著者は西日本に住まいを構えているのですが、近所には県内のみ展開するスーパーがあり新鮮な地元食材を購入できるので重宝しています。日本には地域ごとに展開する店舗が多数存在しています。今回はそんな中から東海地方に展開するスーパーアミカの「大光」と、関東圏を中心に展開する「銚子丸(すし銚子丸)」を紹介していこうと思います。
大光の株主優待
株式会社大光は、食品の卸売と輸出の事業を展開し、特に業務用食品と水産品の分野において大きな実績を持っている企業です。岐阜に本社を構え、主に東海地方を足場に発展してきました。今では大手の外食チェーンからホテル、レストラン、事業所、そして学校給食などの業界まで広がっています。
また加えて、直営店舗「業務用食品スーパーアミカ」は、愛知、岐阜、三重、静岡、長野、滋賀、福井、東京という8つの県に合計で48店舗を構えています(2022年4月時点)。さらに、独自のプライベートブランド開発にも力を入れており、「O!Marche」、「プロの選択」、そして「JFDA」というブランドも展開し、「スーパー・コンビニ・食品業」の業種では、第26位という位置を確立しています。
株主優待の内容は変更される可能性もありますが、2023年10月現在、権利確定月は5月と11月の年2回行われます。株主名簿に記録された株主に対して、保有数に応じて特典が贈呈されます。100株以上保有する株主に対しては、「QUOカード500円相当分(年間1000円相当)」もしくは「アミカ商品券1000円相当分(年間2000円相当)」を選択できます。
500株以上保有の場合は、「QUOカード1000円相当分(年間2000円相当)」もしくは「アミカ商品券2000円相当分(年間4000円相当)」を選択できます。1000株以上、2000株以上でも内容が変わってきますので、詳しくは以下のイラストをご覧ください。
アミカ(大光)の株主優待はいつ届く?
株主優待が届くタイミングですが、基準月が5月の場合は8月下旬になり、11月の場合は翌年2月下旬に届く予定となります。
大光(3160)
2023年10月現在の株価は約650円になっています。2022年頃から業績の低迷と共に、株価も下がってきていました。
しかし、9月発表した第1四半期決算では、営業利益は3億円と上半期計画よりも2.2億円も上回る水準となっている内容となっていました。これを受け、市場は反応し約740円まで急騰しましたが、現在は少し落ち着いた株価になっています。
配当は5月と11月の年2回実施されます。前期の中間配当は4.5円、期末は5.5円、年間で10円となっていました。それに対して、今期11月の中間配当では5.5円、年間では11円の見込みとなり、前期と比べて1円の増配が予想されています
例えば、100株購入すると投資金額は約6.5万円が必要になります。配当金は年間1100円の見込みになり、配当のみの利回りは約1.7%となります。100株保有しアミカの商品券を選択した場合ですが、年間2000円相当の株主優待と合わせると、総利回りでは約4.8%となります。
銚子丸の株主優待
株式会社銚子丸は1977年に千葉県を拠点に創業された寿司を中心とした飲食系グループ企業です。「すし銚子丸」と「江戸前すし百萬石」などのブランドを展開しています。
経営理念は「真心を提供し、お客様の感謝と喜びをいただく」を掲げて、新鮮な旬の食材を毎日産地から仕入れ、本物の江戸前寿司を提供しています。
またユニークな点は、従業員を「劇団員」と称し、接客の品質重視のサービスを展開しています。2020年からは、テイクアウト需要増に応じて専門店もオープンしており、手頃な価格で質の高い寿司を提供をしている企業です。
株主優待の内容は変更される可能性もありますが、2023年10月現在、権利確定月は5月と11月の年2回あります。保有株数に応じて内容は変わっていき、100株以上だと優待食事券500円相当分(年間1000円相当)が贈呈されます。
500株以上と1000株以上の場合でも、内容が変わってきます。また500株以上保有していると優待食事券を自社特選品との引き換えもできますので、ご近所に店舗がない場合は検討してみてもいいかもしれません。詳しい内容は以下のイラストをご参照ください。
銚子丸の株主優待はヤフオクで人気
銚子丸の株主優待は人気で、金券ショップなどで取引されているようです。
特にヤフオクでの取引が多く、直近の過去120日間の落札件数は約38件となっています。価格は約85%~で売買されているようです。ただ企業によっては株主優待の転売等が禁止されているケースもあるため、ご注意ください。
銚子丸(3075)
銚子丸の2023年10月現在の株価は約1500円になっています。今年9月以降の株価は急騰しています。
これは今期第1四半期の経常利益は前年同期比で4.0倍の5.8億円に増加し、年間の利益予想が7.1億円から11.4億円に上方修正することの発表を受けて市場が反応した形になっています。この好業績はコロナ禍が明け、来店顧客の回復が大きな要因と言われています。
配当金がもらえる基準月は5月の年1回です。2022年の前期の年間配当は12円でした。今期は6円の見込みとなり、現時点では、減配の予定となっています。ただし直近の業績が上向いている点も勘案すれば、2024年5月の配当は変更される可能性もありますのでご留意いただければと思います。
例えば、100株購入すると投資金額は約15万円が必要で、配当金は年間600円となる見込みで、利回りは約0.4%になります。100株保有の1000円分の株主食事券と合わせると総利回りでは約1.1%となります。
まとめ
今回は商品券や優待券がついてくる2つの銘柄を紹介しましたが、いかがだったでしょうか?「大光」は、近くにアミカがなくても、QUOカードを選択できる点は投資家にとって嬉しいポイントかと思います。
「銚子丸」は夏頃の株価1200円台から、現在急騰している点で、利回りの面では大きな数字にはなっていません。しかし業績の上向きから、配当金額の変更を検討されるかもしれませんので、今後の決算状況などを注目してみてはいかがでしょうか。