今回も非時系のテクニカル指標について紹介していきます。「新値足」、「練行足」、「カギ足」に続いて、今回は「ポイント&フィギュア」の解説です。海外を中心に人気のトレンド分析指標ですね。
ポイント&フィギュアの記入方法
ポイント&フィギュアでもまず初めに決めなければいけないのが、一定の値幅。ポイント&フィギュアはグラフ用紙のマス目の中に記入していくことになりますので、この一定の値幅を「枠」と呼びます。この1枠の値幅をいくらにするか決める必要があるわけです。
枠が決まったら今度はチャートの描き方です。ポイント&フィギュアでは上昇を「×」、下落を「○」で表記していきます。
例えばドル円で枠を1円とした場合、
・初日、140.00円から141.15円まで上昇したとすると、140円と141円の「枠」に×を記入。
・2日目、141.65円まで上昇した場合、「1枠分」に満たないのでチャートには何も記入しません。
※一定の値幅に満たない場合は無視するという考え方は「新値足」や「練行足」と同様です。
・3日目、143.15円まで上昇した場合、142円と143円の「枠」に×を記入。
といった流れでチャートを追加していきます。
では、反転した際の対応はどうでしょうか。ポイント&フィギュアには転換ルールと呼ばれる枠数があります。任意で設定できるパラメーターではありますが、ほとんどの場合は「3枠」というのが共通認識です。
チャート上では反転した際に隣の列に移行します。また、そのまま真横に記入するのではなく、1枠空けてから記入するというルールがあることも覚えておきましょう。
先ほどのドル円、「1枠=1円」の例で見てみましょう。
・4日目、139.65円まで下落した場合、隣の列に移動後142円と141円、140円の「枠」に○を記入。
※ここで注意するポイントは隣の列に移動後、前列の真横に当たる143円の「枠」には記入しないこと。さらにその枠を除いて反転するには「3枠」分の価格変動が必要ということです。当然ですが、「3枠」分の反転に満たなかった場合は隣の列に移行することもありません。
ポイント&フィギュアでの売買シグナル
それでは実際にポイント&フィギュアのチャートを見ていきましょう。下図はユーロ円のチャート。「枠は0.5円」の設定になっています。
ポイント&フィギュアの基本的な使い方は、上昇局面の場合では直前の上昇局面の×印を上回った際を買いシグナルとします。これをダブルトップと呼び、チャート上では赤丸部分が該当します。
また、これとは反対に下降局面の場合では直前の下降局面の○印を下回った際が売りシグナルです。これをダブルボトムと呼び、チャート上では青丸部分が該当します。
さらに直前だけではなく、もう一つ前の上昇時の×印を上回った際も買いシグナルとなり、これをトリプルトップと呼びます。チャート上では緑丸部分です。反対のケースですとトリプルボトムですね。
このほかにもポイント&フィギュア上でトレンドラインを引いた分析手法、以前に紹介したフォーメーションを利用した売買方法も可能です。色々な工夫をしながらトレンドの方向・転換を探ってみましょう。