今回は毎期3%の利回りを実現している「柿安本店」と「アイ・ケイ・ケイホールディングス」について紹介していこうと思います。今期の業績と予想利回りについて触れていますので、ご参考ください。
柿安本店(2294)
株式会社柿安本店は、1871年に三重県で創業した総合食品企業です。精肉、惣菜、レストラン、和菓子、食品の5つの事業を展開し、特に松阪牛を使った料理や牛肉しぐれ煮などの製品で知られています。
150年を超える歴史を持ち、店舗での料理提供から和菓子の手作りまで、高品質な食品の提供を行い、1998年には洋惣菜店「柿安ダイニング」を出店し、デパ地下惣菜ブームを牽引してきました。また、各店舗に料理人を配し、おいしいものをお値打ち価格で提供する経営理念を実践しています。
特に柿安本店の強みは、一貫した製造体制、幅広い商品の種類、社員の約4割を占める職人集団の存在、そして強固なブランド力が挙げられます。
柿安本店の2024年3月現在の株価は約2800円となっています。前期の同時期は2100円台で推移していましたので、年間を通して株価上昇している形となります。
今期の売上高目標は370億円と前期の実績より69億円を下回る予想がされています。この減収に伴い、通期の純利益も前期の22億円から15億円に減益となっています。
柿安本店の売上利益の減少の理由
今期の売上が減少した主な理由は、精肉事業の売り上げが伸びなかったこと、そして予想以上に原材料とエネルギーのコストが高くなり、人件費も上がったこととされています。
これらの影響で、営業利益、経常利益、および四半期純利益が、従来の予測を下回る結果となっています。またこの状況はしばらく続く見込みとされています。
柿安本店の株主優待
株主優待がもらえる権利確定月は4月の年1回になっています。100株以上を保有している株主に対して、優待利用券(1枚500円)が保有数に応じて贈呈されます。
例えば100株以上300株未満の保有の場合は、年間1000円相当(500円が2枚)となり、800株以上999株未満の場合は年間8000円相当となります。
1000株以上保有すると10000円相当の柿安グルメフリーチョイス引換券に変わってきますので、詳しくは以下のイラストを参考にしてください。
柿安本店の利回り
配当は4月の年1回実施され、前期の年間配当は85円となっていました。そして今期の年間配当も同額の85円が見込まれています。
例えば1株2800円で100株購入した場合、投資金額は約28万円が必要となり、年間で受け取れる配当金は8500円になるので、配当金利回りは約3%となります。また100株を保有した場合、株主優待を含めた総利回りは、約3.4%となります。
アイ・ケイ・ケイホールディングス(2198)
アイ・ケイ・ケイホールディングス株式会社は、結婚式の企画や運営を中心に、介護や食品、フォト関連、結婚仲介など多岐にわたる事業を展開する企業です。
特に、自然調和型の結婚式場「ララシャンス」ブランドで知られ、九州・沖縄での就職人気企業ランキングで4年連続1位に選ばれるなど、地域に密着した事業展開を強みとしています。
地方都市での緻密なマーケティング力や、社員が提案しやすい風土で「お客さまのために」の精神を大切することで、全国及び海外に多数の結婚式場を持ち、社内でシステム開発からマーケティングまでを一貫して取り組むことで、独自のビジネスモデルで業界をリードしている会社です。
アイ・ケイ・ケイホールディングスの2024年3月現在の株価は、約780円となっています。前期の同時期も660円台で推移していましたので、微増した形となっています。
通期の売上目標は前期より約13億円高い233.5億円になっています。第1四半期(11月-24年1月)の経常利益は前年同期と比べ19.8%上昇した4.4億円に増益しています。
アイ・ケイ・ケイホールディングスの株主優待
株主優待は変更される可能性がありますが、2024年3月現在、権利確定月は4月の年1回となっています。100株以上保有の株主に対して、お菓子やギフトが贈呈され、更に自社レストランのランチやディナーが優待価格で利用できます。
例えば100株保有で2000円相当のお菓子が送られてきますが、1000株以上保有すると6000円相当のギフトに変更されます。詳しくは以下のイラストを参考にしてください。
アイ・ケイ・ケイホールディングスの利回り
配当は10月の年1回実施され、前期の年間配当は24円となっていました。そして今期も同額の年間配当24円の予定となっています。
例えば1株780円で100株購入した場合、投資資金は約7.8万円が必要となり、年間で受け取れる配当金は2400円になります。配当金だけの利回りは約3.1%となっています。また、2000円分の株主優待を含めた総利回りは、約5.6%となります。
アイケイケイはやばい会社?宗教との関係性は?
毎日の朝礼、昼礼、終礼で理念やスローガンを唱和するなど、理念教育に力を入れているため、その徹底ぶりが宗教と揶揄されているようです。誠実、信用、信頼が経営理念で、国籍や性別などに関係なく能力を発揮することを大切にしている会社なので、「宗教」や「やばい」と言った話とはかけ離れた印象です。
ただし、2022年度の平均年収は351万円で、全国平均の614万円よりかなり低くなっています。一方で「辞めたけど良い会社ランキング 2020」では第16位に選ばれるなど、退職後も評価されている企業になっています。
まとめ
今回は3%超えを狙える「柿安本店」と「アイ・ケイ・ケイホールディングス」について解説しましたが、いかがだったでしょうか?
「柿安本店」は売上減少がネックとなっていますが、株価は好調で現時点では利回り3%を保持しています。また「アイ・ケイ・ケイホールディングス」も3%を超えた利回りで、業績も増収増益の見込みで好調になっています。ただし配当の権利月は10月になっていますのでご注意ください。