急に盛り上がり始めた!
代表的な暗号資産のビットコイン(BTC)は急に盛り上がってきました!6月22日10時時点、対ドルでは3万200ドル付近と前週比でナント約20%高い水準での取引です。一時は2カ月半ぶりとなる3万800ドルまで上昇しました。
外国為替の円安基調も後押しにBTC円は更に強く、400万円台を回復すると上げ足を速める動きに。目立った押しもないまま、一部取引所では昨年5月以来となる436万円を記録しました。
先週のコラム第49回「BTCの占有率上昇、・・・」でも取り上げた、暗号資産全体の時価総額に対するBTCの割合(ドミナンス)も約2年2カ月ぶりに50%台を回復。その後も価格上昇と共に、ドミナンスは51%台まで拡大しています。
※Trading Viewより
他の暗号資産は?
他の主要な暗号資産をみると、時価総額で第2位のイーサリアム(ETH)は前週比で約16.5%高と堅調です。このところ伸び悩んでいたリップル(XRP)も持ち直しましたが、BTCやETHに比べると頭打ちという印象ではあります。
先週話題にした「カルダノ(ADA)、ソラナ(SOL)、ポリゴン(MATIC)」は、ADAが前週比11%超高、MATICは9%超高と回復してきたように見えます。SOLが前週比20%超高まで切り返してきました。
※CoinMarketCapより、ステーブルコインを除いた時価総額トップ10
じつはADAとMATICは数日前まで、かなり上値の重い展開が続いていました。
複数のアルトコインに対する米証券取引委員会(SEC)の圧力を嫌気し、米ネット証券ロビンフッドに続き、デリバティブ取引所バックトも「ADAやMATIC、そしてSOL」の上場を廃止。これが材料視されていたようです。
「米デリバティブ取引所バックト ソラナ・ポリゴン・カルダノを上場廃止」コインテレグラ
ビットコインには直接的な関係はありませんでしたが、6月15日にBTCは対ドルでは約3カ月ぶりとなる2万4800ドル割れまで売り込まれました。
救世主現る、ここでもSECが障壁に・・・
しかしながら、ビットコインにとって救世主が現れます。
「ブラックロック、ビットコイン現物ETFを承認申請」ロイター
このニュースが、上のBTCドル2時間足チャートで黒色の〇で囲った部分で飛び出てきました。
世界有数の米資産運用会社ブラックロック(Black Rock)が、ビットコイン現物に投資するETF(上場投資信託)の承認を申請しました。同社の日本法人のホームページによれば、運用資産残高は今年3月末時点で9.09兆ドルという運用界のまさしく巨人です。
これまでもブラックロックによる暗号資産サービスに関する報道は見受けられました。
「米ブラックロック、暗号資産取引サービスを計画:関係者」コインデスク
しかしながら、ここまでビットコイン市場に踏み込んだ現実的なニュースは初めてだと思われます。
↓のコインテレグラフ記事によれば、米国ではSECはこれまでビットコイン現物(スポット)ETFは承認してこなかったということです。2021年秋から取引されているビットコインETFは先物がベースとなっています。
「世界最大の資産運用会社ブラックロック 現物ビットコインETFを申請」コインテレグラフ
そうなるとSECがブラックロックの申請を承認するのか?ということが今後の焦点ですね。
ブラックロック 勝率ほぼ100%?!
SECがブラックロックの申請を認めるのか?という懸念を打ち消すようなツイートがこちら↓
https://twitter.com/dunleavy89/status/1669701674838134785?s=20
ブラックロックは過去に576件のETF申請を行い、そのうち575件が承認されているということです。承認率は99.8%にもなります。
もしブラックロックのETFが承認されれば、ビットコインへの信頼性が増し、機関投資家も参入しやすくなるかもしれません。ビットコインへの福音(必ずしもアルトコインに恩恵があるか分からない)となるか、SECの決定が待たれます。
そして、追随する動きが次々と!
資産運用大手ブラックロックのビットコイン参入に追随する動きが出てきました。
「WISDOMTREE FILES APPLICATION FOR SPOT BITCOIN ETF FOLLOWING BLACKROCK'S FILING」Bitcoin Magazine
(ウィズダムツリーが現物ビットコインETFを申請、ブラックロックの申請を受け)
「Invesco Reapplies for Bitcoin ETF, Advocates for More Crypto Investment Products」Coin Desk
(インベスコ ビットコインETFを申請、より多くの暗号資産投資商品を提示)
ウィズダムツリーはニューヨーク拠点の資産管理ファンド、インベスコはアトランタ拠点の大手資産運用会社です。
これらの前に、暗号資産投資会社ビットワイズ・アセットマネジメントもビットコインETFを申請していました。
https://twitter.com/EricBalchunas/status/1669855861525602305?s=20
この盛り上がり、大きなトレンドとなるか注目されます。