BTC、対円のほうが分かりやすい
代表的な暗号資産であるビットコイン(BTC)は7月5日21時時点、対円では338万円台と前週比では横ばいの水準で推移しています。BTCドルが3万300ドル近辺での取引です。
これまで【暗号資産よもやま話】では、対ドルを中心にBTCの値動きを示してきました。ただこれからは、日本の暗号資産交換所で取引できる対円を中心に話を進めるようにします。やはり、ビットコイン(BTC)円やイーサリアム(ETH)円の水準のほうが、「円」ですので分かりやすいですよね。
※GMOコインより、BTC円とETH円の取引所(現物取引)の板
世界は米国を気にしている
ただし、BTCを取引する法定通貨のなかでは米国の通貨ドルが主流です。BTCドルが、BTCの対他通貨市場の指標となっているのは確かです。暗号資産の重要ニュースも米国発が多いのが現状です。もちろん欧州やアジア、そして南米や中東・アフリカなどでも暗号資産は取引され、関連報道も見受けられます。
※法定通貨とは、政府や中央銀行が発行し、法律で支払い手段として認められた通貨のこと。
外国為替/株式/債券市場は依然として米国の金融・財政、また政治状況に最も注目し、それらの材料次第で方向づけられることが多々あります。やはり、米国が世界最大の経済規模を誇る国だからでしょう。
中央集権的なものを嫌気して作られたビットコインですが、まだ米・金融動向や暗号資産規制などに影響される場面はあります。これは、暗号資産が金融の主流ではないことから仕方がないことなのかもしれません。
またSEC絡み、しかしBTCは底堅く
先週末も、短時間で3%超BTCが下落する局面がありました。
急に売られた理由はこちら↓。
「SEC Says Spot Bitcoin ETF Filings Are Inadequate」The Wall Street Journal
(SEC、スポットビットコインETFの申請は不十分と指摘)
米証券取引委員会(SEC)がナスダックやシカゴ・オプション取引所(CBOE)に対し、資産運用会社ブラックロックやフィデリティなどによる「スポット(現物)ビットコイン上場投資信託(ETF)の申請」は、十分に明確かつ包括的ではないと指摘したということです。
それまで現物ビットコインETF承認への期待感が高まっていたこともあり、市場参加者の持ち高がロングに大きく傾いていたことが考えられます。暗号資産分析Coinglassの先物清算データでも一瞬買い持ちの投げ(清算)が高まったことが示されています。
※Coinglassサイトより 6月30日の1時間ごとのBTC先物清算、緑バーが伸びたところがニュースがでたとき
ポジションの偏りがなくなるも、達成感から・・・
SECのニュースにBTC円も448万円前後から426万円付近まで急落しました。しかしながら、↑のCoinglassのデータでも分かるように、買い持ちの清算は一時的なものでした。
いわゆる「ポジションの偏り」がなくなると、BTCは素直に反発。BTC円は454万円台と年初来高値を更新しました。もっとも、こちらも相場でよく語られる「達成感」から利益確定と思われる売りに押されているという状況です。
※Trading Viewより
そういえば、口座作りましたか?
さて昨年の7月終わりの第5回コラムでは、「トレンドの出やすいビットコイン市場が、(相場初心者にとって)金融市場の入り口になるのではないか」と述べています。ビットコインの本来の目的である「既存の金融システムから離れる」は一旦置いておいてです。
その後の第6回「ビットコイン、まずはエビになってみる?」で、エビと言われるBTCの小口投資から初めてみようと勧めていました。やや分かり難いタイトルではありましたが・・・。
もしこれから暗号資産交換所の口座を作ろうという方に、どこの取引所がお勧めとか私からはは言えません。ただ、売買スプレッドが狭い取引所取引が出来る交換所かなとは思います。
ネットのランキングサイトで比較するなり、こちら「Bitcoin日本語情報サイト 日本の取引所販売所」を参考にしてもよいでしょう。
売買スプレッドが広くなる販売所しかない交換所でも、レバレッジではスプレッドが狭いところもあります。単純に取引だけしたい、売りからも入ってみたいという人には良いかもです。
来週はビットコインの兄弟たちについても少し触れたいと思います。最近盛り上がっていたみたいですね。