高配当銘柄は、安定した収益を期待できるため、多くの投資家に人気があります。しかし、全ての高配当銘柄が良い投資対象とは限りません。今回は、「NISSHA」と「CARTA HOLDINGS」の2つの銘柄は買ってはいけない銘柄なのか、買うべき銘柄なのかについて紹介していこうと思います。
NISSHA(7915)
NISSHA株式会社は、京都の本社を拠点に構え、主に産業用および消費者用電子機器の製造を行っている企業です。タッチセンサー、プリント回路、機能性フィルムなどを手掛け、様々な産業分野で活躍しています。また、ヘルスケア事業にも進出しており、医療機器の開発・製造なども行っています。
NISSHAの特徴は、技術力と多様な製品ラインナップにあります。特にタッチセンサー分野では、高いシェアを誇り、世界中のメーカーに供給しています。また、医療機器事業でも今後の成長が期待されている企業です。
NISSHAの利回り
NISSHAの現在の株価は1800円で、前期の同時期と同じ水準になっています。年間配当金は前期と同額の50円で、配当利回りは約2.78%となります。配当維持が発表されているものの、総利回りは優待がないため配当利回りのみとなります。
NISSHAの株主優待
NISSHAの株主優待は6月に年1回実施されています。100株保有の株主に対して、フォトグラファーが撮影した写真を掲載したオリジナルのカレンダーが贈呈される内容となります。
NISSHAの強みと弱み、将来性は?
NISSHAの強みは、なんと言っても多岐にわたる製品ラインナップと高い技術力です。特にスマホやタブレットなどでも使用されているタッチセンサー分野では高いシェアを持っており、医療機器事業の成長も期待されています。しかしながら、事業の多角化による管理コストの増加や、競争の激しい市場環境が課題となっています。今後の成長には、競合が韓国や中国といった価格競争に強い相手であるので、継続的な収益を確保することがポイントになっています。
CARTA HOLDINGS(3688)
CARTA HOLDINGS株式会社は、デジタルマーケティングとメディア事業を展開する企業です。主な事業内容は、インターネット広告の運用、メディアコンテンツの制作・配信、データ解析などになっています。特に広告事業では、独自のデータ分析技術を活用して、クライアントに最適な広告運用を提供しています。
CARTA HOLDINGSの特徴は、デジタルマーケティング分野での高い技術力と、多岐に渡るネットワークです。特に、広告運用においては、データ分析を活用した効率的な広告配信が評価されており、メディア事業では、独自のコンテンツ制作力を活かして、多くのユーザーに支持されています。
一方で、CARTA HOLDINGSの課題は、市場競争の技術革新の速さが挙げられます。特にデジタルマーケティング分野は、新技術や新規参入者が次々と参入するため、常に最先端の技術を維持し続けることが求められます。
CARTA HOLDINGSの利回り
CARTA HOLDINGSの現在の株価は1700円で、前期の同時期よりも上昇しています。年間配当金は54円で、前期と同額になっています。また、配当利回りは約3.18%です。優待を加味した総利回りは約4.35%となり、とても高い水準になっています。
CARTA HOLDINGSの株主優待
CARTA HOLDINGSは、年2回の株主優待を提供しており、6月と12月にデジタルギフトサービス「デジコ」のポイントが贈呈されます。3年未満保有は年間 2000円相当となり、3年以上保有では年間3000円相当となります。
CARTA HOLDINGSの株主優待利用時の注意点
デジタルギフトサービス「デジコ」は、AmazonやiTunesのギフト券、現金、電子マネー、Tポイント、Suicaポイント、ANAやJALのマイルなどへの交換が可能になっています。贈呈時期は、6月末の確定日の場合は9月下旬に、12月末の確定日の場合は翌年の2月下旬から3月上旬の予定になっています。
CARTA HOLDINGSの強みと弱み、将来性は?
CARTA HOLDINGSの強みは、デジタルマーケティングとメディア事業における高い技術力です。しかしながら、こちらも市場競争の激化や業界の技術進歩の速さが課題で、今後も持続的な成長が求められることになります。
まとめ
今回は「NISSHA」と「CARTA HOLDINGS」について紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
NISSHAは、技術力と製品多様性で強みを発揮していますが、中国企業などの参入で市場競争とコスト管理が課題になっています。一方、CARTA HOLDINGSはデジタルマーケティング分野での高い技術力と広範なネットワークを活かしていますが、こちらも競争の激化と技術革新の速さが挙げられます。両銘柄ともに買ってはいけない対象ではない印象ですが、実際に投資の際には、これらの点を含めて、ご自身の投資方針に合った銘柄を選んでみてはいかがでしょうか?