決算を迎える企業が最も多い3月は、注目株が多い分、どの企業に投資するか迷いますよね。今回は、利回りが8%を超える超高配当株「三井松島」と「NSユナイテッド海運」の2銘柄についてご紹介します。
三井松島ホールディングス(1518)
三井松島ホールディングスは、福岡に本社を構える、1913年に設立した炭鉱企業です。現在は石炭販売などのエネルギー事業以外にも、生活関連事業として、ファッションやストロー、電子部品、ペット、住宅関連部材、介護分野など幅広く事業を展開しています。
2023年1月現在の株価は約3200~3300円です。2020年までは約1500円前後の株価でしたが、2021年に入って以降右肩上がりを続けています。直近2年間は、3月の決算時期を過ぎても、株価は下がることなく現状維持もしくは右肩上がりです。
三井松島の株主優待
株主優待の内容は変更になる可能性がありますが、現在のところ3月末の決算時に、100株以上保有する株主に対し株式の保有数に応じて株主優待が贈呈されます。優待券の内容は、施設割引券と商品ご優待券の2種類です。
・施設割引券
施設割引券1枚につき、エムアンドエムサービスのホテル等全17箇所の施設で、1人1泊につき3000円が割引になります。また、福岡の三井港倶楽部、全国3店舗のラ・ロシェルでのお食事料金3000円割引としても利用可能です。
有効期限は7月から翌年6月末までの1年間で、事前に施設を予約する際に株主優待を利用する旨を伝える必要があります。また、エムアンドエムサービス施設の特別プランとは併用できない場合があり、ラ・ロシェルで利用する場合はランチでの利用は不可です。
・商品ご優待券
オーダースーツ専門店の「HANABISHI」各店舗で、1回のお会計時に2枚まで利用することができます。有効期限は施設割引券と同様、7月から翌年6月末までの1年間です。予約の必要はなく、お会計時に優待券を提示してください。ECサイトでの利用はできません。
三井松島の配当
2022年度の配当金は、年間1株当たり80円の実績で、2023年度は270円に増配される予定です。例えば1株3200円で100株購入した場合、投資金額は32万円で配当金は27000円なので、配当金による利回りは約8.4%です。
株主優待である6000円分の施設割引券と10000円分の商品ご優待券を利用した場合、配当金27000円に株主優待16000円分の利益が追加されるので、年間の利益は43000円になります。配当と優待による総合利回りは約13.4%です。
NSユナイテッド海運(9110)
NSユナイテッド海運は、東京都に本社を構える1950年に創立した海運企業です。日本のみならず、海外にも7つの国に事務所を構えています。主な事業内容は、燃料や製品、食料などの外航海運事業、内航海運事業です。
2023年1月現在の株価は約3700~3900円です。価格変動が比較的大きく、2022年度は3000円を下回る日もあれば、5000円を超える日もありました。株価が低い時には1000円台の年もあり、現在の株価は過去10年間の最高値です。
NSユナイテッド海運の配当
2022年度の配当金は、年間1株当たり285円の実績で、2023年度は340円に増配される予定です。2022年度の配当性向は28.5%でしたが、2019年度、2020年度は30%を超えており、2023年度も30%の還元を予定しています。
例えば1株3800円で100株購入した場合、投資金額は38万円で配当金は34000円なので、配当金による利回りは約8.95%です。なお、NSユナイテッド海運は現在のところ、株主優待の実施はしていません。
3月決算の高配当株に投資するには
三井松島とNSユナイテッド海運の権利確定日は、どちらも3月31日です。権利確定日の2営業日前までに株式を保有していると、権利確定日に株主名簿に記載され、配当金を受け取ることができます。
例えば、権利確定日の2営業日前に株式を購入し、権利落ち日にあたる翌日に売却したとしても、配当金を受け取ることが可能です。ただし、権利確定日直前は株価が高くなりやすく、権利落ち日直後は低くなりやすいため、配当金以上に株価変動によって損をしてしまう可能性があるため注意してください。
まとめ
3月末に決算を迎える「三井松島」は、配当金による利回りが約8.4%、株主優待も利用すると総合利回りは約13.4%になります。同じく3月末に決算のある「NSユナイテッド海運」は、株主優待は実施しておらず、配当利回りは約8.95%です。どちらもかなり高配当なおすすめ株なので、ぜひ検討してみてください。