株式投資を行うのであれば、なるべく配当が高く利回りの良い株式を選びたいですよね。しかし筆者のような株式投資初心者は「損するのが怖いからなるべく少ない投資金額から始められるところがいい」とも考えるのではないでしょうか?今回は高配当株かつ10万円以下で投資可能な2銘柄についてご紹介します。
コニカミノルタ(4902)
コニカミノルタは、カメラや写真用のフィルムを販売する電機メーカーとして1873年に創業しました。その後は画像や微細加工などの技術を活かして、印刷やヘルスケア、映像ソリューションなど多岐にわたる事業を展開しています。
2022年12月現在の株価は約560円です。2019年まで平均約1000円ほどの価値があり、2015年には1400円を超える高値がつくこともありましたが、2020年に入り、一気に約300円まで急落しました。
急落の原因は、新型コロナによる影響による業績悪化が大きいと考えられます。2022年に入り徐々に業績も回復していることから、株価も300円台から500円台に上昇しました。今後コロナの影響が落ち着き、業績も株価も回復することを期待したいですね。
コニカミノルタの株主優待
株主優待の内容は変更になる可能性がありますが、毎年9月の権利確定日に、100株以上保有する株主に対し、オリジナルカレンダーと年賀状印刷半額クーポンが贈呈されます。年賀状印刷半額クーポンは、「キンコーズ」の店舗での注文時に利用できる他、「キンコーズ・オンライン」でも利用可能です。
コニカミノルタの配当
配当金がもらえる権利確定日は毎年9月の中間と3月の決算の年2回です。2022年度の配当金は、年間1株当たり30円でした。2022年度は株価が高値をつけていた2016年度から2019年度と同額だったため配当金の還元は回復したかに思えましたが、2023年度はさらに20円まで下がる見込みとなっています。
例えば1株560円で100株購入した場合、投資金額は5.6万円で2023年度の配当金は2000円となるので、配当金による利回りは約3.57%です。なお、配当金の高かった2022年度は、株価が約500円で配当金は年間3000円だったので利回り約6%の超高配当でした。
2022年度の利回りからは下がってしまいましたが、利回りが3%を超えれば高利回りとされるため、コニカミノルタの株式は高配当株と言えます。過去の配当金推移を見ると配当性向はかなり高いので、今後業績が回復すれば現在よりさらに高利回り株となる可能性が高いです。
三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)
MUFGの名前で知られる三菱UFJフィナンシャル・グループは、三菱UFJ銀行の他、銀行や金融、証券、リース、コンサルなどの数多くのグループ会社を束ねる総合金融グループです。
2022年12月現在の株価は約750円です。銀行などの金融株は「景気敏感株」と呼ばれ、経済状況や社会情勢によって株価が変動しやすい特徴があります。MUFGの株価も、過去10年間、約400円の時もあれば約850円の時もあるほど、大きな変動を何度も繰り返しています。
株価変動が大きい株式は、短期で大きな利益を生み出す可能性が高いです。しかし、2022年現在のところ、金融政策で金利がかなり安くなっていることや、経済状況の悪化が続いていることから、業績は伸び悩んでおり、この先すぐに三菱UFJの株価が急上昇して大きな利益が出る可能性は低いと考えられます。
三菱UFJの株主優待
2022年12月現在、株主優待制度はありません。以前は、100株以上保有する株主にオリジナルグッズのプレゼントが、500株以上保有する株主にグループ会社の商品やサービス優待券などが贈呈されていましたが、2017年度を最後に廃止されています。株主優待が廃止された分は、配当金として利益還元されているようです。
三菱UFJの配当
配当金がもらえる権利確定日は毎年9月の中間と3月の決算の年2回です。2022年度の配当金は、年間1株当たり28円の実績でした。2009年度以降、13年連続で配当金額が据え置きもしくは増配となっています。2023年度の配当金は年間32円とさらに増配される予想です。
例えば1株750円で100株購入した場合、投資金額は7.5万円で2023年度の配当金は3200円となるので、配当金による利回りは約4.27%です。配当性向40%以上の還元方針を掲げており、株主に対し多くの配当金を還元する意向を示しています。
株価変動による利益は大きく見込めませんが、10万円以下という投資金額が比較的安価な点や、配当金が多く今後も増配が見込めることから、投資初心者が長期で保有する銘柄としておすすめです。
まとめ
コニカミノルタと三菱UFJの株式は、どちらも高配当にも関わらず10万円以下から購入可能です。元々の投資金額が比較的安価なのでリスクは比較的小さいですが、配当金額が下がることにより株価の急落リスクが充分考えられるので、分散投資の1つとして検討されることをおすすめします。