ロンドンフィキシングの月末需要
先週末、9月29日は週末というだけでなく、月末、四半期末が重なりました。
これらの末が重なる日は、様々なフローが入ります。
特にその動きが顕著に目立つのが、いわゆるWMRロンドンフィキシング(ロンドン16時)です。
このWMRのロンドンフィキシングですが、決して欧州勢だけが利用しているわけではありません。
本邦機関投資家、投信などもこのフィキシングを利用して売買を繰り返しています。
実際にロンドンでそのフィキシングの玉を捌いた経験もありますが、その玉は半端ではありません。
もっとも、現在はその玉を一手に引き受け自動的に処理するなど、過去とは変わりつつはあります。
しかしながら、その値動きが激しくなることは変わっていません。
この状況は、本邦の3月末の東京仲値に大きな玉がでることに似通っています。
また、月末・期末にかけては、フィキシング前から大きな動きを見せることもあります。
月末にかけてポジションを持つのは要注意
上述したように、大きな玉がでることで、相場が激しく乱高下するわけですが
特に大変なのは、ドル絡みだけではない取引が大きくなることです。
例えばユーロ対ポンドなどは非常に大きな玉が出ます。
ユーロドルをロングで仕掛けている時に、ポンドドルが上昇すると
これはユーロドルも連れ高になるのではと想像するかもしれません。
しかし、ユーロドルは全く上がらず、時間差で急落することもあります。
典型的なユーロポンドの売りが月末に入っていることになります。
円についても同じことが言えます。ドル円だけでなく、クロス円が片側は買い・片側は売り
など、偏っていることも多々あります。
また、ここ最近では月末にかけてはランドも大きな動きを見せています。
市場では「なにか南アからニュースが流れたのではないか?」と騒ぐことがありますが
ニュース等ではなく、月末需要が入っているだけの時もあります。
このように、月末にかけては本邦のディーラーを含めて見たこともないような大きな玉が
実は出合っているわけで、大きく振れる可能性が非常に高く
月末は余裕がない場合は、取引はやってはいけないと思います。