ドコモの株主になると携帯料金が安くなるという噂は本当なのでしょうか?また、auユーザーはKDDIの株主になるとお得なのでしょうか?それぞれの銘柄について調べて比較してみました。
ドコモの株主優待
ドコモの親会社であるNTTグループでは、2022年現在権利確定日である3月の年1回、該当条件を満たした株主に対しdポイントを贈呈する株主優待制度があります。該当条件とは、100株以上の株式を2年以上継続した場合と、5年以上継続した場合です。
ただし、毎年dポイントがもらえるわけではありません。2年以上継続した時に1500ポイント、5年以上継続した時に3000ポイントの合計4500ポイントが、1人の株主がもらえる株主優待特典の最大です。
株主優待としてもらえるdポイントは、自動で追加されません。該当条件を満たす株主は、送付されるエントリー用紙に従いdポイント進呈申し込みを自身で行う必要があります。エントリー期間中に申請できなかった場合、後からdポイントをもらうことはできないので注意が必要です。
dポイントとは?
ドコモが行っているポイントサービスで、ドコモの携帯料金支払いなどで貯めることができます。また、貯まったポイントでドコモの携帯料金の支払いが可能です。つまり、ドコモユーザーがドコモの株主になると、最大4500円分の携帯料金が安くなります。
ドコモユーザーはdポイントを利用するための申し込みが必要ありません。ドコモユーザー以外の人でも、dアカウントを登録し発行することで利用が可能になります。また、ドコモ回線を解約する場合も、解約前にdアカウントを作成しておくことで、貯めたdポイントの引継ぎが可能です。
また、dポイントは携帯料金の支払いだけでなく、コンビニや様々な店舗、多くのインターネット通販サイトでの支払いや、投資資金としても利用できます。期間・用途限定ポイントもありますが、通常のdポイントの有効期限はポイントが加算されてから2年です。長い有効期限があるため、使い切れずに無駄にしてしまう可能性は低くなっています。
日本電信電話(9432)
NTTグループ(日本電信電話)の2022年11月現在の株価は約4000円です。10年前は1株1000円以下でしたが、株価は常に上昇を続け、2022年には最高値を更新しています。株価上昇に伴い配当金も毎年増配傾向にあり、2022年度は年間1株当たり120円となる見込みです。
100株購入した時の投資金額は約40万円ほどで、配当金は12000円なので、利回りは約3%です。2~3年目と5~6年目は株主優待でそれぞれ1500円相当と3000円相当分のポイントが付与されるため、総合利回りは2~3年目が約3.38%、5~6年目が約3.75%になります。
KDDIの株主優待
auを運営するKDDIの権利確定日は3月末で、株主優待制度が毎年贈呈され、かつ、長期保有特典制度があります。2022年現在もらえる株主優待の内容は、保有する株式の数と保有期間に応じたそれぞれ異なる金額相当分のカタログギフトです。継続年数は株主名簿に継続して記載された年数であり、保有数は問われません。
また、カタログギフトの代わりに、KDDIが提供する体験型商品や寄附への変更も可能です。体験型商品を選択すると、3000円相当コースがもらえる株主の場合、4000円相当分のクーポンやギフト券がもらえるので、希望する体験コースがある場合はカタログギフトよりもお得かもしれません。
KDDI(9433)
KDDIの2022年11月現在の株価は約4200~4400円で、ドコモと同じく10年前の1株1000円以下から上昇を続け、2022年に最高値を更新しています。配当金も毎年増配されており、2022年度は1株当たり135円の予想です。
例えば、100株購入すると投資金額は約42~44万円ほどで、もらえる株主優待は3000円相当分です。配当金の13500円と合わせると、1年間で16500円の利益が出ます。仮に1株4300円で100株購入した場合、利回りは約3.84%です。
ドコモとKDDIの比較
ドコモの株主優待は毎年もらえるわけではありませんが、ドコモユーザーなら手続き不要で利用でき、携帯料金の支払いで簡単に貯まりやすいdポイントが贈呈されます。よって、ドコモユーザーにとっては非常におすすめの銘柄です。
ただし、株主優待がもらえるのは5年以上継続して保有した時が最後であり、もらえるポイントも最大4500ポイントとそれほど大きくありません。普段dポイントを利用しないドコモユーザー以外の人や、株主優待を重視する人にとっては魅力は薄いというのが現状です。
KDDIの株主優待はカタログギフトや体験型商品のクーポン券なので、auユーザーへの特別な恩恵はありません。株主優待が毎年もらえることや利回りの高さから、誰にでもおすすめしたい銘柄となっています。
まとめ
ドコモとKDDIの株主優待について比較しましたが、いかがでしたか?ドコモユーザーやdポイント利用者にとっては、ドコモへの投資はメリットが大きいといえます。しかし、dポイントを利用しない人や株主優待を目当てに株式を購入することに重点を置くならKDDIをおすすめします。