投資をする銘柄を選ぶ際、配当利回りが高い「高配当」のものに目がいきますよね。しかし、高配当&株主優待の総合利回りを狙うのも投資の1つの方法です。今回は、配当利回りでは目立ちはしませんが、総合利回りで光る2つの銘柄をご紹介いたします。
Hamee(3134)
Hamee(ハミィ)は、神奈川県に本社を置くスマホケースなどのモバイルアクセサリーをデザイン・販売している会社です。スマホケースの有名ブランド「iFace」「salisty」などを取り扱っています。自社オンラインショップ以外にもAmazon・楽天などのネット販売にも積極的に進出しており、販売ルートの拡大に力をいれています。
またHameeは、モバイルアクセサリーの販売だけでなく「ネクストエンジン」というEC事業者向けのサービスも提供しています。
2023年3月現在の株価は830円台です。2020年9月に2400円台と高値でしたが、それ以降株価は下がり続けています。2022年12月には700円台に落ちたものの、現在は800円台に回復し維持しています。
Hameeの株主優待
株主優待は変更される可能性はありますが、2023年3月現在、権利確定日は4月と10月の年2回です。100株以上保有する株主に対し、オンラインショップ「Hamee本店」で使えるクーポンか「ネクストエンジン」の利用クーポンのいずれか1つが贈呈されます。
「ネクストエンジン」とは、複数のネットショップを運営している事業者に向けたサービスです。ネットショップの受注・在庫・商品管理ページを一元化して管理することのできるシステムとなっています。複数のネットショップを運営している事業者には、管理ミスを防ぎ作業効率をアップさせる画期的なサービスです。
優待クーポンには、有効期限があります。期限内に利用されなかった場合、クーポンは無効になるのでご注意ください。
Hameeの配当
2021年度の配当金は年間1株当たり10円でしたが、2022年度は22.5円に増配されました。2023年も年間1株当たり22.5円を維持する予想となっています。
例えば、100株購入した場合投資金額は約8万3000円で、もらえる配当金が2250円なので、1年間の配当利回りは2.7%です。
株主優待である3000円分のクーポンを利用した場合、配当金2250円に株主優待3000円分の利益が追加されるので、年間の利益は5250円です。配当と優待による総合利回りは約6.3%になります。
アイ・ケイ・ケイホールディングス(2198)
アイ・ケイ・ケイホールディングスは、九州を中心にゲストハウスウエディングを企画展開している会社です。最近ではフレンチレストランの運営・食品事業への進出もしています。レストランの店舗は九州だけでなく、四国や北陸にも展開しています。アイケイケイは婚礼事業だけでなく介護事業にも携わっており、佐賀県に有料老人ホームを設立し介護サービスの提供もしています。
2023年3月現在の株価は約650円です。2020年に400円台まで株価が下がりましたが、それ以降は浮き沈みを繰り返しながら株価を上げています。
アイ・ケイ・ケイホールディングスの株主優待
株主優待は変更される可能性はありますが、2023年3月現在、権利確定日は4月の年1回です。100株以上保有する株主に対し、レストラン優待食事券3枚に加え、保有株式数に応じて、お菓子の詰め合わせやギフトが贈呈されます。
優待品は6月下旬~7月上旬ごろの発送を予定しています。食事優待券は、対象となる店舗でコースのランチもしくはディナーを優待料金で楽しむことができます。優待料金は利用店舗によって異なりますが、約20%の割引価格となります。例えば、「ラ・ロシェル南青山店」は7150円(税込)のランチが6050円(税込)で楽しむことができます。なお優待券は、現金および他の優待品との引き換えはできませんので、ご注意ください。
アイ・ケイ・ケイホールディングスの配当
2020年度と2021年度で1株あたり0円だった配当金は、2022年度に年間1株当たり10円に増配されました。2023年度は12円と連続増配される予定です。
例えば100株購入した場合、投資金額は約6万5000円で配当金は1200円なので、配当金による利回りは約1.85%です。株主優待である1500円分のお菓子詰め合わせを加えた場合、配当金1200円に株主優待1500円分の利益が追加されるので、年間の利益は2700円になります。配当と優待による総合利回りは約4.15%です。
2つの銘柄の特徴は総合利回りが高いこと
Hameeとアイ・ケイ・ケイホールディングスは、配当利回りは決して高いとは言えません。しかし配当利回りと優待利回りを併せた総合利回りを見てみると、どちらの銘柄も4%~6%と高い数値になります。配当金だけでなく株主優待を楽しめるのは、株主の醍醐味とも言えるでしょう。加えて2つの銘柄は、どちらも最低投資額が10万円以下のため初心者の方にも扱いやすい銘柄です。
まとめ
今回は、高配当&株主優待の総合利回りが高い銘柄をご紹介いたしました。配当金だけで投資銘柄を決定するのではなく、株主優待にも目を向けて総合利回りを考えるのも投資の1つの方法です。今回の2つの銘柄は投資額も比較的低額なため、投資初心者の方にもおすすめの銘柄になります。