飛行機によく乗る機会のある人は、航空会社の株式に投資をして、株主優待をもらうことを検討してみてはいかがでしょうか?ANA(全日空)とJAL(日本空港)の株主優待について、詳しくご紹介します。
ANAの株主優待
全日本空輸(ALL NIPPON AIRWAYS)の頭文字を取ったANAグループは、国内外の航空運送を行う航空会社です。航空事業を活かした、旅行や商社、整備、貨物などの関連事業も行っています。
株主優待の内容は変更される可能性もありますが、2023年1月現在、権利確定日は3月と9月の年2回です。それぞれ100株以上保有する株主に対し、株式の保有数に応じて、国内線の搭乗割引券とANAグループ優待クーポンが贈呈されます。
ANA国内線ご搭乗優待券
国内線飛行機の搭乗券は、フライト日時や何日前に予約するかによって金額が異なります。株主優待割引券を利用すると、通常時の最も安いDランク席の搭乗券料金を、半額の金額で購入することが可能です。
また、エコノミークラスと呼ばれる普通席を、プレミアムシートにアップグレードした場合は、プレミアム株主優待割引運賃が適用されます。この場合は、通常時の大人搭乗券料金の約4割引の金額、通常時の子ども搭乗券料金の約3割引の金額で購入することが可能です。
ANAグループ優待クーポン
100株以上保有する株主に一律、全18枚綴りの冊子が1冊送付され、クーポン1枚につき優待サービスが1回受けられます。サービス内容は、提携ホテルの割引、レストラン料金の割引、国内・海外ツアーの割引、空港売店での買い物金額割引、ゴルフプレー料金の割引の5種類です。
株主優待利用時の注意点
株主優待券には、国内線ご搭乗優待は、手元に届いてから約1年間の有効期限があり、有効期限内に飛行機に乗る必要があります。グループ会社の優待クーポンは手元に届いてから約半年間の有効期限があり、期限内に利用しなければ、クーポンは無効になります。
予約後の日時変更は、優待期限内であれば何度でも可能ですが、名義変更や区間変更はできません。予約をキャンセルする場合は、手数料を支払い、払い戻しの手続きを行ってください。
ANAホールディングス(9202)
2023年1月現在の株価は約2700円です。2018年頃は約4500円ほどの高値が付いていましたが、感染症の影響から2020年には2100円台まで急落しました。2019年度の配当金は1株当たり75円でしたが、2020年度以降、配当金は0円になり、2023年度も同じく0円となる予想です。
JALの株主優待
日本空港(JAPAN AIRLINE)のJALグループは、ANAと同じく国内外の航空運送を行う航空会社です。旅客機の運航、貨物などの航空事業をメインに行っています。
株主優待の内容は変更される可能性もありますが、2023年1月現在、ANAと同じく権利確定日は3月と9月の年2回です。100~199株保有する株主には3月末の年1回のみ、200株以上保有する株主には年2回、株式の保有数に応じて、国内線50%割引券と旅行商品割引券が贈呈されます。
JAL国内線50%割引優待券
国内線の全路線を対象に、大人子ども共に搭乗券が半額で購入できます。また、少しアップグレードしたJクラス席は、大人子ども共に約半額、さらにアップグレードしたファーストクラスでは、大人は約4割引、子どもは約3割引の割引率です。
JALグループ旅行商品割引券
好きな航空券と好きなホテル宿泊券を組み合わせて自分だけのオリジナルツアーが組める「JAL国内・海外ダイナミックパッケージ」が2%割引になります。国内ツアーであれば、1泊ごとに別のホテルに宿泊などのツアーを組むことも可能です。
また、海外のみにはなりますが、ツアー工程が決まっている「JALパック」が7%割引、「JMBツアー」が5%割引になります。ツアー内容はすでに決まっていますが、食事や観光先の予約を自分でする必要がなかったり、ツアーコンダクターが付いていたりするので、海外旅行に不安を感じる人でも気軽に参加可能です。
株主優待利用時の注意点
国内線50%割引券は、手元に届いてから約1年半の有効期限があり、有効期限内に飛行機に乗る必要があります。優待期限内であれば、予約後の日時変更は何度でも可能ですが、キャンセルの際は手数料を支払い、払い戻しの手続きが必要です。
旅行商品割引券は、3月末発行分の有効期限は6月から翌年5月末なので、手元に届いてから約1年間ですが、9月末発行分は12月から翌年5月末と、手元に届いてから約半年間なので注意してください。有効期限内に申し込めばいいので、期限が切れてからの旅行日程を組むことは可能です。
日本航空(9201)
2023年1月現在の株価は約2600円です。2016年には4500円を超えることもありましたが、感染症の影響から2020年には1800円台まで急落しました。2019年度の配当金は1株当たり110円でしたが、2020年度には55円、2021年度以降は0円となっており、2023年度は現在のところ未定です。
まとめ
日本の大手航空会社のANAとJALは共に、国内線の搭乗券が約50%割引になる株主優待を行っています。帰省時に飛行機を利用する人や、国内旅行が趣味の人にとっては、飛行機代が半額になるのはかなり魅力的なのではないでしょうか。株価が下がっている現在は、投資のチャンスかもしれません。