5%を超える高配当なのに「NEW ART HOLDINGS」と「ベリテ」の評判は？ 好調業績の裏で一体何が起こっているのか

今回は宝飾関連の「NEW ART HOLDINGS」と「ベリテ」について解説していこうと思います。利回りも高く好調な業績から今期は苦しい内容になっています。「ベリテ」では評判についても触れて解説していこうと思います。

NEW ART HOLDINGS(7638)

株式会社NEW ART HOLDINGSは、ブライダルジュエリーの販売店やエステティックサロンなどのグループ企業の経営管理を行っています。アートをキーワードに事業展開し、「美と健康」をテーマにした幅広い分野でビジネスを行っている企業になります。

主要事業はブライダルジュエリーの製造・販売ですが、他にはエステティックサロンの運営、オークションの企画・運営、美術品の販売を取り扱い、アートオークション業界への参入も行っています。

運営する店舗ブランドは「銀座ダイヤモンドシライシ」や「エクセルコダイヤモンド」などがあり、ブライダルジュエリー事業は全国65店舗以上に渡り、台湾や香港にも店舗を展開しています。

NEW ART HOLDINGSの2024年1月現在の株価は、約2000円となっています。前期の同時期は1500円台で推移していましたが、年間を通して伸びしています。

通期の最終売上高目標は前期より約22億円高い237億円ですが、経常利益の進捗率は第2四半期での進捗は39％とほぼ例年通りながら、最終利益は減益の見込みになります。

NEW ART HOLDINGSの株主優待

株主優待がもらえる権利確定月は3月と9月の年2回になっています。保有数に関わらず1株以上を保有している場合、ジュエリー購入時は15%もしくは20%の割引を受けることができます。他にはエステティックサロン｢ラ･パルレ｣で50%割引の体験が可能であったり、軽井沢ニューアートミュージアムへの観覧券が無料などの特典が付いてきます。他にも優待内容がありますので、詳しくは以下のイラストをご参考ください。

NEW ART HOLDINGSの利回り

配当は3月の年1回実施され、前期の年間配当は100円となっていました。そして今期の年間配当は100円が見込まれ配当維持の予定となります。

例えば1株2000円で100株購入した場合、投資金額は約20万円が必要となり、年間で受け取れる配当金は10000円になるので、配当金利回りは約5％となります。また株主優待を含めた総利回りは、割引券等の特典のため割愛させてもらいます。

NEW ART HOLDINGSの株主優待はいつ届く？

3月末の場合は優待カードの発送は6月頃になっており、9月末の場合は12月頃となっています。有効期間は12ヶ月間となっています。

ベリテ(9904)

株式会社ベリテは、全国に約100店舗を展開するジュエリー専門店を運営する企業です。宝飾品、宝石、貴金属、時計の販売を行っており、ジュエリー業界のパイオニア的存在となっています。

エイジングケア分野にも力を入れており、コンシェルジュカウンセリングやプレミアム炭酸泉の使用、ヘアーホスピ認定店、多彩な商品とサービスを提供しています。

ベリテの強みは、インドのダイヤモンドカット技術、全国展開による多店舗展開などが挙げられます。

ベリテの2024年1月現在の株価は、約400円となっています。前期の同時期は350円台で推移していましたが、現在は平均的な株価に位置づいています。

通期の最終売上高目標は前期より約4億円多い80億円ですが、第2四半期での経常利益の進捗率は29％と例年平均の41％よりも大きく下回っている状況です。今期の着地は減収と減益の見込みになっています。

ベリテの株主優待

株主優待は変更される可能性がありますが、2024年1月現在、権利確定月は3月と9月の年2回です。3月の場合は、1000株以上保有する株主に対して1枚5000円相当の優待商品券が保有数に応じて贈呈されます。

9月は1000株以上保有している株主に対して、自社商品が10%割引されるカードが1枚贈呈されます。

ベリテの利回り

配当は6月・9月・12月・3月の年4回実施され、前期の年間配当は17.1円となっていました。そして今期は3円高い年間配当20.1円の増配予定となっています。

例えば1株400円で100株購入した場合、投資資金は約4万円ほど必要となり、年間で受け取れる配当金は2010円になります。配当金だけの利回りは約5.0％となっています。また1000株以上を満保有した場合の優待商品券5000円相当を含めると、総利回りは約6.3%となります。

ベリテの声掛けは微妙？

一部消費者から勧誘がしつこいという評判をSNSなどで散見されます。著者自身も経験するのですが、百貨店での宝飾エリアをウィンドーショッピングしているだけでも店員からやや執拗に声をかけられることがあります。

個人的な感覚としてはアパレルの店舗での声掛けを「1」とすると、宝飾店では「1.5」くらいに感じます。決して悪質なものではないかと思いますが、ベリテに限らずジュエリー業界特有の勧誘や声掛けから、こういった評判が出てきているのかもしれません。

まとめ

今回は宝飾関連の銘柄を２つ紹介しましたが、いかがだったでしょうか？「NEW ART HOLDINGS」は今期の業績が若干下降傾向にありますが、現在の株価では利回りで5%を超えています。

一方「ベリテ」は少額から投資が可能でこちらも5%と高配当銘柄になっています。両銘柄ともに今期の業績は若干渋い内容になっていますが、増配など株主還元を積極的に実施している企業ですので、検討してみてはいかがでしょうか？