ポジションの構築
FX取引も当然ながら「ポジションを作る」ことから始まります。世界情勢の変化や通貨の動向に影響を与えそうな情報、出来事を把握・分析し、グローバルの経済ファンダメンタルズや各国の金融政策の変化、政治的な要因など、その時の市場でテーマになっている相場変動要因を軸に投機的な売買を仕掛けることになります。
ご自分の分析・判断を基に取り組む通貨ペアを絞り込み、資金状況も合わせながらポジションの大きさや売買手法、ポジションをキャリーする期間、利食いと損切りのレベルを決めてポジションを構築します。
静観するわけにはいかない
周知の準備をした後は迷わず思い切って売買を仕掛けることは大事ですが、勝ち負けが決まるまで静観するわけにはいきません。自分が仕掛けたポジションはその時の状況に照らすと正しい判断だったかも知れませんが、仕掛けの根拠としたものに変化が表れるかどうかを注意深く継続的に検証する必要があります。
為替市場の状況は日々刻々と変化し続けます。その変化に合わせて自分が持っているポジションを管理・再評価する必要があるわけです。また、自分が売買を仕掛ける根拠となった相場状況や材料、イベント以外に別の新たな材料や相場変動要因が出てくる可能性も大きく、そのような事態に直面した時は新規材料を加えた新たな分析・判断が必要になります。状況によってはトレード戦略を改める必要があります。
状況に応じて変更も
相場に新たな変動要因が出てきた時、直ちにポジションをスクエアーにしなくても、状況に応じてポジションに変更を加えたほうがいいかも知れません。
・ポジションの大きさの変更
相場に想定外の変動要因が出た時、ポジションをいったんすべて閉じてスクエアーにした方が最終的なパフォーマンスが良い場合が多いですが、判断が難しい場合はポジションのサイズを縮小させ、リスク量を軽減するのもいいかも知れません。
・ポジションをキャリーする期間の変更
予想していた材料効果が持続する期間に変化が出た場合は、スパンを変更する必要があります。特に材料効果が早く衰えているのであれば、素早くポジションを解消する方が良いでしょう。
・利食いと損切りレベルの変更
「利食いと損切りレベルの変更」はとても難しいです。特に損切りレベルが近づいたから損を確定させるのが嫌との理由だけで損切りレベルを修正するのは絶対避けるべき行為です。ただ、特別な材料もなく一時的な仕掛けによる変動や、新たな材料で想定よりもっと利益が狙える時は「利食いと損切りレベルの変更」を行っても良いでしょう。自分の信念を持たず、噂や一時的な材料に右往左往してはいけません。