やってはいけないこれだけの理由

第35回「肌感覚を大切にしないでやってはいけない」

FXを取引するに際して、初心者の方にはドル円の取引を推奨しています。

その理由としては、日本で暮らす人にとっては、自国通貨=円が一番わかりやすいからです。

また、円に対する通貨としてもドルが一番流動性があることで、ドル円が良いと思います。


もっとも、以前欧州に住んでいた方ならばユーロ円でも良いでしょうし

オーストラリアに住んでいたのであれば豪ドル円でも良いでしょう。


要するに肌感覚で分かる通貨を選ぶのが一番良いということです。


肌感覚とは?庶民だからこそ分かることも


肌感覚というあいまいな表現になりますが、例えば食料品を自分で買いに行くでしょうか?

これは個人的なことになりますが、私は通常週に1回その週の食材を買いに行きます。

家族分を買うことで、それなりの量になるのですが、野菜が上がったなあ、など実感します。


この肌で感じる感覚は、おそらく庶民ではないと分からないでしょう。

生意気な書き方をしますと、以前為替ディーラー時代でそれなりの給料を頂いている時は

買い物に行っても、物の値上がりをそれほど感じることはありませんでした。


これは、黒田日銀総裁にも共通しているのではないかと思います。

昨年6月のことになりますが、相次ぐ値上げの中で「家計の値上げ許容度も高まってきている」

と発言をしてしまいました。


国会では「買い物は家内に任せている」と回答。ただでさえ、買い物を自分でしない

しかも、年収3515万円とされいる日銀総裁及びその奥様が

野菜が数十円上がろうが、こまごまとしたものの上昇で家計に影響を与えることはありません。


しかし、日本人の平均年収460万円前後の一般庶民、そのうち税金や子供がいれば学費等

様々なお金が自動的に出ていく立場に置かれた人にとっては

数十円、数百円でも上がり始めれば、その影響は計り知れません。



また、家族が多い場合は食品の容量が減少していることにも気が付くでしょう。

某ファミレスのチキンの数が値上げを避けるために1つ減少していたりします。

通常は1皿で大丈夫だったものが、2皿注文しなくてはならなくなったりするでしょう。


なお、昨年の10-12月期の食品店頭価格が4.0%上昇だったものが

内容量を考慮すると5.9%の上昇でした。


本当に2%を下回るのか?


先月、黒田日銀総裁は「日本のインフレは2023年度半ばに2%未満に低下するだろう」

と発言しています。

また、多くの日銀関係者も同様な発言を見かけます。


しかし、個人的にはここまで物価上昇が続いている中で

本当に年後半になると、このインフレが収まるのだろうか?

