暗号資産ウォッチャー これに注目!

第84回「ビットコイン、対円では最高値更新 お隣が前向きな感じ」

BTC、対円で高値更新も対ドルでは?

 

代表的な暗号資産のビットコイン(BTC)は2月21日23時過ぎ、対円で765万円前後と前週(7日前)から1.6%ほど低下した水準で取引されています。BTCドルが5万800ドル付近での値動きです。

 

この1週間も米国の現物ビットコイン上場投資信託(ETF)への資金流入は続き、BTCは対ドルを中心に上値を試しました。

 

BTC円は2021年11月につけた779万円台を越え、20日の東京昼過ぎには一時795万円まで過去最高値を更新。ただ、節目800万円に届かなかったからか、そこから持ち高調整とみられる売りに押されています。

※Trading Viewより

  

なお、BTCドルは5万3000ドル付近まで上昇しましたが、最高値6万9000ドル付近にまだ距離があります。高値を記録した2021年後半にドル円は上昇基調に入りつつありましたが、それでもまだ115円付近でした。足もとでは150円付近で取引されており、円安が大きく進んだことがBTCの対ドルと対円の差となっています。

 

主役はまだまだ現物ETF

 

以下は1週間ほど前の記事になりますが、現物ビットコインETFの影響がどれほど大きいかを示す内容となっています。

 

「ビットコインへの新規投資、現物ETFが75%占める・・・」コインテレグラフ

 

データ分析会社のレポートを紹介しており、2月前半に見られた新たなビットコインへの投資は、75%以上が現物ETFに絡んだものというのです。これには流出超の「Grayscale Bitcoin Trust(以下GBTC)」は含まれていません。

 


※コインシェアーズのリサーチヘッドのX

 

英国のデジタル資産運用会社コインシェアーズ(CoinShares)が毎週初に出すレポート「Digital Asset Fund Flows」でも、週間では過去最高の24.5億ドル(約3675億円)の資金がビットコインETFに流入したと述べています。

 

またレポートで示されているように、国別でも米国が圧倒的に多いことがわかります。


※コインシェアーズ「Digital Asset Fund Flows」より

 

お隣の国でも?

 

米国を中心に現物ETFが盛り上がっているなか、お隣の国ではこういったニュースが

「South Korea’s ruling party considers allowing spot bitcoin ETFs in election pledges: report」THE BLOCK

(韓国与党、選挙公約にスポットビットコインETFの容認を検討)

 

韓国では4月に総選挙が予定されており、与党「国民の力」が公約の1つとして、複数の暗号資産投資の認可を検討することを掲げたようです。それには現物(スポット)ビットコインETFも含まれています。

 

香港においても先月末にこういったニュースがありました。

「香港SFC、初のビットコイン現物ETF申請を受理=報道」コインテレグラフ

 

中国の大手資産運用会社・ハーベスト香港は現物ビットコインETFの申請を提出し、当局が受理したという話です。記事によれば、複数の金融機関が現物ETFの立ち上げに動き出しており、香港証券先物委員会(SFC)も前向きのようです。

 

東アジアの機関投資家にとっても、ビットコインへの投資がしやすい環境整備が始まっているということでしょう。

 

しかしながら、日本では・・・


一方で日本では、まだ暫くはビットコインETFへの投資は無理なようです。

 

こちらの記事「ビットコインで“大変更”が」でも、投資信託法施行令に「暗号資産を除く」という条文が入れられていることを指摘しています。米国のビットコインETFを日本で売ることもできません。

 

大和総研では、「ビットコイン現物ETF、日本で組成可能か?」というレポートを今月出しています。そこで、ビットコインの現物ETFを金の現物ETFのように取り扱うことは一考の価値があるとしています。しかしながら最後には、「何らかの法改正が必要」と結論づけています。

 

