今回は、株主優待の額面が大きく飲食店で利用できる内容の銘柄を紹介していこうと思います。ステーキのあさくまを子会社に持つ「テンポスホールディングス」は8000円分、店内に大正ロマンを感じられる椿屋珈琲などを展開する「東和フードサービス 」は2500円分の食事で利用できる株主優待を受けることができます。また業績好調で連続増配など魅力的なポイントもあるので、参考にしていただければと思います。
テンポスホールディングスの株主優待
株式会社テンポスホールディングス(以降、テンポスHD)は、飲食店業界に特化したサービスを展開する企業で、中古厨房機器の販売を主力事業としています。
飲食店の開業支援から運営、閉店時のサポートに至るまで、幅広いニーズに応えるトータルサービスを提供しており、国内での物販事業は最大規模を誇っています。また飲食店の「ステーキのあさくま」やラーメン店や居酒屋など多種多様な店舗展開に関わっています。
他には内装や不動産、人材派遣などの経営支援サービスも行い、飲食店の成功を多方面から支えている点が強みで、1997年の創業以来、飲食業界のリーディングカンパニーを目指し、革新的なアプローチで市場をリードしている会社です。
株主優待の内容は変更される可能性がありますが、2024年3月現在、権利確定月は4月の年1回行われます。100株以上保有している株主に対しては、自社の店舗で利用ができる優待割引券が8000円分(1000円/8枚)が贈呈されます。
保有区分に変更はなく、100株以上で一律となっていますが、使用条件は異なっていますので株主優待の特設サイトにてご確認ください。また飲食店だけではなく、通販サイトの「あさくまファーム」でも使用が可能になっています。
「株式会社あさくま」でも株主優待をもらえる!?
株式会社あさくまは「ステーキのあさくま」を運営する上場企業で、テンポスHDが50%以上株式を保有しています。こちらの株主優待(100株で4000円相当)でも食事券をもらえますが、2024年より決算日が1月31日に変更されていますので、ご注意ください。
テンポスHD(2751)
2024年3月現在の株価は約3400円になっています。前期の同時期は2500円台で推移していましたので、1年間を通して大きく上昇した形となっています。
今期の売上高目標は386億円と前期の実績より約73億円を上回る計画がされています。第2四半期(5-10月)の経常利益は前年同期比40%増収し15億円と拡大しています。下期(11-4月)の経常利益も約20%高い約15億円になる見込みとなっています。
配当は4月の年1回実施され、前期の年間配当は9円に対して、今期の年間配当は10円と増配する予定となっています。
例えば、100株購入すると投資金額は約34万円が必要になります。配当金は年間1000円の見込みになり、配当利回りは約0.3%となります。100株保有で贈呈される優待券8000円相当の株主優待を含めた総利回りでは約2.6%となります。
東和フードサービスの株主優待
東和フードサービス株式会社は、様々な飲食店ブランドを展開し、独自の技術で開発した食品の販売も手掛ける会社です。
自社工場でスイーツや生麺などを製造し、品質管理にも力を入れており、特に椿屋珈琲のような大正ロマンを感じさせる高級喫茶店の運営や、ISO22000の国際認証を取得することで、安全で新鮮な食材の提供に努めている企業です。
「イタリアンダイニングDONA」「Ducky Duck」「ぱすたかん・こてがえし」などの店舗も展開し、他にはない独自の美味しさとサービスを顧客に提供しています。
株主優待の内容は変更される可能性がありますが、2024年3月現在、権利確定月は4月と10月の年2回となっています。
100株以上を保有している株主に対し、保有数に応じて1枚500円相当の優待食事券が贈呈される内容となっています。
例えば100株保有の場合、4月は3枚、10月は 2枚で年間5枚(2500円相当)の内容となっています。
保有区分に応じて贈呈される金額が変わっていますので、詳しくは以下のイラストをご参考ください。
東和フードサービスの株主優待はいつ届く?
株主優待の配送時期については、権利確定月が4月の場合、優待品は7月に配送されます。一方、権利確定月が10月の場合は、翌年の1月に届く予定となっています。
東和フードサービス(3329)
東和フードサービスの2024年3月現在の株価は約1980円になっています。前期の同時期は1500円台で推移していましたので、上昇した形になっています。
今期の売上高は前期から13億円高い122億円の計画がされています。第3四半期累計(5-1月)の発表では、経常利益は前年比82.0%増の7.4億円に拡大する見込みになっています。
配当金がもらえる権利確定月は4月と10月の年2回です(配当額未定のため4月の年1回の場合もあり)。前期の年間配当は11円の実績でした。そして今期の年間配当は18円の見込みとなり連続増配の予定となります。
例えば、100株購入すると投資金額は約19.8万円が必要となり、配当金は年間1800円となる見込みで、利回りは約0.9%になります。
また100株を保有した場合の2500円相当の株主優待を含めた総利回りでは約2.2%となります。
まとめ
今回は飲食店で利用可能な食事券が付いた株主優待の銘柄を紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
「テンポスHD」はステーキのあさくまをはじめ、取引先も含めた全国の飲食店で利用が可能でその金額も8000円相当と大きな金額になっています。
一方、椿屋珈琲などを展開する「東和フードサービス」は、使用できる店舗は限定的ですが保有数に応じて株主優待券が増額される内容になっています。両銘柄ともに増配見込みとなり総利回りも2%を超えているので、中長期的な保有で更に魅力が高まる可能性もありますので、検討してみてはいかがでしょうか?