今回はゲーム業界で有名な「GameWith」と空調機器を取り扱う「三機サービス」について紹介していこうと思います。「GameWith」は無配で通常の優待はありませんが、今期に限り記念株主優待のQUOカード贈呈が決まっています。「三機サービス」もQUOカードの株主優待になっており利回りも2%と手堅い銘柄になっていますので、参考にしていただければと思います。
GameWithの株主優待
株式会社GameWithは、2013年創業のゲームメディア運営企業で、国内最大級のゲーム情報サイト「GameWith」を中心に、ゲームを楽しむ全ての人々へ価値あるコンテンツを提供している会社です。事業はメディア事業、eスポーツ・エンタメ事業、NFT・光回線などの様々な事業に分かれ、ゲーム業界の発展とゲーマーの地位向上を目指しています。
収益は広告販売により得ており、アドネットワークやタイアップ広告を中心に事業を展開し、ゲーム攻略メディアの運用を専門とする子会社「GameWith Contents Studio」の設立や、ゲームスキルを反映した人事評価制度の導入など、業界内でも新しいな取り組みを行なっています。特にeスポーツ領域では賞金・支援金の提供を多く担っており、よりゲームを楽しむ人たちへ積極的な場所の提供などを行なっている企業です。
株主優待の内容は変更される可能性がありますが、2024年3月現在、権利確定月は5月の年1回でしたが、通常は実施されていませんでした。しかしながら500株以上保有している株主に対して、今期は創業10周年記念QUOカードが贈呈されることが決まっています。
内容は500株以上を保有した場合、3000円相当のQUOカードとなっており一律の額面になります。
GameWith(6552)
2024年3月現在の株価は約300円になっています。前期の同時期は340円前後で推移していましたので、若干下がった形になっています。
今期の売上高目標は37.5億円と前期の実績より約2億円を上回る計画がなされています。第2四半期累計(6月-11月)の経常利益は前年同期と比べて9.8%増加し約1億円に増加しています。
配当は5月と11月の年2回実施されますが、連続で無配になっており、今期も無配の予定です。
例えば、100株購入すると投資金額は約3万円が必要になります。配当金は無配なので、配当利回りは約0%となります。投資金額は15万円必要ですが、500株保有で贈呈される3000円相当のQUOカードの特典を含めた優待利回りは約2%となります。
GameWithの将来性は?
GameWithは、ゲーム業界というかなりニッチな分野に特化した企業ですが、今後は世界中のeスポーツファンを対象にAIMトレーニングソフトを開発しています。
収益の面では、ウェブサイトや動画配信、アプリ内の広告枠からアドネットワークを通じた広告配信により、さらにeスポーツ、NFTゲーム、光回線事業ですが、ゲーム市場自体がどれほど盛り上がるかに依存している形になります。
GameWithの最大の強みである国内のゲーム攻略サイトの運営をしていますが、しかしながら、訪問者数が減少し衰退傾向にあることが課題になっています。収益面ではこの数円環は微増ながらもしっかり結果を出している印象です。今期は記念優待を実施していますが、配当も含め株主還元がこれから先、どれほど魅力的になるかがポイントになるかと思います。
三機サービスの株主優待
株式会社三機サービスは1977年に設立されたメンテナンス事業を行う企業です。空調、厨房、給排水、電気設備のトータルメンテナンスを取り扱っており、全国の多店舗展開企業を対象に、24時間365日のサポート体制を整え、即時対応可能なコールセンターを設けております。
兵庫県姫路市に本社を構え、全国に15拠点、登録店舗数約14万店舗、全国のパートナー数は約2500社と広範なネットワークを持っています。
特徴としては、コールセンターとWEB情報管理の一体化によるコスト削減、全国ネットワークを利用した設備メンテナンスの効率化、技術力向上に向けた人材育成などが挙げられ、サービスカーでの訪問点検や故障診断、整備工事を担い、高品質サービスを提供している会社です。
株主優待の内容は変更される可能性がありますが、2024年3月現在、権利確定月は5月の年1回となっています。
100株以上を保有している株主に対し、1000円相当のQUOカードが贈呈される内容となっています。保有区分に限らず100株以上保有の場合は、一律1000円相当のQUOカードとなります。
三機サービス(6044)
三機サービスの2024年3月現在の株価は約1500円になっています。前期の同時期は900円台で推移していましたので、大きく上昇した形となっています。
今期の売上高は前期から約31億円高い179億円の計画がされています。第2四半期累計(6月-11月)の経常利益は前年同期と比べて5.5倍の4.4億円に増加しています。
配当金がもらえる権利確定月は5月の年1回です。前期の年間配当は23円の実績でした。そして今期の年間配当は20円の見込みとなり減配の予定です。
例えば、100株購入すると投資金額は約15万円が必要となり、配当金は年間2000円となる見込みで、利回りは約1.3%になります。また100株保有した場合のQUOカード1000円相当の株主優待を含めた総利回りでは約2%となります。
株式会社三機サービスの将来性は?
三機サービスは2030年に売上高500億円、営業利益率10%、ROE(株主資本利益率)28.2%の目標を設定しています。2023年から2025年までを収益基盤を強化する期間と位置づけて、各種の重点施策に取り組んでいます。
また三機サービスは、大手のパナソニックの下請けとしての安定性や将来性があると評価する声がありますが、技術職の中には個人の将来的なキャリアを懸念して社員の流出者も出ています。
また、事業の性質上、今後も伸び代のある省エネやSDGsとの関連性から成長が期待されるとの意見もある一方で、経営陣に対する批判的な意見もあり、その将来性については意見が分かれている状態です。
ただ業績面では2期にわたり増収増益が見込めますので、この点などを含めて検討してみてはいかがでしょうか?
まとめ
今回は創業10周年記念優待が決まっている「GameWith」と総利回りが約2%の「三機サービス」について紹介しました。
「GameWith」は無配継続中のため、まだまだ成長には時間がかかる印象ですが、ゲームに特化したユニークな会社のため市場の盛り上がりと共に業績と株価の伸び代が期待できます。「三機サービス」は増収増益の見込みですが、今期は減配の予定になっています。株価と今後の成長を見極めながら、検討してみてはいかがでしょうか?