【高配当】「エネオス」と「出光興産」の2銘柄、おすすめレベルを比較してみた

車を保有する人にとってはおなじみの「エネオス」と「出光興産」は、現在どちらも配当金が高い状態です。2つの銘柄について比較し、どちらに投資する方がよりおすすめなのか調査しました。

ENEOSホールディングス（5020）

私たちがよく目にする車の燃料となるガソリンの精製・販売だけでなく、灯油やガス、潤滑油などの燃料販売や、合成ゴムをはじめとした石油化学製品の製造販売、電気・ガス・水素供給なども行っています。

2022年11月現在の株価は約500円です。2018年頃に1株約900円の高値を記録しましたが、過去10年間の株価変動を見ると、多少の波はあるものの、ほとんどの年で1株約500円前後を推移しています。株主優待制度は現在導入していません。

エネオスの利回り

配当金がもらえる権利確定日は、毎年9月と3月の年2回です。2019年度から2021年度まで3年連続、年間配当金は22円の実績でした。2022年度も年間22円となる予想なので、4年連続配当金は据え置きとなる予定です。

例えば1株500円で100株購入した場合、投資金額は5万円で配当金は2200円です。株主優待制度はないので、配当金による利回りは約4.4％になります。5万円前後の比較的安価な投資資金で始められ、利回りが3％を超える高利回りな点が、エネオスのおすすめポイントです。

出光興産（5019）

出光グループは、ガソリンや軽油をはじめとした燃料油の販売だけでなく、アロマオイルなどの基礎化学品やアスファルトやプラスチックなどの高機能材、再生可能エネルギー関連事業など、石油やエネルギーに関する事業を多岐にわたって行っています。

2022年11月現在の株価は約3100～3400円です。2018年には5000円以上の値がついていましたが、2020年に入り約2000円まで急下落しました。2021年以降は、1年の間に何度も1000円前後の変動を繰り返しながら、確実に毎年株価を上昇させています。株主優待制度は現在導入していません。

出光興産の利回り

配当金がもらえる権利確定日は、毎年9月と3月の年2回です。2021年度の配当金は1株当たり170円でした。株価自体は徐々に上昇していますが、2022年度の配当金は1株当たり120円となる予想です。

例えば1株3200円で100株購入した場合、投資金額は32万円で配当金は12000円です。株主優待制度はないので、配当金による利回りは約3.75％になります。利回りが3％を超える高利回りな点に加え、毎年徐々に株価を上げている点が、出光興産のおすすめポイントです。

エネオスと出光興産どちらがおすすめ？

エネオス、出光興産などの石油・石炭製品事業の株は「景気敏感株」と呼ばれており、景気や社会情勢によって株価が大きく変動する傾向があります。2022年現在、景気の悪化や社会情勢によりガソリン等の価格高騰が続いており、株価が大きく下落している状態です。つまり、景気が回復すれば株価が急上昇する可能性を秘めています。

低リスクで高利回りなエネオス

2022年11月現在の2銘柄を比較すると、エネオスの方が株価が安く、出光興産の約1/6の価格です。仮に現在よりも更に株価が下がってしまったとしても、現在の株価が約500円前後なので、株価下落によるダメージが出光興産よりも小さくて済みます。

また、より利回りが高い点もエネオスのおすすめポイントです。出光興産は2022年度株価が上がっているにも関わらずの配当金が減配されてしまったことからも、高利回り銘柄を狙うのであれば還元姿勢の高いエネオスをおすすめします。

値幅が期待できる出光興産

2022年に入ってからの株価変動を見ると、エネオスが約430～570円の小さな変動であるのに対し、出光興産は約2900～4000円と約1000円以上の大きな変動です。それぞれ100株を安く購入し高く売却できたとすると、エネオスでは約14000円、出光興産では約11万の儲けが出ます。

さらに、石油・石炭製品事業の株価が大きく値下がりしている現在、今後景気が回復することで株価が大きく値上がりする可能性があります。株価の安い今のうちに購入しておくことで、数年後に大きな儲けが期待できるかもしれません。

ただし、株価変動が大きいことはそれだけリスクが伴います。また、景気が回復しても石油価格の暴騰が続いたり、電気自動車や再生可能エネルギーの普及など石油に変わるエネルギーの利用が当たり前の世の中になれば、株価は今よりも値下がりする可能性もあるため、見極めが重要です。

まとめ

エネオスと出光興産の特徴から、2銘柄のおすすめレベルを比較してみました。景気敏感株は景気により株価が大きく変動するため中級者向けとも言われていますが、低リスクで高利回りなエネオスは投資初心者でも手を出しやすいかと思います。資金に余裕があり、投資の醍醐味である大きな儲けを目指すのであれば出光興産がおすすめではないでしょうか。