今回は株主優待の中でも使い勝手のいいQUOカードが贈呈される「大光」と「岡山製紙」を紹介していこうと思います。また同じQUOカードを貰うにはどちらが投資先として魅力的なのか検証を行いましたので、参考にしていただければと思います。
大光の株主優待
株式会社大光は1948年に岐阜県大垣市で創業された、業務用食品の卸売と小売を主軸に事業を行う企業です。学校や工場の給食用食材卸売を担う外商事業と、小規模外食業者や個人向けに業務用食品スーパー「アミカ」を運営するアミカ事業を展開しています。
高級食材から一般的な食材など幅広い商品ラインナップを開発しており、メニュー提案から店舗運営の相談にも応じています。3つのプライベートブランド展開や顧客ニーズに合わせた商品開発にも注力。また、アミカネットショップの運営やSNSを利用した販促活動も積極的に行い、特に東海地区を中心に店舗展開している会社です。
株主優待の内容は変更される可能性がありますが、2024年3月現在、権利確定月は5月と11月の年2回行われます。100株以上保有している株主に対して、QUOカードもしくはアミカ商品券が贈呈される内容となっています。
例えば優待券の場合は、100株保有すると、1.)QUOカード(年間1000円)もしくは、2.)商品券(2000円相当)の内容となっています。保有区分と期間によって額面が変わってきますので、詳しくは以下のイラストをご参考ください。
大光(3160)
2024年3月現在の株価は約650円になっています。前期の同時期は600円前後で推移していましたので、ほぼ同水準になっています。
今期の売上高目標は703億円と前期の実績より約55億円を上回る計画がなされています。第2四半期累計(6月-11月)の経常利益は前年同期と比べて3.2倍の6億円に増益しています。
配当は5月と11月の年2回実施され、前期の年間配当は10円に対して、今期の年間配当も11円と増配になる予定となっています。
例えば、100株購入すると投資金額は約6.5万円が必要になります。配当金は年間1100円の見込みになり、配当利回りは約1.7%となります。100株保有で贈呈されるアミカ商品券(年間2000円相当)を含めた場合の総利回りでは約4.8%となります。
岡山製紙の株主優待
株式会社岡山製紙は、1907年に設立された岡山市を拠点とする製紙メーカーで、板紙や段ボールを主力製品として製造・販売しています。100年以上にわたり環境に配慮した製造や製品を追求し、古紙の再利用、印刷技術の革新、ガスタービン発電や高性能処理設備の導入など、持続可能な環境への取り組みを行っています。
また、段ボール専用のフルカラーデジタル高速印刷や、水性インクを使用した「美粧段ボール」の生産により、美しいグラフィックの表現が可能な商品を開発しています。
更に岡山製紙の強みは、製造過程の一括管理による品質とコストパフォーマンスの実現、環境にやさしい製品の提供、自社で確立したリサイクルシステム、そしてSDGsへの積極的な取り組みに積極的に取り組んでいる会社です。
株主優待の内容は変更される可能性がありますが、2024年3月現在、権利確定月は5月の年1回となっています。
100株以上を保有している株主に対し、QUOカードが保有数に応じて贈呈される内容となっています。
例えば100株保有すると、500円相当のQUOカードが送られてきます。保有区分によって額面は変わってきますので、詳しくは以下のイラストをご参考ください。
岡山製紙(3892)
岡山製紙の2024年3月現在の株価は約1500円になっています。前期の同時期は850円台で推移していましたので、大きく上昇した形となっています。
今期の売上高は前期から約1億円高い110億円の計画がされています。第2四半期累計(6月-11月)の経常利益は前年同期と比べて3.2倍の10.5億円に増益しています。
配当金がもらえる権利確定月は5月と11月の年2回です。前期の年間配当は16円の実績でした。そして今期の年間配当は17円の見込みとなり増配の予定です。
例えば、100株購入すると投資金額は約15万円が必要となり、配当金は年間1700円となる見込みで、利回りは約1.1%になります。
また100株保有した場合のQUOカード500円相当の株主優待を含めた総利回りでは約1.5%となります。
QUOカード株主優待は「大光」と「岡山製紙」ではどちらがお得か?
両銘柄ともに株主優待でQUOカードを採用していますが、どちらが投資先としてお得なのか、そして魅力的なのか比較してみました。
まず最低投資額と優待利回りだけで比較すると「大光」は6.5万円で約1.5%となっており、「岡山製紙」は15万円で0.3%となっています。QUOカード1円あたりの投資金額の点で見ると、「大光」は65円、「岡山製紙」は300円になっているので、「大光」の方がお得感が優位になっています。
また配当を含めた総利回りの点では、「大光」は4.8%、「岡山製紙」は1.5%となっており、こちらも「大光」の方が優位になっています。
結果としては、「大光」が投資先として魅力的に映る結果となりましたが、「岡山製紙」は二期以上の連続増配の見込みや、今期の11月頃からの株価急騰など投資要素のポイントは高い印象です。中長期保有を見据えて検討してみてはいかがでしょうか?
まとめ
今回は株主優待にQUOカードがついた銘柄のうち、低額で投資できる「大光」と「岡山製紙」を紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
10万円以下で投資ができ、リターンも4.8%と「大光」の魅力が際立つこととなりましたが、「岡山製紙」も増収増益の見込みから増配の予定となっていますので、ご予算に応じて検討してみてはいかがでしょうか?