FXを取引するに際して、初心者の方にはドル円の取引を推奨しています。
その理由としては、日本で暮らす人にとっては、自国通貨=円が一番わかりやすいからです。
また、円に対する通貨としてもドルが一番流動性があることで、ドル円が良いと思います。
もっとも、以前欧州に住んでいた方ならばユーロ円でも良いでしょうし
オーストラリアに住んでいたのであれば豪ドル円でも良いでしょう。
要するに肌感覚で分かる通貨を選ぶのが一番良いということです。
肌感覚とは?庶民だからこそ分かることも
肌感覚というあいまいな表現になりますが、例えば食料品を自分で買いに行くでしょうか?
これは個人的なことになりますが、私は通常週に1回その週の食材を買いに行きます。
家族分を買うことで、それなりの量になるのですが、野菜が上がったなあ、など実感します。
この肌で感じる感覚は、おそらく庶民ではないと分からないでしょう。
生意気な書き方をしますと、以前為替ディーラー時代でそれなりの給料を頂いている時は
買い物に行っても、物の値上がりをそれほど感じることはありませんでした。
これは、黒田日銀総裁にも共通しているのではないかと思います。
昨年6月のことになりますが、相次ぐ値上げの中で「家計の値上げ許容度も高まってきている」
と発言をしてしまいました。
国会では「買い物は家内に任せている」と回答。ただでさえ、買い物を自分でしない
しかも、年収3515万円とされいる日銀総裁及びその奥様が
野菜が数十円上がろうが、こまごまとしたものの上昇で家計に影響を与えることはありません。
しかし、日本人の平均年収460万円前後の一般庶民、そのうち税金や子供がいれば学費等
様々なお金が自動的に出ていく立場に置かれた人にとっては
数十円、数百円でも上がり始めれば、その影響は計り知れません。
また、家族が多い場合は食品の容量が減少していることにも気が付くでしょう。
某ファミレスのチキンの数が値上げを避けるために1つ減少していたりします。
通常は1皿で大丈夫だったものが、2皿注文しなくてはならなくなったりするでしょう。
なお、昨年の10-12月期の食品店頭価格が4.0%上昇だったものが
内容量を考慮すると5.9%の上昇でした。
本当に2%を下回るのか?
先月、黒田日銀総裁は「日本のインフレは2023年度半ばに2%未満に低下するだろう」
と発言しています。
また、多くの日銀関係者も同様な発言を見かけます。
しかし、個人的にはここまで物価上昇が続いている中で
本当に年後半になると、このインフレが収まるのだろうか?
むしろ、インフレは高止まりするのではないか?と思っています。
これは、個人的な見解で、これを読まれている方が肌感覚で「値上げ圧力が減少してきたな」
と思われるかもしれません。
決して、日銀関係者、エコノミストや学者の意見を軽視しているわけではありません。
しかし、高給取りの方とは違い、庶民が肌感覚でつかむことが出来ることが
実は正解だったりすることもあるわけです。
この感覚を大事にしてトレードをすると
今後の相場展開などもつかむことが出来るのではないかと思われます。