今回は関西に基盤を持つ有名企業の「江崎グリコ」と「六甲バター」を紹介したいと思います。両銘柄ともお子さんを初め家族全員で楽しめるお菓子や食品が贈呈されますので、ぜひ参考いただければと思います。
江崎グリコの株主優待
江崎グリコ株式会社は、1922年に大阪で創業されたお菓子や加工食品、牛乳・乳製品などの製造販売を行う企業です。「おいしさと健康」をテーマに、有名なお菓子の「ポッキー」「プリッツ」「ビスコ」などのロングセラー商品や、健康に配慮した機能性表示食品リベラ、GABAなどの商品開発を行っています。
特に「ポッキー」と「プリッツ」は、欧米や東南アジア、中国でも知名度があり、海外にも自社工場を持っています。特に江崎グリコの強みは、何といっても強い商品ブランドの保有、健康付加価値ブランドの伸長、海外拠点の多数保有、アイスクリーム事業での成功などが挙げられます。これらにより、売上や利益が安定している会社になります。
株主優待の内容は変更される可能性もありますが、2023年11月現在、権利確定月は6月の年1回行われます。株式の保有数と保有期間に応じて、製品詰め合わせが贈呈されます。
例えば100株を保有していて3年未満の保有の場合、1000円相当分のセットが送られて来ます。3年以上保有の場合は、1500円相当分が送られてきます。
500株と1000株の区分でも内容が変わってきますので、詳しくは以下のイラストをご覧ください。
江崎グリコの株主優待はいつ届く?
江崎グリコの株主優待は毎年6月末ですが、12月の初めに一斉に送付される予定となっています。権利確定月から半年後の12月に届きますので、他銘柄の優待と比べて時間がかかりますのでご注意ください。
江崎グリコ(2206)
2023年11月現在の株価は約4070円になっています。今年の4月頃は3400円台になっていましたが、徐々に株価を上げて来ています。
また今期の第3四半期累計(1-9月)の連結経常利益は従来予測より179億円に拡大しています。これは前年同期比37.7%増の結果で、年間を通した連結経常利益も170億円の予測から195億円へと上方修正しています。
配当は6月と12月の年2回実施されます。前期の中間配当は40円、期末は40円、年間で80円となっていました。そして今期も中間配当では40円の実績、期末も40円の予定となり年間では80円の見込みとなります。
例えば、100株購入すると投資金額は約40.7万円が必要になります。配当金は年間8000円の見込みになり、配当のみの利回りは約2.0%となります。100株を3年未満保有した場合、商品詰め合わせ1000円相当分を含めると、総利回りでは約2.2%となります。
六甲バターの株主優待
六甲バター株式会社は、1948年に創業された兵庫県神戸市に本社を置く乳製品製造・販売企業です。旧三和銀行のグループ(現在の三菱UFJ銀行)に属する同社は、国内トップクラスのチーズを製造し、2023年5月まではスイスのリンツチョコレートの国内総代理店としても活動していました。
六甲バターは、プロセスチーズ、ナッツ、ベビーチーズ、チーズデザートなど様々な製品を扱っており、売上の9割以上がチーズから構成されています。特に、世界で初めてスティックチーズや日本で初めて個包装スライスチーズを開発するなど、独創的な商品企画・開発において優れた実績を持っています。また、プロセスチーズの国内シェアでは1位を誇っている会社になります。
株主優待の内容は変更される可能性もありますが、2023年11月現在、権利確定月は12月の年1回となっています。1000株以上保有していれば3000円相当のチーズ詰め合わせが贈呈されます。
送られてくる商品の種類は、毎年変更されるようですが、Q・B・Bシリーズやキャンディーチーズ、スライスチーズが2種類などバラエティに富んだ内容となっています。
六甲バターの株主優待はいつ届く?
12月の決算後、翌年2月下旬に発送される予定となっています。優待が発生する最低株数が1000株以上ですので、この点はご注意ください。
六甲バター(2266)
六甲バターの2023年11月現在の株価は約1400円になっています。年間を通して株価の動きに幅がありますが、1200円台から1400円台の間で推移しています。
特に今期前半は、リンツチョコレートの国内総代理店の権利を失ったことでの市場評価の落ち込みと、売上減少で苦しい状況が決算内容から伺えます。
ただ直近の7-9月期(3Q)の経常損益は2.4億円の黒字が発表され株価が持ち直した形になっています。
配当金がもらえる基準月は12月の年1回です。2022年の年間配当は20円の実績でした。そして今期も同額の20円の年間配当の見込みとなっています。過去数年間は同じ金額で配当維持する形になります。
例えば、100株購入すると投資金額は約14万円が必要で、配当金は年間2000円となる見込みで、利回りは約1.4%になります。優待利回りは1000株以上の保有が条件のため、割愛させていただきたいと思います。
六甲バターがリンツを失った理由は?株価への影響は?
1990年から約30年間、リンツ製品の国内代理店として輸入販売を行ってきた六甲バターは、2022年5月末をもってリンツ&シュプルングリー社のリンツチョコレートなどの全商品の販売を終了することを発表しました。今後リンツ製品の販売代理店が三菱食品に移行することになります。
この販売終了により、約4300万円の事業整理損が計上されましたが、事業撤退の大きな理由は為替の影響だったとのことです。
リンツのチョコレート事業は六甲バター全体の売上の約4%年間約20億円を占めていましたので、株価へ多少なりとも影響があることは否めません。ただ今期後半は本業の売上が回復の兆しを伺える内容となっています。
また蛇足ですが、著者の家族はリンツのチョコレートが好きなので、アウトレットなど買い物に行った際はよく購入していました。今後は店舗の変更はないようなので、この点は個人的に安心しております。
まとめ
今回は関西に基盤を持つ企業の中から、お菓子や食品の株主優待を受けられる銘柄「江崎グリコ」と「六甲バター」を紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
「江崎グリコ」ではお馴染みの商品セットが贈呈されますが、決算から半年後に送られて来ますので、住所が変わった際は忘れずに行ってください。
またバラエティ豊かな商品詰め合わせの「六甲バター」の株主優待を受けるには、1000株以上の保有が必要になりますのでこの点もご注意いただければと思います。