パチンコ機器メーカーの「SANKYO」と「平和」の株式は、実はかなりの高配当だということを知っていますか?さらに、どちらの銘柄もゴルフ好きにはもってこいの魅力的な株主優待が贈呈されます。今回は、SANKYOと平和について詳しくご紹介します。
SANKYO(6417)
SANKYOは、パチンコ・パチスロメーカーです。パチンコ台の製造や販売だけでなく、パチンコ店の店内設計や内装工事、運営の際に必要な周辺機器の製造や販売まで、パチンコに関する事業を幅広く行っています。
コロナ禍の経営悪化から回復し、2024年度の売上高は約2000億円、経常利益は約730億円と、どちらも過去10年間で最良の業績となりました。
SANKYOの株価と配当
2024年7月時点の株価は約1700円です。コロナの影響で業績が悪化し、2020年から2021年の約2年間は、株価が約500円前後に低迷しました。業績回復とともに株価も回復し、2022年以降小さな株価変動は頻発しているものの、右肩上がりで株価が上昇中です。
2025年度の配当金は、3月末の期末配当で1株当たり80円となる予想です。この金額は、2022年度以降2期連続で増配となった2024年度と同じ金額を維持しています。
SANKYOの株主優待
株主優待は、毎年3月末と9月末の権利確定日に、500株以上保有する株主に対して、株式の保有数と保有年数に応じてそれぞれ贈呈されます。贈呈される株主優待の内容は、群馬県高崎市の「吉井カントリークラブ」で利用できるプレー料金の割引券および無料券です。
なお、1年以上継続保有とは、3月末と9月末に発行される株主名簿に連続して3回以上記載されることを指します。株式の保有数および保有年数に応じて贈呈される株主優待の内容は、下記のイラストをご確認ください。
2024年3月の権利確定日に贈呈される株主優待分から、株式の保有数の条件が変更されたり、保有年数の条件が追加されたりと、贈呈される株主優待の内容が改悪されました。今回の改悪により、贈呈される優待券の枚数が大幅に減少しているので、すでにSANKYOの株式を保持している方はご注意ください。
SANKYOの利回り
1株1700円で100株購入した場合、投資金額は17万円になります。配当金額は8000円となるので、配当利回りは約4.7%です。平均株価から算出した配当利回りの推移は、2021年度が5.3%、2022年度が3.4%、2023年度が3.3%、2024年度が5.8%となっています。
なお、株式の保有数と保有年数に応じた、配当と優待を合わせた利回りの比較は下記のイラストをご覧ください。最も利回りが高くなるのは、1年以上継続して500株保有した時です。
平和(6412)
平和も、SANKYOと同じくパチンコ・パチスロ機器メーカーで、SANKYOよりも古い1960年に設立されました。子会社にはゴルフ場の運営を行う「PGMホールディングス」があり、パチンコ・パチスロ事業とゴルフ事業の2大事業をメインにサービスを提供しています。
2024年度の売上高は約1360億円、経常利益は約230億円と、どちらも2023年度から減収・減益となっており、業績はやや伸び悩んでいる印象です。
平和の株価と配当
2024年7月時点の株価は約2100円です。SANKYOとは異なり、コロナ流行中であってもそれほど株価は下落しませんでした。
株価変動が比較的大きいのが特徴で、約1400円から約2700円の間で小さな株価変動が頻発しています。ただし、2024年に入ってからはそれほど大きな変動は発生しておらず、約1900円から約2100円の間でゆるやかな推移です。
2025年度の配当金は、9月末の中間配当で1株当たり40円、3月末の期末配当で40円の合わせて80円となる予想です。この金額は、2015年度以降10期連続で同じ金額を維持しています。
平和の株主優待
株主優待は、毎年3月末と9月末の権利確定日に、200株以上保有する株主に対して、平和が運営するゴルフ場で利用できる1000円分の割引券が、株式の保有数に応じて贈呈されます。株式の保有数に応じて贈呈される株主優待の内容は、下記のイラストをご確認ください。
なお、2023年3月と2024年3月の株主優待は、200株以上保有する株主に対して、上記の内容に追加して「Cool Cart」の無料券が一律に1枚贈呈されました。2025年度の株主優待に追加贈呈があるかは現時点では未定です。
平和の利回り
1株2100円で100株購入した場合、投資金額は21万円になります。配当金額は8000円となるので、配当利回りは約3.8%です。平均株価から算出した配当利回りの推移は、2021年度が4.7%、2022年度が4.1%、2023年度が3.6%、2024年度が3.5%となっています。
なお、株主優待が贈呈される200株、300株、400株、500株、600株、700株、800株保有時の利回りは、どれも一律で約4.8%です。
まとめ
「SANKYO」は株主優待の改悪はありましたが、配当利回りが4%を超える高配当で、業績も上がっているおすすめの銘柄です。
「平和」は配当利回りは若干4%には届きませんでしたが、SANKYOよりも株主優待に手が届きやすく使い勝手が良いので、株主優待も合わせて利用したい人には、平和の銘柄をおすすめします。