さて、ETFはまだ先の話のようですが、メルカリが始めたようなビットコイン決済は日本でも今後広がりを見せるかもしれません。

「メルカリ ビットコインで買い物できる新機能が開始」TECH INSIDER


この連載の一覧
第91回「ビットコイン、対円では高値更新も米国では小休止 香港が追随?! そして半減期」
第90回「ビットコイン、月間の連騰記録を更新 日足チャートで気になる形も」
第89回「ビットコイン、やっぱりETF次第・・・ 手数料高いとやっぱりダメ?!」
第88回「ビットコイン、大幅下落も何のその 相変わらずのジェットコースター相場」
第87回「ビットコイン、巨人がかき集め中 わずか2カ月で追いついたETFも」
第86回「ビットコイン、ついに夢の水準へ 機関投資家はこれから?!」
第85回「強すぎるビットコイン、まだ重要イベントが控える」
第84回「ビットコイン、対円では最高値更新 お隣が前向きな感じ」
第83回「どうにも止まらない、ビットコイン ETFによる保有量はあの企業も上回る」
第82回「ビットコイン、1月は何とかプラス 都合の良い見方にはご注意」
第81回「ビットコイン、トータルでは流入増だった 半値戻しは・・・」
第80回「ビットコイン、高値から2割下落 売り手はヤツが・・そろそろ終わり?!」
第79回「ビットコイン、祝・現物ETF承認!事実で売られるも取引は活況」
第78回「ビットコイン、年初も材料変わらず フェイクニュースもなんのその」
第77回「ビットコイン、4カ月連続のプラスとなるか 辰年への期待も高いまま」
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第63回「ビットコイン大台回復、大手参戦が追い風に たまには他のコインも要チェック」
第62回「再びFTXで大騒ぎ、ソラナが大幅安 一方ビットコインは底打ち期待も?! 」
第61回「ビットコイン、9月は本当に"fall"なの?今年もアノマリーが気になる」
第60回「ビットコイン、復活!きっかけはGBTC そしていよいよETFも・・・」
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第58回「ビットコイン、売り買い材料が交錯 あのトランプ氏も心変わり?」
第57回「リップルにつれ安、8月のビットコインは?そして6カ月後までに・・・」
第56回「ビットコイン、400万円台維持 ネガティブニュースも跳ね返す」
第55回「ビットコイン、ゴールドのように羽ばたけるか ただしETFはもう少し先かも?」
第54回「Simple is Best、相場は単純に考える ところでBTCが上がらない理由は?」
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第26回「期待は失望に変わり、一喜一憂すべきではないとの助言も・・・」
第25回「厳しい年、規制強化は仕方なし?・・・理想は遠い」
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第22回「FTX破綻の衝撃拡大、ただ日本法人は年内にも?!」
第21回「FTX/アラメダ破綻、FTT暴落・・・暗号資産は今後?」
第20回「ETHがBTCをアウトパフォーム、市場全体をけん引」
第19回「BTC 今年も10月は良い月に、依然としてボラは注視」
第18回「ビットコイン やっと反発、ボラティリティの底打ち感も?」
第17回「何時でも何処にでも、ウクライナ支援も」
第16回「BTCと米株、相関関係はあるの?」
第15回「BTC、9月アノマリーはどうなった?」
第14回「ビットコイン かなり電気を使い過ぎ?世界で23番目と同等」
第13回「マージ後にETH下落、運の悪さも?完成度はまだ・・・」
第12回「イーサリアム、地球に優しくなるために」
第11回「暗号資産のビッグイベント! The Merge」
第10回「BTCにとって怖い9月、一方でETHは?」
第9回「久しぶりのフラッシュクラッシュ、今さらマウントゴックス?」
第8回「ディフェンスは重要、保管の方法は?」
第7回「時価総額9位がハッキング被害、財布のせい?」
第6回「ビットコイン、まずはエビになってみる?」
第5回「ビットコイン 金融市場の入り口に?」
第4回「ビットコインもFOMCは無視できず」
第3回「ビットコインの魅力~それは自由、黎明期を振り返る」
第2回「ビットコインって魅力的?」
第1回「ビットコイン、えらいことになってます!」

為替情報部 アナリスト

小針 卓哉

1993年に米系銀行へ入行し、外国為替部でインターバンク・スポットディーラーとなる。ドル円のみならず豪ドルやドルマルクなどの通貨も担当し、東京市場を中心に活躍。 ユーロ発足後からは、ユーロドルやユーロクロスなどを担当。その後に移った米系証券や大手邦銀のトレーディング部においても欧州通貨を中心に取引し、収益手法は主に短期的なトレーディングを得意とした。 為替相場以外では、アンガーマネジメント・ファシリテーターとしての一面もある。 2017年にDZHフィナンシャルリサーチ社に入社。

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