今回は投資金額10万円以下で購入できる高配当銘柄を紹介していこうと思います。現在の株価ベースで「エプコ」と「サンネクスタ」は配当利回り3%後半となっており、特にサンネクスタは優待を含めた総利回りは約4.7%と非常に高い水準になっていますので、参考にしていただければと思います。
エプコ(2311)
株式会社エプコは、住宅関連の電気や給排水設備の設計、省エネリフォームなどを手掛ける企業です。日本全国の低層住宅の設計を年間約10万戸分を取り扱い、市場シェアは約14%になっています。
また160万世帯の顧客管理を行い、年間約70万件の住宅トラブル修理を受け付ける業務も展開しています。24時間365日のカスタマーサポートでアフターメンテナンスを提供し、省エネサービスや脱炭素戦略にも積極的に取り組んでいる会社です。
さらに、TEPCOホームテック株式会社を設立し省エネサービスを更に展開し、業界のデジタル化をリードすることを目指しています。エプコのコーポレートスローガンは「進化への挑戦」で、住宅分野のESG推進にも貢献している会社です。
エプコの2024年5月現在の株価は約830円となっています。前期の同時期は750円前後で推移していましたので上昇した形になっています。
今期の売上高目標は56.6億円と前期の実績より約6億円を上回る見込みになっています。第1四半期(1月-3月)の経常利益は、前年同期比で2.1倍の4200万円と増益となっています。
エプコの株主優待
株主優待の権利確定月は6月と12月の年2回になっています。いずれも100万円相当の太陽光発電システムを無償の権利が抽選で年間10名に当選する内容になっています。
エプコの利回り
配当は6月と12月の年2回実施され、前期の年間配当は32円となっていました。そして今期の年間配当は32円と配当維持になっています。
例えば1株830円で100株購入した場合、投資金額は約8.3万円が必要となり、年間で受け取れる配当金は3200円になるので、配当金利回りは約3.9%となります。
優待を含めた総利回りは割愛させていただきます。
エプコの強みと弱み、将来性は?
エプコは大手企業と連携した新規事業の取り組みと無借金経営で安定性を確保しています。国内最大級の設備設計実績と年中無休のカスタマーサポート、成功している太陽光発電事業も強みです。
一方で、新規事業の失敗が続き、何度も撤退を余儀なくされる問題を抱えている点は弱みになっています。
また将来性としては30年以上の実績を持ち、安定した経営を続けています。経営者の積極的なリーダーシップの下、新市場への進出し、特に太陽光発電事業が成果を上げています。太陽光発電の国内需要はまだ増加傾向ですので、この分野のシェア獲得だけでも将来性を感じられる印象です。
サンネクスタ(8945)
サンネクスタグループ株式会社(以降、サンネクスタ)は、社宅管理、転勤者サポート、人事総務事務代行、そしてマンションマネジメントなど、幅広いアウトソーシングサービスを手掛ける企業です。2020年に持株会社体制へ移行し、新たにサンネクスタグループ株式会社として生まれ変わりました。
同社の主力は社宅関連事業とマンション管理事業で、特に社宅管理では、企業の人事総務部門から業務を一手に引き受け、ほとんど競合のいない市場で独自の地位を築いています。
また、マンション管理では、建物全体のコンサルティングから日々の運営まで、トータルでサポートを提供しています。
さらに、転勤者の引越しをスムーズに行うコスト削減サービスも展開するなど、コストを削減しつつ業務の効率化を図るサービスも取り扱っています。
サンネクスタの2024年5月現在の株価は約1020円となっています。前期の同時期も約1000円で推移していましたので、ほぼ株価は維持しています。
通期の売上目標は前期より約7.5億円高い91億円になっています。第3四半期累計(7月-24年3月)の経常利益は、前期同時期より約26%減の3.6億円と減益しています。
サンネクスタの株主優待
株主優待は変更される可能性がありますが、2024年5月現在、権利確定月は6月の年1回となっています。100株以上を1年以上保有している株主に対してQUOカードが贈呈される内容になっています。
例えば、100株を1年以上保有では1000円相当となり、200株の場合は2000円相当となっています。
サンネクスタの利回り
配当は6月と12月の年2回実施され、前期の年間配当は37円となっていました。そして今期は年間配当28円の予定となっており増配の見込みです。
例えば1株1020円で100株購入した場合、投資資金は約10.2万円が必要となり、年間で受け取れる配当金は3800円になります。配当金だけの利回りは約3.7%となっています。また100株を1年以上保有した場合の年間1000円分の株主優待を含めた総利回りは、約4.7%となっています。
サンネクスタの強みと弱み、将来性は?
サンネクスタの強みとしては、業界トップの借り上げ社宅管理代行として、年間5000万人が利用するサービスを提供し、マンション管理や24時間コールセンターも運営をするなど社宅事業の独自性が挙げられます。また市場での競争力があり、新規参入が少ない点が強みです。
一方、弱みとしては、新サービスの開発が遅れがちで、市場のニーズに即応できない場があると言われています。
将来性としては、デジタル化の進展により、業界のパイオニアとなる潜在力を持っているため、新技術を取り入れている点が挙げられます。更に2025年を目処に時価総額250億円の企業を目指しており、アウトソーシングサービスの範囲を広げ、ICTを活用してサービスを向上させる計画がされています。
まとめ
今回は10万円以下の投資金額で、利回り4%が狙える「エプコ」と「サンネクスタ」を紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
両銘柄ともに配当利回りは4%には達していませんが、株価の変動では4%を超えてくる可能性がでています。投資金額10万円以下でスモールスタートできる高配当の銘柄ですので、検討してみてはいかがでしょうか?