3月に決算を迎える企業は多くありますが、中でも連続増配中の高配当銘柄として注目されているのが「マースグループ」と「メイテック」です。今回はこの2銘柄について、業績や株主優待の内容など、配当金以外についても詳しくご紹介します。
マースグループホールディングス(6419)
マースグループホールディングス(以下、マースグループ)は、パチンコ機器および周辺機器の製造・販売・メンテナンスを行う「マースシステムズ」や、ホテル・レストランを運営する「マースプランニング」、電子機器の設計・製造を行う「マースウインテック」など、様々なグループ企業の経営管理を行う企業です。
マースグループの業績
2024年度の売上高は約370億円、経常利益は約125億円の実績でした。2025年度は売上高が約418億円、経常利益は約131億円となる予想で、どちらもやや増収・増益となる見込みです。売上・経常利益ともに2021年度から4期連続で増収・増益となっています。
マースグループの売上のうち約8割がパチンコ・周辺機器の販売によるものです。2025年度は、新紙幣への切り替えによる設備更新があったため、2024年度と比較し約60%ほど売上額が増加する見込みです。
マースグループの株価
2025年2月時点の株価は約3200円です。比較的株価変動が大きく、2022年までの株価は約1500円前後でしたが、2024年には約4000円の高値が付いています。小さな変動が頻発することもあれば、長期的に大きな変動が見られることもあり、株価変動のパターンは多様です。
約4000円の高値が付いた2024年7月から、2024年10月までの約3ヶ月間で約3100円まで下落しました。しかしその後は、約3200円から約3500円の間を小さな株価変動を繰り返しながらほぼ横ばいで推移しています。
マースグループの株主優待
マースグループの株主優待は、3月末の権利確定日に、100株以上保有する株主に対して、株式の保有数に応じて贈呈されます。贈呈される株主優待の内容は、500株未満の株式を保有する場合はクオカード、500株以上の株式を保有する場合はカタログギフトです。
カタログギフトでは、地方特産品の食品を選択できます。それぞれの権利確定日に保有数に応じて贈呈される株主優待の内容は、下記の一覧表をご確認ください。
マースグループの配当
2025年度の配当金は、9月末の中間配当で120円、3月末の期末配当で75円の、年間1株当たり195円となる予想です。この金額は、2023年度の70円、2024年度の150円から2期連続で増配しています。
マースグループの利回り
1株3200円で100株購入した場合、投資金額は32万円になります。配当金額は年間1株当たり195円のため19500円となり、配当利回りは約6.1%です。なお、株主優待として1000円分のクオカードが贈呈されるため、優待利回りは約0.3%、配当と優待を合わせた利回りは約6.4%になります。
なお、各年度の平均株価から算出した配当利回りの実績は、2021年度と2022年度は約4.3%、2023年度は約3.6%、2024年度は約5.3%でした。毎年3%以上の高い配当利回りが継続していることが分かります。
メイテックグループホールディングス(9744)
メイテックグループホールディングス(以下、メイテック)は、企業に対するエンジニアの派遣事業およびエンジニアに対する職業紹介事業を行う企業です。メイテックには20代から60代までの幅広い年代のエンジニアが約13000人在籍しており、取引企業は延べ4000社にも上ります。
メイテックの業績と評判
2024年度の売上高は約1270億円、経常利益は約177億円の実績でした。2025年度は売上高が約1333億円、経常利益は約183億円となる予想で、どちらも増収・増益となる見込みです。売上・経常利益ともに2021年度から4期連続で増収・増益となっています。
マースグループの売上のうち約99%がエンジニア派遣事業によるもので、残り1%がエンジニアへの人材紹介によるものです。派遣先によって業務内容が異なるため、メイテックへの評判は分かれますが、在籍エンジニア数は2012年以降、毎年増加しています。
メイテックの株価
2025年2月時点の株価は約3000円です。2011年まで約500円前後だった株価が2012年頃から右肩上がりに上昇し始め、10年以上かけていくつかの株価変動を繰り返しながら2024年に約3400円の高値を付けました。
2024年8月に最高値がついてから約3カ月後の11月には約2800円まで下落しましたが、現在は回復傾向が見られます。
メイテックの株主優待
メイテックの株主優待は、2025年2月時点では実施されていません。
メイテックの配当
2025年度の配当金は、9月末の中間配当で88円、3月末の期末配当で97円の、年間1株当たり185円となる予想です。この金額は、2021年度の61.33円、2022年度の72.49円、2023年度の102円、2024年度の114円から4期連続で増配しています。
メイテックの配当利回り
1株3000円で100株購入した場合、投資金額は30万円になります。配当金額は年間1株当たり185円のため18500円となり、配当利回りは約6.2%です。
なお、各年度の平均株価から算出した配当利回りの実績は、2021年度は約3.5%、2022年度は約3.4%、2023年度と2024年度は約4.3%でした。メイテックは配当性向50%以上を原則とする方針を掲げており、今後も業績が悪化しない限り高配当が続くことが期待されます。
まとめ
「マースグループ」と「メイテック」についてまとめましたが、いかがでしたか?
どちらも業績が好調で配当金も連続で増配していると評判の銘柄です。ぜひ、この機会に投資先として検討してみてはいかがでしょうか?