円安や物価高の影響で旅行を諦めていませんか?今回は、旅行やツアー、ホテル宿泊などが格安で手に入る株主優待を贈呈している「HIS」と「マーチャント」の2銘柄についてご紹介します。
エイチ・アイ・エス(9603)
エイチ・アイ・エス(以下、HIS)は、日本の大手旅行会社です。パッケージツアーや格安旅行券などの商品を提供しており、国内だけでなく海外にも150カ所以上の拠点を展開しています。
また、旅行事業のほかにも、自社ブランドのホテル運営や損害保険会社の運営、愛知県にあるテーマパーク「ラグーナテンボス」の運営、飲食店の経営、比較サイトの運営、IT新興企業への投資プロジェクトなど、多岐にわたる事業を展開しています。
HISの株価
2025年3月時点での株価は約1500円です。2015年から2019年の株価は、約2500円から約4700円の間で大きな株価変動が頻発していました。
2020年に新型コロナウイルスの影響で一時約1200円ほどまで暴落しましたが、2021年には約2800円まで回復しています。しかし、その後は円安や経済環境の影響もあり、ゆるやかな右肩下がりが続いています。
HISの株主優待は旅行割引券だけじゃない!
HISの株主優待は、毎年4月末と10月末の権利確定日に、100株以上保有する株主に対して、株式の保有数に応じて贈呈されます。贈呈される株主優待の内容は、旅行割引券とラグーナテンボスの入園割引券です。
旅行割引券は、HISおよびグループ企業にて、旅行代金12000円以上で1枚(1000円分)利用できます。ただし、一部利用対象外の商品もあるため、ご注意ください。ラグーナテンボスの入園割引券は、1枚で最大5名まで利用可能です。株式の保有数に応じて贈呈される株主優待の内容は、下記の一覧表をご確認ください。
株主優待をオンラインで利用する方法
株主優待のうち旅行割引券はHIS総合旅行サイトでも利用することができます。国内外のツアーや海外航空券、海外レンタカーなどのサービスはオンライン上で利用できますが、国内航空券や国内レンタカーなどは株主優待の利用対象外のため注意が必要です。
また、海外レストランやクルーズ旅行、国内の鉄道・バスツアーやホテルなどのサービスは、株主優待の利用が可能です。ただし、オンライン上で利用する場合は、オンラインから予約し、旅行出発までに優待券をHISに郵送する必要があります。
HISの配当金
2024年度の配当金は無配当となる予想です。2020年度以降、4期連続で無配当が継続しています。
HISの優待利回り
1株1500円で100株購入した場合、投資金額は15万円になります。株主優待として年間4000円相当の旅行割引券と1人当たり1000円相当のラグーナテンボス入園割引券が贈呈されるため、優待利回りは約3.3%です。
ラグーナテンボスの入園割引券は最大5名まで利用可能のため、最大5000円相当の割引となり、優待利回りは最大約6.0%になります。
マーチャント・バンカーズ(3121)
マーチャント・バンカーズ(以下、マーチャント)は、不動産投資や企業投資などの投資サービスを提供する企業です。また、投資事業のほかにも、ブロックチェーン技術を活用したトークンの構築や暗号資産取引所の運営、テック事業、ホテル・店舗運営など、様々な事業を展開しています。
マーチャントの株価
2025年3月時点の株価は約300円です。株価変動は比較的小さく、2009年から約15年に渡り約100円から約400円の間でゆるやかに推移しています。なお、2019年以降の約5年間、株価はほぼ300円で推移しています。
マーチャントの株主優待はホテル宿泊券などから選択可能
マーチャントの株主優待は、毎年4月末と10月末の権利確定日に、300株以上保有する株主に対して、株式の保有数に応じて贈呈されます。10月末に贈呈される株主優待の内容は、クオカードとショッピングサイト「Lafan」から選択した商品1品です。
4月末に贈呈される内容は毎年変更されており、2025年4月末に贈呈される内容は、ホテル宿泊券もしくは食品詰め合わせで、4種類から1品選択して受け取ることができます。
また、長期保有特典として、300株以上の株式を1年以上継続して保有すると、10月末の権利確定日に贈呈されるクオカードの金額が増額されます。株式の保有数および保有年数に応じて贈呈される株主優待の内容は、下記の一覧表をご確認ください。
マーチャントの配当金・配当利回り
2025年度の配当金は、10月末の期末配当で、年間1株当たり2円となる予想です。この金額は、2024年度と同じ金額を維持しています。
1株300円で100株購入した場合、投資金額は3万円になります。配当金は200円となり、配当利回りは約0.7%です。
マーチャントの優待利回り
300株保有した場合、初年度は株主優待として年間3000円分のクオカードが贈呈されるため、優待利回りは約3.3%です。なお、優待と配当を合わせた利回りは、約4.0%になります。
株式の保有数および保有年数に応じた配当と優待を合わせた利回りの一覧は、下記の表をご参考ください。最も利回りが高くなるのは、300株を1年以上継続して保有した場合です。
まとめ
HISとマーチャントについてご紹介しました。どちらも株主優待で旅行やツアー、ホテル宿泊がお得になる、旅行好き必見の銘柄です。
ただし、マーチャントは株主優待の内容が毎年ホテル宿泊券であるとは限らないことと、株式の保有数が6000株以上と投資金額が大きくなることが注意点として挙げられますので、投資先として検討される場合は十分ご注意ください。