FX自動売買
FX自動売買は、設定した売買ロジックに基づいてシステムが自動的に取引をしてくれるFX取引です。FX会社が提供してくれるプログラムや自分で作成したプログラムをもとに、自動的に為替取引を行います。
FX自動売買はあらかじめプログラムで決めた取引ルールで自動的に売買の発注を繰り返します。プログラマーが開発するEAなどの自動売買ソフトのほかに、FXについて深い知識がない初心者の方でもプログラムを選ぶだけで始められるツールもあり、思っているよりもずっと気軽に運用を始められます。何万円もの値段がついた有料のツールもありますが、FX会社の自動売買サービスを利用すれば無料で自動売買ができます。
自動売買と裁量取引の違い
自力で取引する裁量取引と自動売買はもちろんそれぞれのメリットとデメリットがあります。
自動売買取引は増加傾向
市場取引の拡大と発展、テクノロジーの進化などに伴い、外為市場だけではなく、株式や債券市場などでも自動売買取引が増えています。
取引手段はこれまでの電話、テレックス、ディーリングシステム、インターネットなどから発展し、最近は1000分の1秒を競う高頻度取引(HFT)まで進んできました。
市場の諸条件、値動き、情報へ反応し、自動的に判断して取引注文の発注、執行、キャンセルを行う自動売買取引は大量注文を執行する機関投資家も多く利用しています。FX自動売買取引はまだ株式市場の自動売買取引シェアに及ばないですが、増加傾向にあります。
行き過ぎたHFTはフラッシュクラッシュも
自動売買取引を実行するプログラムのようなものをアルゴリズムとも呼びます。アルゴリズムは大量注文の執行のために利用されたが、次第に裁定取引などに積極的に利用するようになりました。為替市場ではHFTを排除する動きも見られますが、自動売買取引は今後も増加傾向が続きそうです。
裁定取引:価格変動において、同一の性格を持つ2つの商品の間で、割安な方を買い、割高な方を売ることにより、理論上リスクなしに収益を確定させる取引のことです。アービトラージともいいます。
アルゴリズムを利用した取引の自動化、高速化は大量の取引の処理や市場の流動性の拡大などプラス面がある一方で、フラッシュクラッシュを起こすなど問題点もあります。
フラッシュクラッシュ:為替や株価の急落のことで、取引が閑散な時間帯を中心に時々発生する現象です。2019年の1月3日午前7時30分ごろ、わずか数分の間に米ドル円は108円台後半から105円割れへと約4円の急落を演じました。フラッシュクラッシュが原因と言われています。