今回はホテルの割引券や利用券の株主優待がついた銘柄「シー・ヴイ・エス・ベイエリア」と「ワキタ」を紹介していこうと思います。いずれも関東と関西の限られたホテルでの利用になりますが、配当も合わせた利回りは高い水準の内容になっていますので、参考にしていただければと思います。
シー・ヴイ・エス・ベイエリアの株主優待
株式会社シー・ヴイ・エス・ベイエリア(CVS Bay Area Inc.)は、東京・千葉のベイエリア地域に様々な事業を展開する企業です。1981年に「シビルサービス株式会社」として設立されましたが、1998年に現在の社名に変更しています。主な事業内容としては、ビジネスホテル「BAY HOTEL」やコンビニエンスストア「ローソン」の運営、そしてマンションフロントサービスやキャンプ場運営などがあります。
他にはクリーニングや宝くじ販売など独自のサービスを提供しており、「生活の中で彩りを感じていただく、新しいサービスを発見し、創造し、提供する」という経営理念を掲げている会社になります。
株主優待の内容は変更される可能性もありますが、2024年1月現在、権利確定月は2月と8月の年2回行われます。100株以上を保有している株主に対して、保有株数に基づいて運営しているホテルの割引券やキャンプ場の割引券が贈呈されます。
例えば100株を保有している場合、2月末には2000円相当、そして8月末は1000円相当のホテル割引券が送られます。200株以上を2年未満の場合は年間7000円相当となり、2年以上の場合は年間9000円相当の贈呈となります。500株以上の区分でも金額が変わってきますので、詳しくは以下のイラストをご覧ください。
シー・ヴイ・エス・ベイエリアの株主優待はいつ届く?
確定月が2月末の場合は5月下旬で、8月末の場合は11月下旬に届く予定になっています。また「秋葉原BAY HOTEL」は、女性専用ホテルで男性は利用できませんのでご注意ください。
シー・ヴイ・エス・ベイエリアの株主優待利用時の注意点
利用する際は、自社HPもしくは電話や直接フロントでの申し込み時にのみ使用できます。
じゃらんや楽天トラベルといった宿泊予約サイトなどからは利用できませんので、こちらもご注意ください。
シー・ヴイ・エス・ベイエリア(2687)
2024年1月現在の株価は約700円になっています。前期の同時期は400円台で推移していましたが、コロナ禍が明けたことで業績が回復傾向にあります。
通年の最終利益は、従来予想の2.8億円から好調な業績を受け4.3億円の上方修正となっています。前期の0.6億円の赤字でしたが今期は大きく増益予想が発表されました。
配当は2月と8月の年2回実施されます。前期の年間配当は16円となっていました。そして今期は20円の増配見込みとなっています。
例えば、100株購入すると投資金額は約7万円が必要になります。配当金は年間2000円の見込みになり、配当のみの利回りは約2.9%となります。100株保有時のホテル割引の株主優待を含めた総利回りでは約7.1%となります。
ワキタの株主優待
大阪市に本社を置く株式会社ワキタは、建設機械のレンタル・販売、カラオケ機器の販売、不動産賃貸など幅広い事業を展開している企業です。大きな特徴は創業以来の無借金経営と自己資本比率75%超の安定した財務基盤を持っており、カラオケ事業・介護用品・機器、ホテル経営など様々な分野に展開しています。
またワキタの経営理念は「幸せ」で、業績の伸長を通じて社員や取引先などの関係者の幸せと社会への貢献を目指しており、建設機械分野だけでなく幅広い営業展開を行なっている企業です。
株主優待の内容は変更される可能性もありますが、2024年1月現在、権利確定月は2月の年1回となっています。保有株数に応じて保有数100株以上と300株以上の区分に応じてホテルの利用券が贈呈されます。
例えば100株以上保有の場合は、ホテルコルディアの利用券10000円相当となり、300株以上の場合は30000円相当が送られてきます。
株主優待利用時の注意点
利用できるホテルは「ホテルコルディア」のみになり、場所は大阪にあります。一人利用でも使いやすく洗練されたおしゃれなインテリアのホテルです。大阪のみになりましたが、観光やビジネスで利用してみてはいかがでしょうか?なお、株主優待を使用しない場合でも1泊1万円前後とリーズナブルな料金です。
ワキタ(8125)
ワキタの2024年1月現在の株価は約1600円になっています。前期の同時期は1150円台で株価は推移していましたが、年間を通して上昇した形となっています。
今期下期(9月から2月)の業績予想は前年同期と比べて36.9億円伸び通年では65.5億の見込みを発表しています。ただ最終的な純利益はマイナスになるとされています。
配当金がもらえる基準月は2月の年1回です。2023年の年間配当は38円の実績でした。そして今期は43円の年間配当の見込みとなり増配予定になります。実現するとこれで3期連続の増配となります。
例えば、100株購入すると投資金額は約16万円が必要となり、配当金は年間4300円となる見込みで、利回りは約2.6%になります。株主優待の10000円相当のホテル利用券を含むと、総利回りは約8.9%になります。
まとめ
今回はホテルの割引券や利用券が贈呈される銘柄を紹介しましたがいかがだったでしょうか?
「シー・ヴイ・エス・ベイエリア」は使用できるホテル数が千葉や東京を中心とした関東圏に限られ、「ワキタ」は大阪の一拠点のみになりますが、株主優待の利用が可能です。
両銘柄とも株主優待だけでなく、配当利回りも2%後半と優秀でコロナ禍の落ち込みから業績も回復傾向にあります。株価も一つステージを上げてきている印象もあるので、投資先として検討してみてはいかがでしょうか?