「スミダ」と「小野測器」は、どちらも自動車関連製品を手掛ける企業で、比較的少額から投資が可能なうえ、今期の配当利回りが5%を超える高配当銘柄となっています。12月決算の高配当株に投資を検討している方必見です!
スミダコーポレーション(6817)
スミダコーポレーション(以下、スミダ)は、世界で最もシェアが高いコイル専業メーカーです。スミダの製品は、テレビやゲーム、電化製品、発電機器、医療機器、自動車部品など、様々な製品に使用されています。
特に自動車部品としては、電気自動車の充電機器やキーレスアンテナ、ライト、エアコン、ブレーキシステムなど数多く、売上の約6割を占めます。
2023年度の売上高は約1477億円、経常利益は約59億円の実績でした。2024年度は売上高が約1487億円とやや増収するものの、経常利益は約26億円と減益になる予想です。
スミダの株価
2024年11月時点の株価は約930円です。比較的株価変動が大きく、直近10年間の最安値は2016年の約400円、最高値は2017年の約2400円となっています。
2024年に入ってからの株価は、1月から7月まではほぼ横ばいでしたが、8月に急下落し、その後再びゆるやかな右肩上がりの傾向が見られます。
スミダの株主優待
株主優待制度は、2024年11月時点では実施されていません。
スミダの配当と配当性向の推移
2024年度の配当金は、6月末の中間配当で26円と12月末の期末配当で27円の、年間1株当たり53円となる予想です。この金額は、2020年度の9円、2021年度の28円、2022年度の47円、2023年度の51円から4期連続で増配となっています。
配当性向の推移は、2020年度が約30%、2021年度が約29%、2022年度が約25%、2023年度が約30%の実績で、2024年度も約30%ほどとなる予想です。毎年30%前後の安定した配当が行われていることが分かります。
スミダの利回り
1株930円で100株購入した場合、投資金額は9.3万円になります。配当金額は年間1株当たり53円のため5300円となり、配当利回りは約5.7%です。
なお、各年度の平均株価から算出した配当利回りの実績は、2020年度は約1.6%、2021年度は約2.4%、2022年度は約4.7%、2023年度は約3.5%でした。2022年度以降、高い利回りでの配当が続いています。
小野測器(6858)
小野測器は、センサーや計測機器、データ収集をするためのソフトウェアなどの開発・製造と、自動車システムや試験装置などの特注生産を行う企業です。
計測機器の販売は、機械関連製品が最も多いですが、自動車関連製品も15%ほどを占めており、特注生産は自動車や二輪車関連の製品が8割以上となっています。売上全体を見ると、約6割が自動車関連です。
2023年度の売上高は約115億円、経常利益は約2億円の実績でした。2024年度は売上高が約125億円、経常利益が約3億円とそれぞれやや増収・増益となる予想です。
小野測器の株価
2024年11月時点の株価は約550円です。過去には大きな株価変動があり、2007年に約2000円だった株価が2008年頃から下落し、2009年には約500円まで下がりました。
しかし、その後は株価変動の波も比較的緩やかで、時間をかけて徐々に上昇したり下落したりしています。2022年に約370円まで下落した株価は、この2年間で、やや回復してきています。
小野測器の株主優待
株主優待制度は、2024年11月時点では実施されていません。
小野測器の配当と配当性向の推移
2024年度の配当金は、6月末の中間配当で15円と12月末の期末配当で15円の、年間1株当たり30円となる予想です。この金額は、2022年度の5円、2023年度の10円から2期連続で増配となっています。
配当性向の推移は、2020年度が約19%のマイナス、2021年度が約4%のマイナス、2022年度が約21%、2023年度が約24%です。毎年30%前後の安定した配当が行われていることが分かります。2020年度と2021年度は経常利益が赤字であったため、配当性向がマイナスになっています。
小野測器の利回り
1株550円で100株購入した場合、投資金額は5.5万円になります。配当金額は年間1株当たり30円のため3000円となり、配当利回りは約5.5%です。
なお、各年度の平均株価から算出した配当利回りの実績は、2020年度は約1.9%、2021年度は約1.0%、2022年度は約1.1%、2023年度は約2.3%でした。今期の配当利回りは、前年までと比較し急上昇しています。
まとめ
スミダと小野測器についてご紹介しましたが、いかがでしたか?どちらも株主優待制度は実施しておらず、配当金だけで利回りが5%を超える高配当株です。
ただし、2022年度以降高配当を維持しているスミダとは異なり、小野測器は2024年度に初めて配当利回りが5%を超えています。小野測器に投資する場合は、今後の配当金額や利回りが再び急落する可能性があるため、十分注意してください。