株主優待付き銘柄の中でも、使い勝手の良いクオカードがもらえる銘柄は特に人気です。今回は、そんなクオカードがもらえる株主優待が11月末の権利確定日に贈呈される「FPパートナー」と「大光」についてご紹介します。
FPパートナー(7388)
FPパートナーは、全国に160カ所以上の拠点を構える保険代理店です。保険代理店としての事業のほか、社員の大半がFPの資格を取得していることから、投資信託などの金融商品を仲介する事業やFP相談の「マネードクター」運営などの金融サービス事業も積極的に行っています。
FPパートナーの株価と配当
2024年9月時点の株価は約2700円です。2022年に上場したばかりの銘柄ですが、上場当初は約1700円だった株価が、約2年後の2024年3月には約7500円まで上昇、その後約半年で3000円以下まで下落しており、比較的株価変動が大きい特徴がみられます。
2024年度の配当金は、5月末の中間配当で45円、11月末の期末配当で47円の、合わせて年間1株当たり92円となる予想です。この金額は、初めて配当金が配布された2023年の90円から2円の増配となっています。
FPパートナーは、配当性向約45%を目標としており、今後も高い水準で配当が行われることが期待されます。
FPパートナーの株主優待
FPパートナーの株主優待は、毎年5月末と11月末の権利確定日に、100株以上保有する株主に対して、3000円分のクオカードが一律に贈呈されます。クオカードの贈呈時期は、5月末の権利確定日分は8月頃、11月末の権利確定日分は翌年2月頃です。
FPパートナーの利回り
1株2700円で100株購入した場合、投資金額は27万円になります。配当金は1株当たり92円のため9200円がもらえるので、配当利回りは約3.4%です。
また、株主優待として年間6000円分のクオカードが贈呈されるので、優待利回りは約2.2%、配当と優待を合わせた利回りは約5.6%となります。
大光(3160)
大光は、ホテルやレストラン、学校給食センターなどに食品を卸売する食品専門商社です。また、中部地方を中心に全国50店舗以上を構える業務スーパー「アミカ」の運営や、オリジナル食品の開発、水産品の輸出や販売などの、卸売販売業務以外の事業も行っています。
大光の株価と配当
2024年9月時点の株価は約600円です。2017年に、約400円から約1000円まで急騰しましたが、約1年後には約700円まで下落しました。大きな株価変動はその程度で、その後は現在まで600円から700円ほどの間でゆるやかに推移しています。
2025年度の配当金は、11月末の中間配当で6.5円、5月末の期末配当で6.5円の、年間1株当たり13円となる予想です。この金額は、2022年度の9円、2023年度の10円、2024年度の12円から3期連続で増配となっています。
大光の株主優待
大光の株主優待は、毎年5月末と11月末の権利確定日に、100株以上保有する株主に対して、株式の保有数に応じて贈呈されます。贈呈される株主優待の内容は、オリジナルクオカードです。
オリジナルクオカードの贈呈時期は、5月末の権利確定日分は8月頃、11月末の権利確定日分は翌年2月頃です。贈呈される株主優待の内容は、下記のイラストをご確認ください。
オリジナルクオカードを業務スーパー「アミカ」に持参すると、クオカードの相当金額の倍額分のアミカ商品券に交換できます。例えば、500円分のクオカードは、1000円分のアミカ商品券に変更が可能です。
ただし、クオカードを一度利用してしまうと、アミカ商品券への交換はできません。例えば、「500円分のクオカードを100円分利用した状態でアミカに持参し、400円の倍額となる800円分の商品券に変更する」といった利用はできないので、商品券に交換したい場合は注意が必要です。
大光の利回り
1株600円で100株購入した場合、投資金額は6万円になります。配当金は1株当たり13円のため1300円がもらえるので、配当利回りは約2.2%です。
また、株主優待として年間2000円分のアミカ商品券が贈呈されるので、優待利回りは約3.3%、配当と優待を合わせた利回りは約5.5%となります。
株式の保有数と株主優待内容選択による利回りの比較は、下記の一覧表をご参考ください。最も利回りが高くなるのは、100株を保有し、クオカードをアミカ商品券に引き換えた場合です。
クオカードをアミカ商品券に引き換えた場合の方が利回りは高くなりますが、クオカードを選択した場合でも、100株保有時の利回りは約3.8%と比較的高くなっています。なお、業務スーパー「アミカ」の店舗は、愛知県をはじめとした中部地方のみです。
まとめ
「FPパートナー」と「大光」についてご紹介しました。
どちらも、株主優待でクオカードがもらえるだけでなく、配当と優待を合わせた利回りが最大5%を超える高配当銘柄です。
ただし、FPパートナーは株価変動が大きい点、大光は利回りが約5%を超えるためにはクオカードをアミカ商品券に引き換える必要がある点が、それぞれ懸念材料となります。投資を行う際には、これらを参考に慎重に検討をしてみてください。