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第46回 今後のランド円相場

今回解説していく通貨は南アフリカ・ランド円です。南アフリカでは以前から問題視されていた電力不足が深刻化し、今後は全国規模の停電に陥る可能性も出てきました。電力不足による国内生産力の低下が懸念されるなか、対外的も問題が生じており、今月にはロシアへの武器供与疑惑を巡って米国と対立。欧米諸国との貿易に悪影響が生じるとの懸念も高まっています。

内外で懸念材料が山積する南アフリカですが、チャート上でもランド円の状況をしっかりと確認していきましょう。


ランド円の週足分析

下図のチャートはランド円の週足チャートになります。長期視点では2018年2月高値を始点する下降トレンドラインを2020年末にブレイクしました(チャート上の青色実線)。その後は2020年4月安値を始点とする上昇トレンド(黄色実線)がしばらく続いていましたが、昨年末に同トレンドラインを下抜け、現在は再び下降トレンドに入っています。



また、今回は「一目均衡表」でも見ていきましょう。基準線>転換線、雲(抵抗帯)>価格線、価格線>遅行スパンとなっており、いわゆる「三役逆転」で売りシグナルが点灯している状況です。「相場の基準」である基準線も下向きで推移しており、はっきりとした下落基調であることがうかがえます


ランド円の日足分析

今度は日足でも見ていきます(下図のチャート)。日足で見ても足もとの下落トレンドははっきりしており、今年に入ってからもじりじりと安値を更新する動きが続いています。

では、今後の下値の目処となりそうな水準はどこになるか。パッと目につくのは2021年11月安値(チャートの丸で囲った部分)ですが、今月に入って同水準を一時下抜けています。その後は買い戻しも入っていますが、今後もサポートとして機能するかは心許ない状態です。



ただ、それ以外では目につくポイントもないため、今回は「リトレースメント」を利用してみましょう。2020年4月につけた過去最安値(5.61円)から昨年6月につけた直近高値(8.81円)までの上昇幅に対する半値押し水準(7.21円)はすでに下抜け。次の目標としては同61.8%押し水準である6.83円が意識されそうです。

一方、戻りの目処としては今年3月以降に度々上値を抑制してきた7.50円台がポイント。同水準近辺をしっかりと上抜けてくれば、現在の下落トレンドが反転する足掛かりとなるでしょう。


今後のイベントは

最後に今後1か月間の重要イベントも確認しておきます。最大の注目は25日に予定されている南アフリカ準備銀行(SARB、中央銀行)の金融政策。市場では50bpの利上げが予想されていますが、ランド安によるインフレ懸念が高まったことを受けた利上げであり、低迷中の景気が一段と減速する可能性もあるため、今回の利上げがランドの下支えとなるかは不透明な状況です。

また、足もとのインフレ状況を確認するため、月次のインフレ指標にも注目しておきましょう。その他のイベントは以下の通りとなります。


今後1カ月の重要イベント

5月24日 南アフリカ 4月消費者物価指数(CPI)

5月25日 南アフリカ 南アフリカ中銀、政策金利発表

6月6日 南アフリカ 1-3月期四半期国内総生産(GDP)

6月15-16日 日本 日銀金融政策決定会合

6月21日 南アフリカ 5月消費者物価指数(CPI)

6月23日 日本 5月全国消費者物価指数(CPI)


この連載の一覧
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第79回 NZドル米ドル、長期下落トレンドのブレイクは失敗か
第78回 豪ドル米ドル、依然として下落トレンド
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第75回 メキシコペソ円、レンジ相場がしばらく継続か
第74回 ユーロドル、メインシナリオはレンジ相場
第73回 ドル円、ポイントは一目均衡表雲の維持
第72回 低迷ぶりが際立つトルコリラ円、反発の可能性は?
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為替情報部 アナリスト

岩間 大祐

大学卒業後の2004年に国内証券会社に入社。 外国為替証拠金取引業務に携わった後、金融情報サービス会社にて個人投資家向けの為替情報配信業務を担当。市況サービスのほか、テクニカル分析を軸にした情報を配信する。 国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト。

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