FX 誰にでもわかるチャート教室

第26回 避けられるリスク(日本・欧州編)

前回は米国のイベント・指標について簡単に説明していきましたが、今回は日本や欧州圏についてお話していきます。いずれも米国よりは市場の注目度、相場の反応ともに劣りますが、一部のイベントや指標には注意が必要です。


日本で重要なイベント・指標とは

日銀金融政策決定会合

日銀が定期的に開催している金融政策決定会合です。年8回開催され、会合後には日銀総裁の記者会見も行われます。現在では市場の注目度はかなり低く、相場に与える影響も限定的です。

ただ、来年以降は再び市場の注目を集める可能性があるかもしれません。歴代で最長となった現在の総裁である黒田東彦氏の任期は2023年4月8日まで。また、雨宮・若田部両副総裁の任期も2023年3月19日までとなっており、3月から4月にかけて日銀首脳部が大きく入れ替わることになります

新総裁が現在の緩和的スタンスをいきなり大きく変化させるとは考えづらいですが、それでも新総裁から緩和の「出口」などに言及があれば、再び市場が注視するビッグイベントへと変わる可能性もあるでしょう。


その他の経済指標やイベント、要人発言など

その他の経済指標は現状で市場に与えるインパクトは小さく、テクニカル主体のトレードの障害になることはなさそうです。ただ、前述したように日銀の金融政策に市場の焦点があたるようになれば、日銀の正副総裁や審議委員の発言なども注目されるかもしれません。



欧州で重要なイベント・指標とは

ECB理事会

欧州中央銀行(ECB)が定期的に開催している金融政策決定会合です。年8回開催され、会合後にはラガルドECB総裁の記者会見も行われます。ユーロドル、ユーロ円相場はもちろん、ユーロドルなどの動きを通じて他の通貨へも影響を与えることがある欧州圏での最重要イベントになります。



HICP

ECBの責務は「物価の安定」となっているため、ECBが注視している消費者物価指数(HICP)は市場の注目を集めます。なお、HICPは速報値と改定値が月に一度ずつ発表されますが、改定値で速報値から大きく数値が変更されることは少なく、重要視されるのは速報値となります。


その他の経済指標やイベント、要人発言など

その他の経済指標では域内総生産(GDP)や主要国(独・仏など)の製造業・サービス部門購買担当者景気指数(PMI)なども相場に影響を与えることがありますが、ECBの金融政策やHICPほどのインパクトはありません。

また、ラガルド総裁などECB理事会の構成メンバーの発言に反応することもありますが、事前にリスクを回避するには構成メンバーの数が多すぎることもあり、ラガルド総裁の発言予定のみに注意を払う方が無難でしょう。


この連載の一覧
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第83回 メキシコペソ円、レンジブレイクのチャンス到来
第82回 ユーロドル、レンジ相場脱却の手掛かりは乏しい
第81回 トルコリラ円、昨年8月以来のチャンスをものにできるか
第80回 ドル円、上昇トレンドを維持も上値追いは慎重に
第79回 NZドル米ドル、長期下落トレンドのブレイクは失敗か
第78回 豪ドル米ドル、依然として下落トレンド
第77回 ポンド円、来年以降の下値リスクに警戒
第76回 ランド円、ヘッドアンドショルダーズの可能性高まる
第75回 メキシコペソ円、レンジ相場がしばらく継続か
第74回 ユーロドル、メインシナリオはレンジ相場
第73回 ドル円、ポイントは一目均衡表雲の維持
第72回 低迷ぶりが際立つトルコリラ円、反発の可能性は?
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第70回 NZドル円、いよいよ過去最高値も視野入りか
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第66回 NZドル米ドルに反発のチャンス到来?
第65回 好調なメキシコペソ円に失速の気配
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第62回 リラ円、一目雲を数年来上抜けできず
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第29回 リトレースメント
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第26回 避けられるリスク(日本・欧州編)
第25回「誰にでもわかるチャート教室」 避けられるリスク(米国編)
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第17回「誰にでもわかるチャート教室」 突発的な急変動に対処する
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第10回「誰にでもわかるチャート教室」 フォーメーションあれこれ~その4
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第1回「誰にでもわかるチャート教室」 相場が不安定だからこそ、チャート分析に頼りたい

為替情報部 アナリスト

岩間 大祐

大学卒業後の2004年に国内証券会社に入社。 外国為替証拠金取引業務に携わった後、金融情報サービス会社にて個人投資家向けの為替情報配信業務を担当。市況サービスのほか、テクニカル分析を軸にした情報を配信する。 国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト。

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