米国の感謝祭は特別
毎年11月の第4木曜日が感謝祭に設定されていることで
先週の23日は米国は感謝祭(Thanksgiving Day)で休場となりました。
翌24日も、債券・株式市場は短縮取引となっています。
欧州圏やカナダなどではクリスマスの方が大行事ですが
米国ではクリスマスや正月と比較しても、感謝祭が最も人の移動が多くなり
1年を通しての1大イベントといえます。
日本でいえばお盆のようなもので、これまで違う都市にいた家族や親せきが
里帰りすることが多く、感謝祭前後の飛行機などは超満員になります。
よって、FXを含め金融界で働いている人たちも、感謝祭前後は休んでいる人たちが増えます。
このような状況ですので、FXも感謝祭前後は通常とは異なった動きをすることになります。
先週の感謝祭前も異常な動きに
先週の感謝祭前のFX相場を振り返ってみても、通常ではない動きになりました。
例えば米金利が低下したにも関わらず、ドルが買われたりしていました。
(もちろん、ちゃんと米金利の動きに連れた時もありましたが)
これは、経済指標等などに反応するのではなく
債券トレーダーとFXディーラーが自分の持っている感謝祭を前にして
自分のポジションを閉じることにより、金利の動きとFXの動きの相関性が
一時的になくなったから起きるわけです。
米金利がこれだけ低下(もしくは上昇)しているのだから
ドルも下がる(もしくは上がる)はず、と期待しても、感謝祭前は
市場がいびつになることで、想定通りとはいかないわけです。
同じFXでもニュースがあまりない中で、ユーロに対してドルが買われても
ポンドに対してはドルは買われない、一方円に対しては買われる等々
FXも一筋縄ではいかなくなります。
しかも、一部の米系ファンドは11月末に決算を迎えることで
更にポジションを閉じる動きも加速するなど、11月後半の相場は普通ではなくなります。
このような特殊事情がありますので、感謝祭を境にしてFX相場は通常ではない
値動きになることで、その事情を知らないでトレードをすると痛い目にあいます。
感謝祭相場を知らずにトレードはやってはいけない、と言えます。