検査装置などがあり、CCD検査用や撮像素子の技術において、世界シェアのトップに立っています。
また光学的な技術に限らず、機械や電気といった異なる分野の技術を組み合わせることで、顧客の問題に対して、効果的な解決策を提供し高い評価を得ている企業です。私たちの生活に直接関わっていないかもしれませんが、世界的に求められる技術を持っており、高い対応力を持った会社になります。
インターアクションの2023年10月現在の株価は、約1030円となっています。今年の7月頃までは1400円台で推移していましたが、急落しています。これは営業利益が14.5億円と、前の期間より28.2%増加したものの、当初の予想の15.2億円を下回った影響によるものです。主な理由は、IoT関連の事業で高利益商品の売り上げが減少すると市場は判断されたことによります。
インターアクションの株主優待
株主優待は変更される可能性がありますが、2023年10月現在、権利確定月は11月の年1回です。1000株以上を2年以上保有している株主に対して、2000円相当のQUOカードが贈呈されます。また5000株以上を2年以上保有している場合は、10000円分が贈呈される内容になっています。
インターアクションの利回り
配当金がもらえる権利月は5月と11月の年2回です。前期までは中間配当はありませんでしたが、今期の中間配当は見込まれており、10円の予想となっています。期末は25円の予想で年間配当で35円となっています。前期は年間配当25円だったので、10円の増配の見込みになります。
例えば1株1030円で100株購入した場合、投資資金は約10.3万円ほど必要となり、年間で受け取れる配当金は3500円になります。配当金だけの利回りは約3.4%となっています。また1000株以上を2年以上保有した場合、2000円の優待を合わせると、総利回りは約3.6%となります。
まとめ
今回は3%の利回りで、更に購入タイミングによっては4%を狙える「ファーストコーポレーション」と「インターアクション」を紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
両銘柄とも株主優待がついていますので、総利回りでも高利回りを目指せますが、保有数の条件があるため要注意です。また「ファーストコーポレーション」は減配の予想ですが、現時点での株価では4%を上回っています。
一方「インターアクション」は増配ながら3%中盤ですので、株価のレンジをうまく捉えれば更に利回りをよくできるかもしれません。今後の業績発表にも注目してみてはいかがでしょうか?