むしろ、インフレは高止まりするのではないか?と思っています。


これは、個人的な見解で、これを読まれている方が肌感覚で「値上げ圧力が減少してきたな」

と思われるかもしれません。


決して、日銀関係者、エコノミストや学者の意見を軽視しているわけではありません。

しかし、高給取りの方とは違い、庶民が肌感覚でつかむことが出来ることが

実は正解だったりすることもあるわけです。


この感覚を大事にしてトレードをすると

今後の相場展開などもつかむことが出来るのではないかと思われます。

この連載の一覧
第84回「月のアノマリーはあるのか・・・その月の特徴を知らないでやってはいけない?」
第83回「中央銀行も変わる・・・マイナーチェンジを知らないでやってはいけない」
第82回「コンプライアンス・・・時代の移り変わりを知らずにやってはいけない」
第81回「こういう人はFXをやってはいけない③・・・利食えない人はやってはいけない」
第80回「こういう人はFXをやってはいけない②・・・損切りが遅い人はやってはいけない」
第79回「こういう人はFXをやってはいけない①・・・自分が正しいと思う人はやってはいけない」
第78回「なぜ年末は取引をやってはいけないのか・・・応当日の特殊事情」
第77回「今年1年は何をやったら儲かったか・・・反省せずに来年はやってはいけない」
第76回「昨年の値動きを忘れずにやってはいけない」
第75回「今年は今週でおしまい?・・・最後の2週間はやってはいけないこと」
第74回「実弾介入しか防げない・・・根強い円安基調でやってはいけないこと」
第73回「感謝祭相場・・・11月の特別事情を知らないでやっていけない」
第72回「要人発言を吟味しないでやってはいけないこと・・・介入は入らない?」
第71回「スイスフランの値動きを見ないで、やってはいけない」
第70回「10月の介入実績ゼロ、介入の噂だけを信じてやってはいけない」
第69回「下手な鉄砲は数撃っても当たるのか?・・・動かない相場の時は何をしてはいけないか」
第68回「中東紛争・・・過去とのFXの動きが違うことを考慮しなくてやってはいけない」
第67回「NZ総選挙を知らずにやるな・・・今日はNZドルに要注意」
第66回「米政治・次回は政府閉鎖も・・・FXも動く可能性あり」
第65回「月末は余裕がない人はやってはいけない」
第64回「ストライキ・・・舐めてはいけない経済への影響」
第63回「どうせなら格好よく言おう・・・こういえば通と思われる?」
第62回「NZ・10月総選挙・・・これを知らないでNZドルを取引してはいけない」
第61回「食料インフレ・・・国によって違うことを知らないでやってはいけない」
第60回「インフレ指標・・・これを知らずにやってはいけない」
第59回「夏枯れ相場でも手を出す3タイプのディーラー・・・やってはいけないのは?」
第58回「中銀は内容だけでなくスケジュールも異なる」
第57回「日銀?分からないときはやってはいけない・・・海外勢は理解不能」
第56回「ブラックアウト期間を知らないでやってはいけない…国によっても違う」
第54回「新聞を確かめずにやってはいけない」
第53回「スワップポイントを知らずにやってはいけない」
第52回「日銀の利上げ?・・・準備を怠らずにやってはいけない」
第51回「対ドル以外の取り引きを見ないでやってはいけない」
第50回「時間帯を知る②東京市場とは・・・これを知らずにやってはいけない」
第49回「時間帯を知る①月曜早朝取引・・・これを知らずにやってはいけない」
第48回「歴史は繰り返す・・・過去の動きを忘れてやってはいけない」
第47回「政治的な動きを知らなくてはやってはいけない」
第45回「経済指標での動きを50/50と思ってやってはいけない」
第46回「常に知識・情報をアップデートしないといけない」
第44回「銀行の融資状況を知らなくてFXをやってはいけない」
第43回「雇用・CPI等から、新たな視点に変えないでやってはいけない」
第42回「フェドウォッチを見ないでFXをやってはいけない・・・年末は95%利下げ予想」
第41回「高金利通貨は各国の状況を知らないとやってはいけない」
第40回「金融危機はまだ去っていない、最良のCEOの言葉を無視してはやってはいけない」
第39回「ドットプロットとフェドウォッチのずれを判断しないでやってはいけない」
第38回「若者こそFX取引を・・・その2、やってはいけないでなく、やってほしい」
第37回「銀行の救済問題、詳細を把握せず取引してはいけない」
第36回「若者こそFX取引を・・・その1、やってはいけないでなく、やってほしい」
第35回「肌感覚を大切にしないでやってはいけない」
第34回「タカ派・ハト派を知らずやってはいけない」
第33回「政治家の発言を吟味して取引しないといけない」
第32回「ポンドドル、ポンド円の取引をやってはいけない」
第31回「新たに注目される指標を無視してトレードをやってはいけない」
第30回「次の日銀総裁の意向を考えないで、やってはいけない」
第29回「他の市場の動きを無視して、やってはいけない」
第28回「中銀の独立性がない国の通貨はやって(買って)はいけない?」
第27回「昨年は何の通貨をやってはいけなかったか?」
第26回「提供されているヒントを無視することを、やってはいけない」
【やってはいけないこれだけの理由】第25回「重要イベント前にポジションを取ってはいけない」
【やってはいけないこれだけの理由】第24回「12月にトレードをやってはいけない」
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【やってはいけないこれだけの理由】第21回「FOMC…乗り遅れない!今年のメンバーはもう忘れよう」
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為替情報部 アナリスト

松井 隆

大学卒業後、1989年英系銀行入行。入行とともに為替資金部(ディーリングルーム)に配属。以後2012年まで、米系、英系銀行で20年以上にわたりインターバンクのスポット・ディーラーとして為替マーケットで活躍。ロンドン本店、アムステルダム、シンガポール、香港の各支店でもスポット・ディーラーとして活躍する。 銀行退職後は本邦総研、FX会社のコンサルティング、ビットコインのトレーディング等多岐にわたって活躍。 2017年にDZHフィナンシャルリサーチに入社。

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