ポジションの手仕舞い、誰だって難しい
為替取引が経済的な行為である以上、投機筋にとってはあらかじめ決められた周知の売買計画の下で実際の売買を行っていくことが根本的な上限となります。取引参加者がそれぞれの根拠の下にポジションを建てて、利食いレベルと損切りレベルを設定し取引を行いますが、利食いであれ損切りであれ、取引経験が長いか浅いかプロかアマチュアかに関係なく、ポジションの手仕舞いは何時だって誰だって難しいです。
経済環境の変化や突発的なニュースなどに応じて利食い・損切りレベルの修正を行うことに反対はしないですが、しっかりした取引ルールを決めて、そのルールを守ることFX取引で長く生き残る鉄則とも言えます。損切りした後に相場が戻ることはしばしばあります。戻った相場を眺めながらポジションを手仕舞ったことを後悔し、それだけで次からは損切りレベルに近づいた時にそのレベルの修正を行うことは絶対に避けるべきです。
ディフェンスをしっかり
ポジションを建てた後、投機筋は最終的に反対売買を行ってポジションを手仕舞い、そこで初めて取引が完結することになります。手仕舞いの売買が執行される状況は、利食いレベルの到達・損切りレベルの到達・双方のレベルに到達しない状況でポジションを解消と3つのパターンが考えられます。
ここで「双方のレベルに到達しない状況でのポジション解消」は、相場状況の応じたご自分の裁量を挟む余地があるが、重要なのは中途半端な取引計画の修正や変更を施すくらいなら計画を再考する意味で、ポジションをいったんスクエアーにした方が良いとの考え方です。
相場の予想外の動きで神経質になったり弱気になったりする時は、ポジションをいったんスクエアーにしてディフェンスをしっかりすることは極めて大事であり、最終的に良好なパフォーマンスを上げていくカギとなります。ポジションをスクエアーにすることで、冷静さを取り戻し客観的な観点から相場状況を見つめ直すことができます。
手仕舞った後の注意点
ポジションを手仕舞った後、まずは勝負の結果を真摯に受け止めることが大事です。相場に負けて損失が発生した時は感情的に熱くならないように心掛けし、直ぐに負けを取り戻そうと適当な判断で新たな取引を仕掛けることは絶対に避けるべきです。
また、取引の勝敗がいずれのケースであっても、その結果に至ったプロセスを振り返り、勝敗の要因を分析して良い意味でも悪い意味でも「反省」することも重要です。勝敗に一喜一憂することが多々ありますが、反省を次の取引で生かし負けない取引ができるように基本的な売買スキルを高めていくことが大切です。