3月に決算を迎える「TBK」と「ヒーハイスト」という企業をご存知でしょうか?どちらも機械部品メーカーで、創業60年以上、株式上場から20年以上の実績があります。5万円以下の比較的少額から投資可能で、魅力的な株主優待制度を導入している、この2銘柄についてご紹介します。
TBK(7277)
TBKは、いすゞ、三菱、日野、クボタ向けの自動車関連部品を製造・販売する企業です。TBKが製造するブレーキやウォーターポンプは、国内で生産される自動車の約6割に使用されています。新商品の開発や商品のさらなる改善研究、製造した商品の耐久性試験なども行っています。
TBKの株価と配当
2025年2月時点の株価は約290円です。2014年に約700円だった株価は、小さな株価変動を繰り返しながら、2023年に約230円まで下落しました。その後、およそ10カ月間かけて約470円まで回復するものの、すぐに再び右肩下がりでゆるやかに下落しています。
2025年度の配当金は、9月末の中間配当が4円、3月末の期末配当が4円の、年間1株当たり8円となる予想です。この金額は、2023年度の10円から減配となっています。
TBKの株主優待
TBKの株主優待は、毎年3月末の権利確定日に、100株以上の株式を保有する株主に対して、株式の保有数に応じて贈呈されます。
贈呈される内容は、クオカードもしくはお米です。株式の保有数に応じて贈呈される株主優待の内容は、下記の一覧表をご確認ください。
TBKの配当・優待利回り
1株290円で100株購入した場合、投資金額は2.9万円になります。配当金は1株当たり8円なので800円となり、配当利回りは約2.8%です。また、株主優待として年間500円相当のクオカードが贈呈されるので、優待利回りは約1.7%、配当と優待を合わせた利回りは約4.5%になります。
株式の保有数に応じた配当と優待を合わせた利回りの一覧は、下記の表をご参考ください。最も利回りが高くなるのは、100株もしくは1000株を保有した場合です。
ヒーハイスト(6433)
ヒーハイストは、軸受を製造・販売する企業です。軸受とは、機械の部品の抵抗を減らして動きを支えるために必要な部品で、エンジンやモーターなどさまざまな機械に使われています。
ヒーハイストは様々な種類の軸受を製造しており、特に円筒型の直動軸受は非常に小さいサイズとなっており、小型化や省エネルギー化に貢献する製品です。また、軸受の製造販売の他、機械の超精密加工や、システム製品の開発なども行っています。
ヒーハイストの株価と配当
2025年2月時点の株価は約420円です。2022年から2024年まで約250円前後をほぼ横ばいで推移していましたが、2025年に入り400円台まで急上昇しました。株価変動は比較的小さいですが、2018年と2021年に大きな変動が発生しており、今後のさらなる株価上昇に期待されています。
2025年度の配当金は、3月末の期末配当にて、年間1株当たり1円となる予想です。この金額は、2023年から2期連続で同じ金額が維持されています。
ヒーハイストの株主優待
ヒーハイストの株主優待は、2025年3月末の権利確定日から新設されることが、2024年12月に決定されました。毎年3月末の権利確定日に、100株以上の株式を保有する株主に対して、3000円分のクオカードが一律で贈呈されます。
ヒーハイストの配当・優待利回り
1株420円で100株購入した場合、投資金額は4.2万円になります。配当金は1株当たり1円なので100円となり、配当利回りは約0.2%です。
また、株主優待として年間3000円分のクオカードが贈呈されるため、優待利回りは約7.1%、配当と優待を合わせた利回りは約7.4%になります。
ヒーハイストの配当推移と決算予想
ヒーハイストの配当金は、2021年度が年間1株当たり1円、2022年度が4円、2023年度から2025年度が1円の実績です。
また、各年度の平均株価から算出した配当利回りの実績は、2021年度は約0.4%、2022年度は約1.0%、2023年度と2024年度は約0.4%でした。2024年度まで株主優待は導入されておらず、配当金額も高くありません。
2025年度の決算予想は、売上高が昨年より約5000万円減収の約22.5億円、経常利益は昨年より約3500万円の増益ではあるものの、約1.2億円の赤字となる予想です。
2025年度から高利回りの株主優待が新設されますが、収益は伸び悩んでいます。今後の経営状況次第で株主優待の内容や株価が大きく変動する可能性があるため、注意が必要です。
まとめ
「TBK」と「ヒーハイスト」についてご紹介しましたが、いかがでしたか?
どちらも5万円以下の比較的少額から投資可能で、さらに高利回りかつ使い勝手の良い株主優待がもらえます。ただし、ヒーハイストは今期から株主優待が新設されていますが、収益は伸び悩んでいますので、投資先として検討される場合は十分ご注意ください。