第10回「FXだけで食べていく計画、その2…情報ベンダーは契約する必要はあるか?」では、高額の情報ベンダーとの契約に対して否定的な意見を書きました。
それでは、限られた無料情報ツールをどのように利用し、少しでも儲けることが出来るかを考えていきましょう。
ニュースになれることが大切
まずは一番大切なことは、現在のFXの世界、もっと広義では金融界、国際情勢で何が一番注目されているかを知ることからスタートしましょう。
【やってはいけないこれだけの理由】第8回「新聞は読むな?」で記載しましたが、日本の新聞は「旧聞」とみなしてよいですが、日本のテレビのニュースも国際情勢については、タイムラグを感じます。
日本の株式市場を見ている方々には、NHKのニュースや、金融専門の国内のテレビなどから情報を得ることは意義があるでしょう。
しかしながら、国際情勢に左右されるFXの世界では、これらのニュースを見てもほとんど情報として役に立ちません。(ただし、一部は除きます…後述記載)
それでは、何を見るが良いでしょうか?
一番良いのはネット経由で海外のニュースの動画を見ることです。
しかも、最近は僅かな時間差で、ニュースを見ることが出来ます。
米国のCNNやFOXなどの一般的なニュース、BloombergやCNBCなどの金融に特化したニュース、英国からはBBC、Skyニュースなどもネットを通じて見ることが出来ます。
それらの動画のニュースを「ながら」状態で良いので流しっぱなしにすることが、まず重要な一歩となるでしょう。
海外テレビのニュースは情報の宝庫
文字で流れるニュース等で配信されていても気にとめなかったものでも、ニュース動画ではかなり執拗に報じていることが多々あります。
最近では欧州のガス価格の動きなども、この代表例でしょう。
欧州の天然ガス価格の指標となるオランダTTF天然ガス先物が暴落している時に、FXの世界では反応は限られていました。
しかし、金融専門のテレビでは、事あるごとに何パーセント下落しているかということを報じていました。
FXの世界はかなり経ってから後追いをし、ユーロドルが大きく下がりました。
テレビを真剣にずっと見ている必要性はありません。
「ながら状態」でも、何が今起きているのかを知ることが出来るわけです。
しかも、英語で話しているとはいえ、それほど難しい言葉を使っているわけではないので、英語が苦手な方でも理解をすることが出来るでしょう。
日本のテレビ番組などをつけるのではなく、情報に敏感でいるために、流しっぱなしでも良いのでニュース(動画)を流しておくことで、海外では今何が注目されているかを知ることが出来ます。
中央銀行の会見も必見
各中銀総裁は、金融政策決定会合後には通常は記者会見を行います。
その会見をネット経由の動画でも見ることが出来、これを見ることも重要です。
本人が用意していたものではなく、記者の鋭い質問にどのように回答するかなどには注目したいところです。
もっとも、米連邦準備理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)の会見は英語になるので、理解するのは難しいかもしれません。
ただし、日銀総裁の会見などは日本語で行うことで、日本人なら非常に役に立ちます。
日銀総裁の会見は政策決定会合の後だけではありません。
意外に重要なのが参議院決算委員会などでの証言です。
これも衆議院のホームページから動画で見ることが出来ます。
活字で出てくる報道と、動画で見ることではニュアンスが全く違う場合があります。
活字はいわゆる切り抜きの報道が多いのですが、動画の場合は、どのような質問をに対して応えたかもわかるわけで、
総裁が意味していることが活字の場合よりも明確にわかると思います。
まずはほぼ時差がなく、無料で手に入れることが出来るこれらの情報に慣れることを習慣をつけることが、FXだけで食べていくための近道になるでしょう。