12月末日に権利確定日をむかえる企業のために、「2024年中に株を購入し優待や配当金をもらう権利が欲しい!」という投資家は多いでしょう。
楽天グループ株式会社は、株主優待として2024年12月末日に100株(1単元)以上を保有する株主に「楽天モバイル」回線の音声+データ(30GB/月)プランを1年間無料で提供します。
2024年12月9日現在、この株主優待が人気で楽天グループの株価が上昇しています。
今回は、12月末に権利確定日の人気銘柄3選を株主優待とあわせて紹介していきます。
12月末に権利確定日をむかえる人気銘柄3選の株主優待とは?
株式会社INPEX
楽天グループ株式会社
キリンホールディングス株式会社
1.株式会社INPEX
株式会社INPEXは石油・天然ガスなどのエネルギー事業を展開する企業です。
INPEXの前身となる帝国石油株式会社は、1941年9月帝国石油株式会社法に基づく半官半民の石油上流専業会社として設立されました。
2024年12月現在は政府が黄金株(拒否権付き株式)を保有しています。黄金株とは、株主総会で特定の重要な議案の決議に対して拒否権を行使できる特殊な種類株式です。
例えば特定の企業に株式を買収され、企業が合併することや吸収分割に対して拒否権を発動できます。
INPEXは、毎年12月末日現在に株式400株以上を1年以上継続して保有する株主を対象に、オリジナルデザインのQUOカードを贈呈しています。QUOカードの金額は、保有株式数と継続保有年数に応じて異なります。
株主に対して配当も行っており、2021年以降は配当金が上昇傾向にあります。
2.楽天グループ株式会社
楽天グループ株式会社は、インターネット・ショッピングモール「楽天市場」を始め「楽天トラベル」などのコマース&マーケティング事業、「楽天モバイル」といった通信事業、金融事業(楽天銀行・楽天証券・楽天保険)などを手がけています。
配当金と株主優待で株主に還元する方針ですが、2023年は楽天モバイルの業績不振などから配当金はゼロでした。
株主優待は、2024年12月末時点に株主名簿に記載された100株(1単元)以上を保有する株主に対して「楽天モバイル」回線の音声+データ(30GB/月)プランを1年間無料で提供します。
2024年12月9日には、日本経済新聞で「楽天グループ、株価続伸 株主優待狙いで買われる」という記事が出ており、株価は急上昇しています。
3.キリンホールディングス株式会社
キリンホールディングス株式会社はキリングループの純粋持株会社です。
傘下のグループ企業では、「キリンビール一番搾り」「本麒麟」などのビール、「午後の紅茶」「生茶」など清涼飲料水の他に、健康食品・サプリメント・医薬品なども手がけています。
株主優待の他に、配当も行い株主への還元を図っています。
優待は毎年12月末日を基準日とし、100株以上の株式を保有、かつ継続して1年以上保有する株主が対象です。
2024年12月末日の基準日以降の株主優待は、新制度に変更となります。
具体的には継続保有年数が1年以上で株主優待が贈呈されることになり、1年未満の場合は株主優待がもらえません。一方で、継続保有期間3年以上の株主を対象とした「プレミアム優待(抽選)」の追加などがあります。
出典:キリンホールディングス株式会社ホームページ「株主様ご優待」
具体的な優待品の内容については、2025年3月頃案内予定です。
同社の株価の推移は以下の通りです。
※上記は「優待銘柄」の紹介であり、購入を推奨するものではありません。企業や財務の分析は筆者個人の見解に基づくものであり、筆者が所属する組織・団体の公式見解ではありません。
まとめ
株主優待はあくまで企業からの「贈呈」ですので、株主優待目当ての取引は避けた方が良いでしょう。
ただし、株主優待で興味を持ちテクニカル分析・ファンダメンタルズ分析などを行い取引をする事例は数多いです。
この記事が、皆さまの投資のヒントになれば幸いです。