皆さんはファーストフードのお店はよく利用されますか?著者は週末には子どもを連れてハッピーセットのおもちゃを目当てに「マクドナルド」を利用しています。今回はマクドナルドの株は長期保有になぜおすすめなのか、株主優待はどうなっているのかについて解説していこうと思います。
マクドナルド(2702)の株主優待
「日本マクドナルドホールディングス株式会社」は日本市場では約2900店舗を展開しており、ファミリーから若い方を中心に、幅広い層にとても人気があります。日本独自のメニュー開発をしており、地域の食材や文化を取り入れた商品も魅力的になっています。
また、最近ではデリバリーサービスやモバイルオーダーなどのデジタル化にも積極的に取り組んでいて、顧客の利便性向上や新たな需要を創出するための取り組みを行っています。
まずは株主優待がどのようになっているか、確認していきます。株主優待の内容は変更される可能性もありますが、2023年6月現在、権利確定日は6月と12月の年2回です。それぞれ100株以上保有する株主に対し、株式の保有数に応じて3種類の無料商品引換券が贈呈されます。
3種類の内訳は「ハンバーガー類」「サイドメニュー」「ドリンク」になっており、それぞれの引換券6枚、計18枚が1冊になっています。例えば「ハンバーガー類」の引換券では、チーズバーガーでもビックマックでもオーダーが可能です。
100株の保有に対して引換券1冊が贈呈されますが、使用する商品によって優待利回りが変わってきます。高い商品をオーダーしたとして1冊あたり約6600円のお得分と仮定します。2023年6月現在、1株約5600円で100株購入した場合、投資資金は約56万円になり優待利回りは約1.8%になります。
株主優待利用時の注意点
マクドナルドの商品の中には数量限定商品が出るときがありますが、引換券は使えません。またデリバリーやモバイルオーダーでは使えませんので、使用時にはレジに並ぶ必要があります。オーダーする商品によってお得度合いが変わってきますので、値段が安いハンバーガーや、ハッピーセットには不向きかと思います。またマックカフェでは使用できないことがあるので事前に店員さんへご確認ください。
マクドナルドの配当
配当の権利月は12月のみの年1回になっています。2019年度の配当金は1株当たり36円でしたが、2020年度の配当金は39円になり、今期も39円が予想されています。例えば100株購入した場合、配当金による年間は3900円となり、配当利回りは約0.7%です。株主優待が6600円相当分を合わせると、総利回りは約1.9%になります。
また業績については、前期の売上高が3523億円でしたが、今期は3740億円の増収が予想されています。ただし利益の面では昨今のコスト高の影響で減益の見通しとなっていますが、売り上げ自体は好調のため、サービス内容を維持しながらいかに無駄を省けるかがポイントになるかと思います。
投資先として人気の理由とは?
投資先としてマクドナルドが人気の理由は、なんと言ってもそのブランド力にあるかと考えます。世界中で広く知られており、日本国内でも2900店舗を展開していてとても我々の生活に身近な点が大きくなっています。この項はもう少し詳細に投資先としての人気の理由について、解説していこうと思います。
株主優待券の使い勝手の良さと特典内容
前述の通り、マクドナルドの株主優待券は一定の金額の商品を無料で交換することができます。普段使いしている店舗で様々な商品と交換できることは株主にとって大きなメリットかと思います。期間限定商品などを選ぶことができるため、投資家を飽きさせない点も大きいと言えます。
利用条件の緩さ
株主優待の中には、期日までに申し込みを行わなければ行けなかったり手続きが煩雑すぎるものが多くあります。マクドナルドの株主優待券も、利用の期間設定はあるものの利用可能な店舗の制限はほとんどありません。この利便性の良さが人気を集める理由の一つになっています。
安定した業績と将来性
感染症の影響で一時は悪化しましたが、中長期的に見てもマクドナルドは安定した業績を維持しています。そのため、投資する側には期待値通りの配当や株主優待の受け取りができるという安心感があります。さらに、マクドナルドは話題性の高い新商品やマーケティング戦略の展開がとても上手で、日本人消費者を飽きさせない工夫がなされている点も大きくなっています。
投資先としてのマクドナルドのデメリット
では、投資先としてマクドナルドにはネガティブな点はないのでしょうか?一つ言えることとしては、日本での市場規模の飽和性があると思います。数年前より店舗数は2900店を上限に推移しており、ほぼ全国の主要な経済地域に普及した形で頭打ちになっています。
更なる売上高にするためには、「顧客数を上げる」か「客単価を上げる」しかなく、両方ともに今後の日本では容易ではないことが考えられます。特に客単価では、ファーストフードの性格上、高額な商品提供は難しくなります。
今後の売上や業績の向上、そして株価の上昇には、流通コストを含めた原価カットと新業態への移行、継続的な新商品の提供は避けられないかと思います。現状、好調な業績のため更なる施策が期待されます。
まとめ
今回は「日本マクドナルドホールディングス株式会社」について解説しました。使いやすい株主優待券と業績の好調さが長期保有におすすめの銘柄かと思います。また食育支援や子ども達のスポーツ事業、ドナルド・マクドナルド・ハウスといった社会貢献活動に取り組んでいる点も、著者の視点では評価ポイントになっています。投資先の一つとして、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。