トレードの仕方には主に2通りの方法があります。
一つ目は「順張り」と呼ばれるもので、ドルが上昇しているときは素直にドル買いに動きます。
もう一方は、「逆張り」と呼ばれるもので、ドルが上昇しているときは、むしろ伸びきったと思うシチュエーションで売りから入るタイプです。
順張りは持つ通貨選択が重要
中長期的にポジションを持ち、1円、2円、もっと5円、10円動いてもポジションを変更しないポジションの持ち方をする人もいます。
ただし、FXのディーラーとして働いていた人の多くは、最初はそのような取引では通用しません。
1日を通してコンスタントにいくら稼ぐかが重要で、中長期的に持つポジションよりも、一日どれくらい稼ぐかが重要視されます。
1円動いても同じポジションを持っていることは少なく、1円動いている相場であれば、目先の数十銭単位の取引をいかに繰り返して設けるかが重要になります。
よって、自分の持っているポジションが数十銭から50銭程度アゲインストに動いた場合は、あきらめてストップロスとすることが多いです。
このように50銭程度でストップロスをかけるディーラーにとって、順張りで取引をしていると先月中旬の相場展開はかなり厳しいものになったでしょう。
前日米金利が上昇したことでドル円が買われると、ドル買いを仕掛けたくなります。
順張りの思考では朝仕事場に来た場合はついついドル円を買ってしまったでしょう。
しかし、先月中旬は急に東京市場に入ると相場展開が変わってしまい、ドルロングがどんどんアゲインストになってしまい、最終的にストップロスが付いたことでしょう。
このように、相場展開が毎日変わってしまう状況では順張り派はなかなか儲けるのが難しいことがあります。
しかし、ドル円はこのような状況でしたが、ユーロドルは順張り派が設けやすい状況でありました。
ロシアとウクライナの戦火拡大により、ユーロドルは戻しが弱く、緩やかにながらも下がる展開になりました。
順張り派はどこでショートにしても、大体は設けやすい相場展開が続いたわけです。
このように通貨によって順張りがうまくいく、いかないに別れることがあります。
順張りが好きな方は持つ通貨の選択が重要になります。
逆張りは難平(ナンピン)の見極めが重要
一方、11月中旬のドル円は逆張り派は比較的にうまく儲けた可能性があるのではないでしょうか?
1日ごとに上昇、下落を繰り返しているわけですので、伸びきったと思えば売りに入り、下げ切ったと思えば買いに入れば、そこそこの成績を残せたのではないでしょうか?
ただ、逆張り派はどこまで難平(ナンピン)を許容するかが重要です。
ドル円はとりあえずレンジ内で上下したのでナンピンをしても設けることができたでしょうが、ユーロドルなどはそうはいきません。
買っても買っても、一時的に持ち値が良くなっているとの錯覚をおこすでしょうが、結局積もり積もったコストの悪いポジションが増えていくだけです。
結局はそのポジションは順張り派よりも大損になる可能性が高いでしょう。
特に気を付けなくてはならないのは、逆張り派の意見が参考にならないことが多いことです。
例えば常にロングを主張している方は、買い推奨の水準を1週間前は日足一目均衡表・転換線、その後は基準線、200日移動平均線などと、下がっても下がっても常に買いを推奨してきます。
ストップの水準についてはほぼ何も推奨をせずに無責任に買い水準ばかり推奨してくることで、気が付いてみると、どうしようもないポジションのアマウントになっていることでしょう。
極めて稀な例ですが、アベノミクス相場が始まった時に、売り推奨をしていた方は、どこでも売り推奨だったこともあり、売りの平均コストが100円前後になってしまった人もいます。
現行の水準から考えると、このポジションが日の目を見ることは今後あるのか?あったとしたら何年後になるのか分からない状態です。