食料品がもらえる株主優待の中でも、お肉やお米など普段の食事に欠かせない食材がもらえる銘柄は特に人気です。今回は、そんな人気の食料品がもらえる高配当株「進和」と「エスフーズ」をご紹介します。
進和(7607)
進和は、国内だけでなく海外にも、金属接合に関する機材や材料などを提案・販売している商社です。商社でありながら、自社工場で製品を開発するメーカーとしての一面もあり、生産業に関する様々な事業を多岐にわたって行っています。
進和の株価と配当
2024年7月現在の株価は約2800円です。2024年1月時点では約2500円ほどでしたが、小さな株価変動を繰り返しながら徐々に右肩上がりが続いており、現在の株価は直近10年間の最高値を更新し続けています。
2024年度の配当金は、2月末の中間配当で1株当たり50円、8月末の期末配当で50円の合わせて100円が支払われる予定です。この配当金額は、2021年度から4期連続で増配されています。
進和の株主優待
株主優待は、毎年8月末の決算日に、100株以上の株式を継続して1年以上保有する株主に対して贈呈されます。株主優待の内容は、100株以上保有する株主にはおこめギフト券を2枚(約1000円相当)、1000株以上保有する株主には魚沼産コシヒカリ5キロ(約4000円相当)です。
株主優待が届く時期は、毎年11月から12月頃です。おこめギフト券は、毎年株主の元に11月頃届く報告書の中に同封されて届きます。魚沼産コシヒカリは、11月下旬から12月上旬頃に自宅に宅配されます。
おこめギフト券とは、全農が発行する1キロの米1袋とギフト券1枚を引き換えることができるギフト券です。お米屋だけでなく、百貨店やスーパーなど「おこめギフト券取扱店」で利用できます。
進和の利回り
1株2800円で100株購入した場合、投資金額は28万円となり、配当金額1万円を受け取れます。現在株価がかなり高値となっていますが、それでも配当利回りは約3.6%です。
1年以上継続して保有すると、株主優待として年間約1000円相当のおこめギフト券が贈呈されるので、配当と優待を合わせた利回りは約3.9%となります。
また、1年以上継続して1000株保有した場合、約4000円相当のお米が贈呈されるので、利回りは約3.7%です。
S Foods(2292)
S Foods(以下、エスフーズ)は、コクと旨味を感じる味噌で味付けされたホルモン「こてっちゃん」などを販売する総合食肉企業です。加工食品の製造だけでなく、牛などの家畜の生産から店頭販売まで一貫して行っています。
エスフーズの株価と配当
2024年7月現在の株価は約2800円です。コロナウイルスの影響で一時2000円を下回るまで下落しましたが、すぐにV字回復し、比較的小さな株価変動を頻繁に繰り返しながら、約3000円から3500円ほどの推移で横ばいが続きました。
しかし、2024年4月に発表された、過去最高の売上高にも関わらず経常利益・純利益がともに昨年より下がったニュース以降、株価が急下落し、5月以降の株価は3000円を下回っています。
2025年度の配当金は、8月末の中間配当で1株当たり44円、来年2月末の期末配当で45円の合わせて89円が支払われる予定です。この配当金額は、2013年度から13期連続で増配されています。
エスフーズの株主優待
毎年2月末と8月末の権利確定日に、100株以上の株式を保有する株主に対して、エスフーズの自社商品が割引価格で購入できるカタログが株主優待として送付されます。カタログが届く時期は、2月末の権利確定日分は6月頃、8月末の権利確定日分は11月頃です。
また、2月末の権利確定日には、500株以上保有する株主に対して、株式の保有数に応じて自社商品が贈呈されます。下記の一覧イラストをご確認ください。
500株以上保有する場合、贈呈される株主優待の内容は、3000円相当の自社商品です。年度により、ハムの詰め合わせやローストビーフなど変化しますが、欲しい商品を選択することはできません。
2000株以上保有する場合に贈呈される株主優待の内容は、エスフーズが厳選した1万円相当の国産牛肉もしくは国産豚肉です。国産牛肉の場合、ステーキ肉用の厚めか、しゃぶしゃぶ用の薄めか、切り方を選択することもできます。
エスフーズの利回り
1株2800円で100株購入した場合、投資金額は28万円になります。配当金額は8900円なので、配当利回りは約3.2%です。また、株主優待で自社商品が贈呈される500株以上保有する場合の、配当と優待を合わせた利回りは、500株保有時と2000株保有時のどちらも約3.4%になります。
まとめ
進和とエスフーズは、どちらも株価がやや高めですが、配当金が連続増配中の高配当株です。お米やお肉などの食料品が届く株主優待は魅力的ですが、株主優待が贈呈されるためには、進和は1年以上の継続保有が、エスフーズは500株以上の保有が条件として必要になる点に注意してください。